ヒーリングという言葉はよく耳にしますが、上手に活用している人はまだ少ないようです。
ヒーラーは生まれもっての特別な才能があったり、厳しい修行の末になったりするものだと思いがちですが、レイキヒーリングなど比較的簡単に身につけられるヒーリングの手法もあります。
自分自身を癒すことのできるヒーリングや相手を癒してあげられるヒーリングなど、様々なヒーリングの種類と特徴、さらにどんなときにどう活用すれば良いのかをご紹介していきます。
自分を癒すという行為は、自分を愛することにつながります。癒しを実践することでより良い人生となるでしょう。
さらに、スピリチュアルヒーリングをヒーラーから受ける場合の注意点も合わせてご紹介しますのでスピリチュアルヒーリングに興味のある方は参考にしてください。
目次
1 ヒーリングとは何か
1-1 ヒーリングについて
1-2 ヒーリングの種類と特徴
1-3 ヒーリングとカウンセリングの違い
1-4 ヒーリングとセラピーの違い
1-5 ヒーリングとリラクゼーションの違い
2 ヒーリングの効果
2-1 音や瞑想をつかうヒーリングの効果
2-2 精油をつかうアロマセラピーのヒーリング効果
2-3 マッサージやリフレクソロジーのヒーリング効果
2-4 スピリチュアルヒーリングの効果
3 ヒーリングを活用するには
3-1 自分の目的に合わせたヒーリングを試してみる
3-2 自分に使っても効果のあるヒーリングとは
3-3 ほかの人に対するヒーリングとは
4 スピリチュアルヒーリングを受ける際の注意点
4-1 ヒーラーとの相性を判断する
4-2 自分が解決したい問題をはっきりさせる
4-3 ヒーリングを受ける準備を整える
4-4 ヒーリングの効果を感じられない場合には
5 まとめ
1 ヒーリングとは何か
1-1 ヒーリングについて
ヒーリング(healing)は「癒すこと」「癒し」と訳されます。動詞の「ヒール(heal)」は日本語にすると「癒す」になりますが、健康を意味する「ヘルス(health)」と語源は同じです。
語源となるギリシア語の「holos」は、「全体」「完全な姿」という意味を持ち、ヒーリング(healing)、ヘルス(health)、ホーリー(holy)、ホリスティック(holistic)などの言葉はここから派生しています。
最近注目されているホリスティック医学は、西洋医学だけでなく漢方や鍼灸などの東洋医学も含めて全体を見ながら人を治療していくことですね。
同じ語源から来ているヒーリングもまた、人があるがままの完全な姿になるために行う治療のひとつと捉えると良いでしょう。
「治療」はセラピー(therapy)と訳されますが、例えばアロマセラピー(aromatherapy)などは日本語にするとどちらかといえば「治療」というより「癒し」という印象が強いですよね。
人を癒す、治療するということはこのように明確に区別できるものではないことから、近年ホリスティック医学として広く認められるようになっているようです。
1-2 ヒーリングの種類と特徴
ヒーリングには、がんなどの病気を治療する力のあるもの、身体の不調を改善してくれるもの、気持ちをリラックスさせてくれるものなど、様々なものがあります。
明確に区別することができない部分もありますが、ヒーリングの代表的なものをご紹介します。
スピリチュアル系ヒーリング
◆レイキヒーリング
レイキ(霊氣)ヒーリングは日本発祥の治癒方法で、宇宙のエネルギーを使って手のひらで対象者や自分を癒すものです。
日本発祥ですが外国での方がレイキは知られており、実際の臨床現場で活用されることもあります。才能や資質に左右されず誰もが身につけることができ、効果をすぐに実感できることから海外で急速に普及し、日本に戻ってきたような形になっています。
また、他のヒーリングテクニックとの併用ができるため、すでになんらかのヒーラーである人が身につけることでより効果のあるヒーリングをおこなえるようになります。
◆手かざし
日本の新興宗教(救世教・真光教)で行われてきた「手かざし療法」は、それぞれのやり方があるようです。
レイキも含めて、広い意味で「手当て療法」とも呼ばれるこれらのヒーリングは、人が持つエネルギーや宇宙に存在するエネルギーを集めて手のひらから放出することで、対象者の患部を癒すものです。
