「お守り」って、不思議な存在感がありますよね?
自分のことを無宗教だという人が比較的多く、宗教に関心が薄いといわれる日本人ですが、一度もお守りをもったことがないという人は少ないでしょう。
多くの日本人は、生まれると近所の神社に連れていかれ、神様にご挨拶をする「お宮参り」をし、「七五三」でも神社にお詣りし、毎年行われる「お祭り」を楽しみにして育ちます。
これほど神社を身近に感じて生活しているのですから、日本人は宗教を大切にしている民族なのです。
外国人から見れば、お守りは、神社でいただく「宗教アイテム」。
英語では、「amulet(身につける魔除け)」「charm(幸福を呼ぶもの)」などと呼ばれていましたが、外国人観光客が急増した近年は「omamori」と呼ぶ人が増えています。
でも、お守りとはそもそもどういうもので、お守りをいただく「神社」がどういう場所で、どんな神様が祀られているのか、といったことを知っている人はあまりいません。
ここでは、神道や神社の概要を簡単に解説し、日本人の心のよりどころとなっている「お守り」の中でも、今「すごい」といわれるものをピックアップして紹介します。
目次
1. 神社の基礎知識
1-1. 日本人の宗教観が生んだ神社
1-2. 御祭神は日本古来の神や歴史上の人物
1-3. 「穢(けが)れ」を落とす「お祓(はら)い」
1-4. 神様のパワーを身につける「お守り」
1-5. お守りの基本
2. 御利益別、全国すごいお守り20選
2-1. 総合運
① 三峰神社(みつみねじんじゃ)(埼玉県)の白い「氣守(きまもり)」
② 石上神宮(いそのかみじんぐう)(奈良県)の「御神劔守(ごしんけんまもり)」
③ 大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)(東京都)の「からす団扇(うちわ)」
④ 富士山頂 浅間大社奥宮(せんげんたいしゃおくみや)(静岡県)の「富士山袋守」
2-2. 縁結び
⑤ 芝大神宮(しばだいじんぐう)(東京都)の「千木筥(ちぎばこ)」
⑥ 武蔵一宮(むさしいちのみや) 氷川神社(ひかわじんじゃ)(埼玉県)の「身守」
⑦ 出羽三山神社(でわさんざんじんじゃ)(山形)の「阿吽守(あうんまもり)」
⑧ 新田神社(にったじんじゃ)(東京都)の「LOVE守」
2-3. 金運
⑨ 虎ノ門 金毘羅宮(こんぴらぐう)(東京都)の「福寿海運のお守り」
⑩ 住吉大社(すみよしたいしゃ)(大阪府)の「招福猫」
⑪ 伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)(京都府)の「金体守(きんたいまもり)」
⑫ 今宮戎神社(いまみやえびすじんじゃ)(大阪府)の「福銭(ふくせん)」
2-4. 健康・美容運
⑬ 大宮八幡宮(おおみやはちまんぐう)(東京都)の「心身健全御守」
⑭ 神田神社(かんだじんじゃ)(東京都)の「美守(びまもり)」
⑮ サムハラ神社(大阪府)の「指輪型肌守り」
⑯ 廣田神社(ひろたじんじゃ)(青森県)の「お守り袋デザイナーズ」
2-5. 仕事・学業運
⑰ 日枝神社(じえじんじゃ)(東京都)の「鎮宅鈴守(ちんたくすずまもり)」
⑱ 小國神社(おくにじんじゃ)(静岡県)の「宝槌(たからづち)」
⑲ 鹿島神宮(かしまじんぐう)(茨城県)の「鹿島立守(かしまだちまもり)」
⑳ 大宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)(福岡県)の「梅実守(うめみまもり)」
1. 神社の基礎知識
「すごいお守り」はいったい何がすごいのか知るために、まず神社の基本知識を身につけておきましょう。
ここではざっくり簡単な説明しかしませんが、外国人に「神社ってどういうところ?」「お守りってどういうもの?」と聞かれたときに、応えられる程度の知識にはなるはずです。
1-1. 日本人の宗教観が生んだ神社
日本人は、古代から自然物や自然現象に神が宿っていると考えました。
豊かな農作物の恵みを与えてくれる一方で、天変地異や自然災害など、人間の力ではどうすることもできない恐ろしいもの。
こうした人間の力が及ばない超越した存在を「神」と呼んで、畏れる、かしこまると同時に敬ってきたのです。