子どもの頃、親に痛い部分や辛い部分を手のひらでさすってもらうだけで苦痛が和らいだということは多くの人が経験しているのではないでしょうか。手のひらで直接触れても、触れなくてもエネルギー、気、プラーナなどと呼ばれるものはちゃんと伝わって癒す効果があるのですね。
◆セラピューティック・タッチ
セラピューティック・タッチは看護学科や看護学校での授業に含まれる治癒方法です。
1970年代初頭、アメリカの心霊治療家(ヒーラー)のドラ・クンツと、ニューヨーク大学看護学部教授のドロレス・クリーガー博士が、患者に手を当てることで治癒効果があることを理論化しました。
通常のセラピューティック・タッチは治療者が患者に接触しますが、非接触セラピューティック・タッチといって接触せずに手をかざすだけのやり方もあり、前者には肯定的な考えを持つ医療関係者も、後者には理解を示さないという現実もあります。
レイキや手かざしと同様、生命エネルギーを手から相手に与えるという考え方のヒーリングです。
◆気功療法
気功療法は、古くから中国に伝わる民間療法です。
中国では気功法として、瞑想、体操、呼吸法、イメージトレーニング、手かざしやその組み合わせ法など様々なやり方があり、「気功療法とはこういうもの」と一言では言い表せない状態です。
自分の中の気の循環を整えていく「内気功」と、よい気を取り入れて邪気を体外に出すといった「外気功」があり、遠隔で気功法を施すことができるというヒーラーもいます。
一般的に気功療法は、身体から悪い気(邪気)を取り除き、本来の生命エネルギー循環を整えて元気にすることが目的です。
◆オーラ療法
人の持つエネルギーは、その人の身体を循環しています。そのエネルギーをオーラと呼び、人の身体のまわりにあるオーラが見える人もいます。
人体に7つあるエネルギーセンターのチャクラは正常な状態ではそれぞれのチャクラが持つ美しい色で時計回りにくるくると回っているように見えます。
オーラ療法は、こうしたチャクラの状態を読み取ってエネルギーが正常に循環するように魂のレベルで癒すというヒーリングです。
方法に関しては、「これがオーラ療法」という確たるものはなく、セラピストやヒーラーそれぞれが「エネルギー浄化」「オーラ療法」「オーラセラピー」などの名称をつけて、それぞれのやり方でヒーリングが行われています。
◆シータヒーリング
アメリカ人のヴァイアナ・スタイバルが創始者の、脳波を活用したヒーリングです。2003年に大久保恵さんが日本初のシータヒーリングインストラクターとなります。
シータヒーリングは、実際にヒーリングしているとき、脳波がシータの状態になることから名づけられています。
シータヒーリングの方法は、ヒーラー(プラクティショナー)が創造のエネルギーとつながり、クライアントの悩みを解決するためのエネルギーを与えてもらうというものです。
クライアントが意識していない、潜在意識の思考パターンを読み取って書き換えることができるので、身体の具合の悪いところを癒すだけでなく、クライアントの願いを叶えるといったことも可能です。
このときつながるもの(エネルギーの大元)を、英語ではGOD(創造主)と記されているため宗教色が強く見えてしまうようですが、日本語にされるときに「創造のエネルギー」となっているので抵抗なく理解できる人が多いはずです。
日本でも20年以上臨床をしてきた脳外科医の串田剛先生をはじめ、多くの医師がシータヒーリングを取り入れています。
施術・体感系ヒーリング
◆アロマセラピー(アロマテラピー)
芳香植物(ハーブ)から抽出された100%天然の精油を用いた治療を「Aromatherapy」といいます。「Aromatherapy」を英語読みすると「アロマセラピー」、フランス語読みをすると「アロマテラピー」というので日本ではそのどちらもの言葉が使われています。
症状に合わせた精油を呼吸器から吸入したり、精油を希釈したオイルをマッサージオイルとして使用することで皮膚から吸収させたりすることで不快症状を軽減することができます。
◆マッサージ
身体をマッサージすることで血流やリンパの流れが良くなったり、ツボが刺激され筋肉がほぐされたりすることで身体が癒されます。
さらにリラックスすることで自律神経のバランスが取れ、精神的にも安定して心身ともに癒される効果があります。
アロマセラピーでもマッサージがあります。マッサージの様々な効果にプラスして精油の成分は皮膚からも吸収されるため、身体の不快症状を改善することができます。
◆リフレクソロジー
フットチャートという足裏の地図を使って、身体の不調な部分に対しての反射区を優しく刺激することで不調を改善していきます。逆に、足裏に溜まった老廃物の感触によって、身体のどの部分が弱っているかを発見して刺激することで改善します。
足つぼが点で刺激するため痛みを伴うのに対し、リフレクソロジーは面で刺激するため痛みがないため心地よくリラックスできるという特徴があります。
◆鍼灸
長さ40~80mmの極めて細い(直径0.17~0.33mm)ステンレス製の鍼を経穴(ツボ)に刺します。一定の刺激を与えてすぐに抜く方法や15分程度そのまま置く方法、微弱な低周波パルス通電をする方法などがあります。
神経系の病気には特に効果がありますが、婦人科系、消化器系、呼吸器系、循環器系など幅広い疾患に効果があります。
日本では、「神経痛・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腰痛」の治療に関してのみ鍼灸の健康保険の適用が認められています。保険適用ということは効果がお墨付きと言えるでしょう。
◆温泉療法
日本では古くから「湯治」といって温泉のある施設に長く滞在して温泉に入浴し、リウマチや神経痛などを治療していました。
日本人にとって温泉は身近な存在なので、温泉の活用は諸外国に比べて日本が一番と思われがちですが、実は諸外国の方が温泉を治療に活用しています。
ドイツ・フランス・イタリアなどのヨーロッパ諸国では、各温泉地に温泉の専門医が常駐しています。そうした専門医の指導のもとに温泉療養が行われているのが通常です。さらに、日本では温泉を飲むこと(飲泉)はごく最近になってから限られた温泉でのみ行われていますが、西洋では昔から温泉を飲むことで治療をしてきました。
温泉の成分には、身体を温めて血流を良くする成分や、呼吸器から吸収されて効果を発揮する成分、飲むことで取り入れると薬として働く成分などがあります。
◆音楽療法
音楽を聴くことで心身を癒すことができます。
音楽療法士とは、国家資格ではなく日本音楽療法学会が認定している資格です。
「音楽療法とは、音楽のもつ生理的・社会的・心理的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的・計画的に使用すること」(音楽療法学会HPより)
生理的働きは音楽を聴くことでリラックスしたり興奮したりする効果のこと、社会的働きは音楽によってコミュニケーションを取ったり人間関係を形成したりする働き、心理的働きは音楽で心理的な不安を取り除く働きです。
例えば病院の手術室では患者のみならず医師や看護師といったスタッフの緊張緩和のために音楽が流れていることはあまり知られていませんが、これは医療関係者も音楽の力を認めているといえるでしょう。
◆自然音楽療法
雨音や海の波音や川のせせらぎ、風が森の木の葉を揺らしてざわめく音や鳥のさえずりなどを聴くことで、心身を癒します。
日本に古くからある「湯治」は温泉療法ですが、湯治場と呼ばれる施設があるのは山奥の不便な場所が多く、温泉に浸かりながら耳にする自然が奏でる音楽も治癒効果を高めているはずです。
「転地療養」というのは、病を治癒するために一定の期間自然の多いところでゆっくりと療養して過ごすことです。これらの治癒にも自然音楽がかかわっているといえますね。
ヒーリングミュージックとして紹介されている自然音楽もたくさんあります。
1-3 ヒーリングとカウンセリングの違い
ヒーリングは施術(マッサージや鍼灸など)や良い環境(温泉に浸かる、サウナを使う、音楽を聴くなど)によって心身を癒すことと、自分自身やヒーラーによってオーラやエネルギーを浄化するなどしてスピリチュアル面を癒すことをいいます。
一方カウンセリングは、悩みを持つ対象者から話を聞き、実際の問題点を見つけ出してそれを解決するために何をすべきかを論理的に考えていくものです。
例えば心理カウンセリングは、心理学という学問を使って対象者の心を治療します。
また、ヒーラーは対象者に対して能動的に「癒し」を与えますが、カウンセラーは対象者本人から悩みを聞き出して対処するという受動的な行動を取ります。
人の心を癒すという共通点はありますが、ヒーリングが自分自身に対してできてヒーラーは能動的に癒すのに対し、カウンセリングは知識や経験のあるカウンセラーが対象者の訴えに対して受動的に解決方法を指導するということですね。
1-4 ヒーリングとセラピーの違い