大きな山や岩をはじめとし、自然界のあらゆるものに神の力を感じて拝みました。
そうした場所に社を建てたのが、神社のはじまりです。
1-2. 御祭神は日本古来の神や歴史上の人物
仏教のお寺は仏様を祀っており、仏教には「教え」があります。
また、一神教と呼ばれるキリスト教やユダヤ教、イスラム教にも「教え」があります。
しかし、日本の神様を祀る「神道」には、絶対的な教えというものがありません。
日本の神様は、ただ心を清らかにして畏れ敬う存在です。
神社に祀られている御祭神は、日本を造り守ってきたとされる、「古事記」に登場する神々や、平将門公、菅原道真公、織田信長公、徳川家康公といった歴史上に大きな功績を残した人物などで、ひとつの神社で複数の神様をお祀りしているところが多数です。
神様を数える場合は「柱(はしら)」か「座(ざ)」を使います。
三社祭で有名な東京の神田明神を例にとると、「三柱(みはしら)」の神様をお祀りしており、一の宮は「大己貴命(おおなむちのみこと)」、これは「だいこくさま」の名で親しまれている神様です。
二の宮は、「えびすさま」の名ではやり親しまれている「少彦名命(すくなひこなのみこと)」、三の宮は、歴史上に実在した人物である「平将門命(たいらのまさかどのみこと)」となっています。
1-3. 「穢れ」を落とす「お祓い」
神社の基礎知識として欠かせない「穢れ」について簡単に説明しましょう。
神社で神主さんが行う「お祓い」は「穢れ」を落とすための儀式です。
神社を入ったところにある手水舎で手や口を清めるのも、「穢れ」を落とすため。
日本人が古代から忌み嫌ってきた「穢れ」とは、内面的に清らかでない状態で、汚れのように洗っても落ちるものではありません。
「死」や「血」に触れることでその人間は穢れ、「お産」も穢れの要素とされたので、女性を穢れた存在とした時代もありました。
穢れは一定時間が経てば落ちると考えられましたが、すぐに落とすためには、清らかな水を浴びる「禊(みそぎ)」や神主さんによる「お祓い」が必要とされたのです。
1-4. 神様のパワーを身につけるお守り
神社は御祭神である神様にパワーをもらう場所です。
お祭りで神社から出る「お神輿(みこし)」はお祭神である神様の乗り物、「山車(だし)」は神様を招き入れるために各町が用意するもので、お祭りは町や人を清める神事でした。
そして、神社でいただく「お守り」は、神様の力をもち歩くことができるパワーアイテムと考えられたのです。
ですからお守りは、引き出しなどにしまっておくのではなく、いつも身につけておくほうがいいのです。
日頃から身につけることによって、いつも神様を身近に感じることができ、神様を敬いお祈りする気持ちを持ち続けることが大切だとされています。
1-5. お守りの基本
日本人にとってもっとも親しまれてきたスピリチュアルアイテムである「お守り」には、神様の力が宿っています。
よく、いくつもお守りをもつと神様がケンカをするなどといわれますが、神社の見解では、「神様がそんなことでケンカをするわけがないので、自分がもちたいお守りを好きなだけ身につけて問題ありません」ということになっています。
お守りには、その神社の御祭神であるいろいろな神様が宿るので、「御利益」を呼ぶありがたい効果には種類があります。
初穂料(値段)や大きさで御利益が異なることはないとされ、決まった形もありません。
今はお守り袋に入っているものが多くなっていますが、中身のお札だけであった時代には袋を手作りして首から下げたり、胴や腕に巻いたりしていました。
お守り袋を自作したい人は、キレイな折り紙で簡単につくる方法もあります。
また、1年経つとパワーがなくなるとか、神社に返納しなければいけないということもよく聞きますね。
このあたりは、神社によって微妙に見解が違うようですが、基本的には古いお守りを後生大事にもっているよりも新しいものをいただくことで、より神様の力を授かることができるとされています。
持ち続けるのはともかくとして、適当に処分してしまうのはいけません。
神社に返されたお守りは、「お焚き上げ」が行われます。
ほかの神社のお守りも受け取ってくれるところや、正月など時期によって条件がかわる神社もあるので、事前に確認してみましょう。