ヒーリングは、ヒーラーもしくは自分自身で自分を癒すことができますが、セラピーはセラピスト(治療者)と対象者(患者)がいてセラピストが癒します。
また、ヒーリングの場合はスピリチュアルな面を癒すことが多いのに対し、セラピーはそれぞれの治療方法にのっとってフィジカルに患者を治療、治癒していきます。
1-5 ヒーリングとリラクゼーションの違い
ヒーリングは心身だけでなくオーラや魂にも効果があるのに対し、リラクゼーションは心身をリラックスさせて疲れを取るといった現実的な実感を伴うものです。
しかし例えばアロマセラピーは、精油を希釈したアロマオイルを用いたマッサージによって癒されるというヒーリングの部分と、実際にリラックスできて身体が楽になるといった部分の両方を兼ね備えているように、明確に「ここからここまでがヒーリング」といえるものではありません。
心身ともに現実的にリラックスできれば、それは魂の癒しにもつながるということですね。
2 ヒーリングの効果
2-1 音や瞑想をつかうヒーリングの効果
音や瞑想をつかったヒーリングの効果は、心身の疲れを取るだけでなく、脳の働きも活性化させます。
瞑想は自分の思考をコントロールすることが必要になります。人は「何も考えない」ということが苦手なので、マントラや真言というような「意味のない言葉」を繰り返し唱えたりすることで瞑想状態に入りやすくします。
また、瞑想に誘導してくれる音楽やメッセージ入りのCDなどもありますので、音を瞑想に使うことも有効です。
音や瞑想で充分にリラックスした脳は、その後スッキリとして集中力も増し仕事や勉強の効率も上がります。
2-2 精油をつかうアロマセラピーのヒーリング効果
植物から抽出した精油をつかうアロマセラピーのヒーリング効果は科学的にも認められています。
精油を植物油のキャリアオイルで希釈したものでマッサージすることで、血流が良くなり筋肉がほぐれ、心身ともにリラックスした状態になります。
精油成分の分子サイズはとても小さく、精油の芳香分子は身体の表皮から真皮、皮下組織へと浸透し、最終的に血液中に取り込まれて血液の流れに乗り体内に吸収されて薬理効果を発揮します。
また、精油は香りを嗅ぐだけでもリラックス効果や頭がスッキリする、食欲を抑えるなどの効果が期待できます。
香りとして鼻の穴から吸い込まれた芳香分子は、鼻の嗅線毛のレセプターに結合し、これが刺激となって嗅線毛の内部では次々に反応が起こります。
そして芳香分子はインパルスと呼ばれる電気的な信号になり嗅神経細胞から脳に送信され、脳の大脳辺縁系を経て視床下部に到着します。視床下部に到着した信号は視床下部を刺激し、働きの落ちている恒常性維持調節機構を回復します。
精油に含まれる成分が身体に取り込まれることで、様々な効果が発揮されるのですね。
2-3 マッサージやリフレクソロジーのヒーリング効果
マッサージやリフレクソロジーの施術を受けたことのある人なら、その気持ちよさは実感できることでしょう。
最近、かなり高額の自宅用マッサージ機がよく売れているのだそうです。こうしたマッサージ機でも、筋肉の凝りをほぐし、血行が良くなることで肉体的なヒーリング効果があります。
人の手でマッサージやリフレクソロジーをすることは、さらにヒーリング効果があります。その人の凝りをみつけてそこをほぐすなどの力加減は機械にはできないことですし、人の手が身体に触れることはそれだけでもヒーリングになります。
2-4 スピリチュアルヒーリングの効果
スピリチュアルヒーリングには様々な種類がありますが、どのヒーリングも人の身体や心だけでなく、魂という深い部分のヒーリングができるのが特徴です。
例えばシータヒーリングでは、プラクティショナー(シータヒーリングを学んだ技術者)はクライアントの潜在意識へ入り込み、その人の思い込みをはずすことなどでヒーリングをします。
人の身体に流れている生命エネルギーであるオーラを浄化するといったこともスピリチュアルヒーリングの代表的なもので、身体の不調に直接働きかけるというよりは、その人全体を良くしていく、浄化していくというものが多いのがスピリチュアルヒーリングです。
3 ヒーリングを活用するには
3-1 自分の目的に合わせたヒーリングを試してみる
ヒーリングを活用するためには、自分にとっての目的に合わせたヒーリングを試してみることが大切です。
身体に対するヒーリングなら
例えば、デスクワークのために身体の凝りがあり、痛みがあってつらいというなら、まずはマッサージなど身体の筋肉をほぐすタイプのヒーリングを試してみます。