2. 御利益別、全国すごいお守り20選
形にとらわれない「お守り」ですから、お札を袋に入れた一般的なもの以外にも、時代に合わせて様々なスタイルのものがつくられてきました。
ここでは、今、全国で「すごい」といわれているお守りを御利益別に数点ずつピックアップして紹介します。
2-1. 総合運
① 三峰神社(埼玉県)の白い「氣守」
初穂料 2000円
授与時間 要確認
主祭神 伊邪那岐尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊 (いざなみのみこと)
奥秩父に鎮座する三峰神社は、パワースポットとして人気があり、ほかに4色ある「氣守」のなかでも桐の箱に入った「白い氣守」は、毎月1日限定で授与されていた貴重なお守り。
あまりの人気で、2018年6月以降は一般の授与が休止されており、現在は平成32年12月31日までの間で、毎月朔日・晦日に三峯神社興雲閣への宿泊予約が確定している人だけがいただけます。
② 石上神宮(奈良県)の「御神劔守」
初穂料 1000円
授与時間 9:00~17:00
主祭神 布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)
伊勢神宮と並ぶ日本最古の神宮といわれる石上神宮は、国宝である「七支刀(しちしとう)」という神剣がシンボルです。
仮死状態であった神武天皇を救ったとされる神剣のパワーを授かることができる「御神刀守」は、起死回生のお守りとして人気が絶えません。
③ 大國魂神社(東京都)の「からす団扇」
初穂料 500円
授与時間 6:00~21:00
主祭神 大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)
東京都府中市に鎮座する大國魂神社は、大己貴命、オオクニヌシの別名である大國魂大神を主祭神とし、武蔵国の有力な神社を集めて参拝できるようにしたパワフルな「総社」です。
生きる上で必要とされるすべての運を授けてくれるお守りとして人気なのが、7月20日に行われる「すもも祭り」でいただける「からす団扇」と「からす扇子(大2000円、小1500円)です。
④ 富士山頂 浅間大社奥宮(静岡県)の「富士山守袋」
初穂料 1000円
授与時間 8:00~16:30
主祭神 木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)
全国に約1300社ある浅間神社の総本社、富士山本宮浅間大社の奥宮である富士山頂の社は、8合目以上を境内地とします。
開山の時期だけ授与される赤と青などの「富士山守袋」は、「富士山頂」の文字が金色に光り、最強パワーのお守りといわれます。
2-2. 縁結び
⑤ 芝大神宮(東京都)の「千木筥」
初穂料 1500円
授与時間 9:00~17:00
主祭神 天照大御神(あまてらすおおみかみ)、豊受大神(とようけのおおかみ)
東京都港区芝大門のビジネス街に鎮座する芝大神宮は、平安時代から「関東のお伊勢さま」として崇敬者を集めてきました。
数量限定のお守り「千木筥」は美しい藤の花が描かれた3つの木箱がツルで束ねられており、昔から縁結びのパワーが知られると同時に、歌舞伎役者や芸能人からは千着の着物が着られるほどの役がつくとして大事にされてきました。
⑥ 武蔵一宮 氷川神社(埼玉県)の「身守」
初穂料 500円
授与時間 8:30~16:30(正月を除く)
主祭神 須佐之男命(すさのおのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)
埼玉県大宮市に鎮座する武蔵一宮氷川神社は、荒川流域に約200社ある氷川神社の総本社で、須佐之男命と稲田姫命の夫婦神と縁結びの神として知られる大黒様を祀る、縁結びのパワースポット。
常に身につけていられる「身守」と、家に飾ることができる「神号神軸(1万5000円)」の組み合わせは最強といわれます。
⑦ 出羽三山神社(山形)の「阿吽守」
初穂料 1200円
授与時間 8:30~17:00(三神合祭殿)
主祭神 伊?波神(いではのかみ)・稲倉魂命(うかのみたま)(三神合祭殿)