効果があればそのまま続ければ良いですし、あまり効果を実感しなかった場合にはリフレクソロジーなど他のヒーリングに変えてみるなどしてまた様子を見てみましょう。
心に対するヒーリングなら
気持ちがふさぎ込む、やる気が出ないといった心の症状を治したい場合には、アロマセラピーを試してみると良いでしょう。精油に含まれる成分には、集中力を増すものや気持ちを安定させるものがあります。
ハンカチなどに精油を垂らして吸い込むだけという手軽さですので、症状に合わせた精油で試してみてください。
他にも、毎日の瞑想を習慣にすることで気持ちが安定することもありますので、瞑想をしてみるのも良いかもしれません。
また、なかなか改善しない心の問題は自分では解決できない場合もあるので、心療内科や精神科の受診、カウンセリングをおすすめします。
魂に対するヒーリングなら
何をやってもうまくいかない、全身がだるくて重い、人生に対して希望が持てないといった漠然とした悩みは、魂に対するヒーリングで改善することもあります。
スピリチュアルヒーリングと呼ばれるものには様々なものがあります。例えば神社などで除霊やお祓いをするのも一種のスピリチュアルヒーリングですし、レイキヒーリングやシータヒーリングもスピリチュアルヒーリングといえるでしょう。
また、自然の多いパワースポットに出かけて癒されてくるのも、自分でできるスピリチュアルヒーリングですね。
スピリチュアルヒーリングの選び方としては、自分がピンときたものが一番です。静かな場所で心を落ち着けて、自分にどうしたいか尋ねてみてください。
だるくて疲れていても、家でごろごろしているより朝早く起きて神社などパワースポットへの小旅行をした方がずっと疲れが取れることは多くの人が経験しています。
ストレスが溜まった状態は、ただ身体を休めるだけではあまり改善しなくても、魂を浄化することでスッキリすることもあるということですね。
プロのヒーラーにスピリチュアルヒーリングを依頼する場合には、注意すべきこともありますので4章を参考にしてください。
3-2 自分に使っても効果のあるヒーリングとは
自分に使っても効果のあるヒーリングの代表的なものは、レイキヒーリングです。レイキは専門的に学んでも数日で習得できますし、自分でやってみることもできます。
レイキの場合、自分の身体のつらいところに手をかざし、レイキを当てることで痛みなどの辛い症状を緩和していきます。
シータヒーリングも自分を施すことができます。創始者のアメリカ女性ヴァイアナ・スタイバルさんは、がんに侵された自身の足を病院では「切断するしかない」と言われた状況から、シータヒーリングで自ら治療したことからシータヒーリングの研究をはじめました。
他にも、瞑想は自分でできるヒーリングといえるでしょう。
また、瞑想はちょっと難しいと感じる人は、自分の好みの自然音を聴いたり、好みの音楽を聴いたりするだけでもヒーリングになっています。
3-3 ほかの人に対するヒーリングとは
身の回りの人がつらいときに、自分がヒーリングをしてあげることができます。
代表的なのは「手当て」「手かざし」などで、辛い部分に手を当ててあげるだけでも痛みや辛さが改善されることもあります。さらに、レイキの知識を得ておくと宇宙のエネルギーを手のひらから与えることができるようになるのでさらに効果は高まります。
また、「離れたところから祈る」ということだけでも、相手に対してヒーリングになっていることがわかっています。
心臓病の専門医ランドルフ・バード氏が行った「祈りの効果」の実験では、実際に離れた場所からでも、祈りには効果があることが示されています。
実験はサンフランシスコ総合病院の心臓病集中病棟の患者393名に協力を得て、この患者をふたつのグループに分けました。そして片方のグループにはキリスト教信者の集団が祈りをささげ、もう片方のグループは祈りのない状態で、どちらも通常の治療をしていきました。
すると、「祈りあり」のグループの方には急速な回復を遂げる人が現れるほか、抗生物質や人工透析器の使用率が優位に少なく、予後も良好となりました。
身の回りの人が入院してしまったり、遠方に住んでいたりして触れることができないとしても、「早く良くなってね」という気持ちを送ることはちゃんと相手に対するヒーリングになっているのですね。
4 スピリチュアルヒーリングを受ける際の注意点
4-1 ヒーラーとの相性を判断する