羽黒山、月山、湯殿山の出羽三山は、古くから東北を代表する霊山として知られ、それぞれ境内があって出羽三山神社と呼ばれます。
中でも羽黒山山頂の三神合祭殿は、その中心的存在で人生のあらゆる運気を底上げするパワーをもつとされます。
雄と雌で一体の「阿吽牛」は、大切な人と一体ずつもつと、絆が強まるお守りです。
⑧ 新田神社(東京都)の「LOVE守」
初穂料 600円
授与時間 9:00~17:00(1/1~3は8:00~1900)
主祭神 新田義興公(にったよしおきこう)
南北朝時代の武将である新田義興公を祀る新田神社は、江戸時代から幸せに導く神様として信仰を集め、破魔矢(はまや)発祥の地としても知られます。
グラフィックデザイナーの浅葉克己さんが袋をデザインした「LOVE守」は、恋愛成就が祈願されたお守りで、ほかにハート型のお守りや、イヤホンジャック用のお守りもいただけます。
2-3. 金運
⑨ 虎ノ門 金刀比羅宮(東京都)の「福銭開運のお守り」
初穂料 1200円
授与時間 要確認
主祭神 大物主神(おおものぬしのかみ)、崇徳天皇(すとくてんのう)
東京のオフィス街に鎮座する金刀比羅宮は、江戸初期に勧進された神社で、豊穣、招福、延命など偉大な力をもつ神様として江戸庶民から大人気でした。
元旦から10日間だけ授与される「福銭開運のお守り」は、当時から縁起のよいお守りとして人気があり、お札の頭をその年の恵方に向けて家に貼り付け、見上げるようにお祀りします。
⑩ 住吉大社(大阪府)の「招福猫」
初穂料 500円
授与時間 9:00~16:00
主祭神 底筒男命(そこつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、表筒男命(うわつつのおのみこと)、神功皇后(じんぐうこうごう)
昔から摂津の国の「すみよっさん」として商業の街、大阪を支えてきた住吉大社は、全国に約2300社ある住吉神社の総本社です。
境内にある楠?社(なんくんしゃ)で授与される招福猫は、月に1回子猫をいただき、48体で中猫に、中猫2体と子猫48体で大猫に交換でき、左手大猫と右手大猫を集めるには最低でも24年かかります。
⑪ 伏見稲荷大社(京都府)の「金体守」
初穂料 500円
授与時間 7:00~18:00
主祭神 宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)
1万基以上の鳥居が連なることから外国人にも人気の伏見稲荷大社は、全国3万社を数える稲荷神社の総本宮で、五穀豊穣、商売繁盛、家内安全などに御利益があるといわれます。
諸願成就の神として信仰されてきた伏見稲荷でとくに人気なのが、金運に御利益がある「金体守」と、古くから知る人ぞ知るといわれる「しるしの杉(大1,000円 小 800円)」です。
⑫ 今宮戎神社(大阪府)の「福銭」
初穂料 1500円
授与時間 9:00~17:00
主祭神 天照皇大神(あまてらすおおみかみ)、事代主神(ことしろぬしのかみ)
商売繁盛の神様として知られる戎(えびす)さまは、もとは漁師の守り神で、古くから海産物を扱う大阪の市場に祀られてきました。
福娘からもらう福笹につける「福銭」は、日本銀行が回収して断裁したお札からつくられており、福をたくさん運んでくれるお守りとして人気です。
2-4. 健康・美容運
⑬ 大宮八幡宮(東京都)の「心身健全守」
初穂料 700円
授与時間 9:00~17:00(11~3月)、18:00(4~10月)
主祭神 応神(おうじん)天皇、仲哀(ちゅうあい)天皇、神功皇后(じんぐうこうごう)
東京都杉並区の緑あふれる広大な境内には、小さなおじさんの姿をした妖精がいて、見つけた人は幸せになれるという都市伝説で有名になった大宮八幡宮。
心身健全の祈願が込められたお守りには青と赤の2種があり、菊の紋と神の使いとされる鳩の刺繍が施されています。
⑭ 神田神社(東京都)の「美守」
初穂料 800円
授与時間 9:00~16:30
主祭神 大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)、平将門命(たいらのまさかどのみこと)
江戸の総鎮守「神田明神」として、将軍家から庶民に至るまで信仰を集めてきた神田神社の主祭神である少彦名命は、医薬や医療の神様で、健康を守ってくれるパワーがあります。
大黒様が助けた「因幡の白ウサギ」にちなんだウサギのイラストと、白いお守り袋が美しい「美守」は、ビューティー祈願が込められており、ほかにも秋葉原が近いことからアニメやIT関連のお守りなど、いろいろなお守りがあります。
⑮ サムハラ神社(大阪府)の「指輪型肌守り」
初穂料 3000円
授与時間 9:00~17:00
主祭神 天御中主大神(あめのみなかぬしおおかみ)、高産巣日大神(たかみむすびのおおかみ)、神産巣日大神(かみむすびのおおかみ)
正式名は4文字の神字で書かれる「サムハラ」という文字は、眺めるだけも御利益があるとされ、加藤清正が刀に刻印して難を逃れたといわれます。
この文字が刻まれた「指輪型肌守り」は、厄除けと浄化のパワーが強力とSNSなどで有名になり、入荷後すぐになくなってしまう入手困難なレアお守りです。
⑯ 廣田神社(青森県)の「お守り袋デザイナーズ」
初穂料 500円(別売の御神札が500円)
授与時間 8:30~17:00
主祭神 天照大御神荒御魂(あまてらすおおみかみあらみたま)
江戸時代に東北地方をおそった大飢饉から民を救ったとされる廣田神社は、病魔退散の病厄除祈願の神様として知られます。
「白木造箱入り病厄除け御神札」が有名ですが、近年人気なのが、様々なデザインの袋を選び、祈願別のお札をいただいて入れる「お守り袋デザイナーズ」です。
2-5. 仕事・学業運
⑰ 日枝神社(東京都)の「鎮宅鈴守」
初穂料 2500円
授与時間 9:00~16:30
主祭神 大山咋神(おおやまくいのかみ)
千代田区永田町に鎮座する日枝神社は、徳川家をはじめとして維新後は政財界のトップが参拝に訪れ、「仕事運最強」「日本の原動力」とまでいわれるところ。
厄を払う鈴守りは、仕事や事業で成功したい人に人気です。
⑱ 小國神社(静岡県)の「宝槌」
初穂料 5000円
授与時間 9:00~16:00
主祭神 大己貴命(おおなむちのみこと)
浜松市の北東に位置し、「遠州の小京都」と呼ばれる静岡県森町に鎮座する小國神社は、大黒様を主祭神とするので出雲大社と関係が深く、出世や成功を呼ぶ社として有名。
大黒様がもつ「打ち出の小槌」は、富をもたらす象徴で、「宝槌」はケヤキの木目が美しい職人仕事の逸品で、手にもつサイズです。
身につけられるミニサイズ(800円)もあります。
⑲ 鹿島神宮(茨城県)の「鹿島立守」
初穂料 800円
授与時間 8:30~16:30
主祭神 武甕槌大神(たけみかづちおおかみ)
御祭神の武甕槌大神は、日本の建国に尽くした武の神様で、源頼朝や徳川家康らが信仰したことが知られています。
仕事や旅をはじめる前に参拝すると強力なパワーで導いてくれる神様で、その分身ともいえる「鹿島立守」には、神様のお使いである鹿が描かれています。
⑳ 大宰府天満宮(福岡県)の「梅実守」
初穂料 1200円
授与時間 7:00~19:00
主祭神 菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
平安時代の政治家、学者として最高位にあった菅原道真公は、学問の神様として知られます。
社殿は道真公の墓所の上に建てられており、強力なパワーがあるといわれます。
天神様(道真公)が宿るといわれる「梅実守」は、受験生に絶大な人気があり、ほかに「学業袋守」や「学業身守」なども人気があります。
まとめ
神様が宿る「お守り」は、形にとらわれず何でも許容していく日本人の宗教観がよく表れているスピリチュアルアイテムです。
太古から、日本人が願いを込めて心のよりどころとしてきた「お守り」を身につけて、清らかな心で神様を身近に感じてみませんか?
なお、ここで紹介したお守りの初穂料や授与時間などは、2018年10月時点の情報ですが、神社に参拝する際はホームページなどで最新情報を確認してください。
【参考資料】
・『日本全国 開運神社 このお守りがすごい!』 中津川昌弘 ダイヤモンド・ビッグ社 2018年
・『神社のおしえ』 神田明神 編著 小学館 2015年