スピリチュアルヒーリングを受けることを決めたら、必ずヒーラーとの面談を希望しましょう。
なぜか理解できないことを言っていたり、こちらの話をきちんと聞いてくれないと感じたりするようなら相性が悪いということです。その他にも、「なんだかわからないけど、怪しい」などと感じたらヒーリングを受けることはやめておいた方が良いです。
魂の部分を癒してもらうのですから、相手に対する信頼がなければ効果は表れません。「この人なら」という信頼できるヒーラーに出会うまでは、安易にスピリチュアルヒーリングを受けない方が良いでしょう。信頼できる人の紹介などがあると安心ですね。
4-2 自分が解決したい問題をはっきりさせる
ただなんとなくスピリチュアルヒーリングを受けるのではなく、自分が解決したい問題をハッキリさせた方が、ヒーリングの効果がわかります。
「特定の悪夢を見る」「親との関係がうまくいかない」「病院では異常がないと言われるのに頭痛が治らない」など、解決したい問題をハッキリとヒーラーに伝えます。
その上で、どのようなヒーリングをおこなっていくかきちんと説明してくれるヒーラーを選びましょう。その際、1回のヒーリングに対する金額や、追加料金が発生する場合はどんなときなのかもきちんと尋ねておくことが大切です。
4-3 ヒーリングを受ける準備を整える
スピリチュアルヒーリングを受けるための準備を整えておきましょう。
ヒーリングを受けると決めたら、ヒーラーに準備した方が良いことを尋ねてみてください。
とくに準備は必要ないという場合でも、ヒーリングを受ける際にできるだけ身体をきれいにしておくために、コンビニ弁当やスーパーのお惣菜といった添加物の多い食品を避け、新鮮な野菜や果物を食べるようにしてください。
前日はアルコールなどの刺激物の接種は控え、心と体を穏やかに整えておきます。他にも自分で「こうしておいた方が良いな」と直感することはしておいた方が良いですね。
4-4 ヒーリングの効果を感じられない場合には
実際にスピリチュアルヒーリングを受けてもヒーリングの効果を感じられない場合や、場合によっては悪化したり別の症状が現れたりする場合もあります。
例えば「陽転反応」といって、いったん身体の悪いものが出ていくときに良くない症状がでることがあります。そうしたことがある可能性があるかどうか、事前にヒーラーに尋ねておきましょう。
また、一度では効果が表れないという種類のヒーリングの場合は、何回くらいで効果が出そうなのかをヒーラーに尋ねます。このときに、本物のヒーラーであればクライアントを不安にさせないように、きちんと説明してくれます。
説明があいまいだったり最初に聞いていない追加料金を請求されたり、ヒーラーの態度が怪しいと感じたら、すぐにそのスピリチュアルヒーリングはやめたほうが良いですよ。
5 まとめ
ひとことで「ヒーリング」といっても、肉体的に身体をほぐすマッサージ系のものや音楽に癒されるといった手軽なもの、魂やオーラを浄化するといったスピリチュアルヒーリングなど、種類も多くとても幅広い範囲のことを指すことがわかりました。
また、身体の筋肉をほぐすマッサージだとしても、人の手からは相手を癒すためのエネルギーが出ているので、身体を癒すと同時に心もリラックスさせる効果があるのですね。
レイキヒーリングやシータヒーリングなど、比較的簡単に、修行などをしなくても体得できる有効なヒーリングがあることもわかりました。
私たち現代人は、普通に生活しているだけでもストレスにさらされています。溜まったストレスが身体や精神に悪影響を及ぼす前に、意識して自分を癒すようにしたいものですね。
身の回りの人がつらそうなときも、簡単にレイキを学んでおけば、手をかざしてあげたり触れてあげたりすることで癒すことができそうです。
さらに、病んでいる相手が遠方にいるために自分には何もできない、と思っていても「祈る」という癒しをささげることはできるのだということも、気持ちを明るくしてくれます。
自分を癒し、周囲の人のことも癒すことでより良い人生を送りたいものです。
【参考書籍】
「脳波にはたらきかけて健康になるシータヒーリング」串田剛(BABジャパン)
「瞬間ヒーリングの秘密」フランク・キンズロー(ナチュラルスピリット)
「癒しの手」望月俊孝(ゴマブックス)
「ミラクルヒーリング」小林健+船瀬俊介(ヒカルランド)
「ミラクルヒーリング2」小林健+よしもとばなな(ヒカルランド)
「実践レイキヒーリング入門」土居裕(講談社)