瞑想をしてみたい方、瞑想してみたけれどうまくいかなかった方にどうしたら瞑想を続けられるかをご紹介します。
はじめは1分でもいいので瞑想してみましょう。短い時間でも何かを感じるはずです。
そうしてしっかり瞑想に興味を持てたなら読み進めてください。話題のマインドフルネス瞑想について詳しく解説し、「続けられる瞑想方法」をご紹介していきます。
瞑想初心者がつまずいてしまうポイントとその解決方法もありますから、以前瞑想をしたけれどうまくいかなかった人もきっとできるようになるはずです。
マインドフルネス瞑想を指導している講師の吉田昌生さんが提唱する「1分間瞑想法」がなぜ「続けられる」と評判なのかもきっとわかることでしょう。
また、これまで「引き寄せの法則」を試したけれどうまくいかなかった、という人も是非瞑想に取り組んでみてください。脳がクリアになった状態で欲しいものや望む状態をイメージすることで、きっと引き寄せがうまくいきはじめるはずです。
瞑想は毎日続けることで効果が現れるものです。どんな効果が現れるのかワクワクしながら、今日から瞑想の第一歩を踏み出しましょう!
目次
0. まずは瞑想をしてみましょう
1. 瞑想は続けることがもっとも重要
2. マインドフルネス瞑想とは
3. 瞑想初心者がつまずくポイントと解決法
4. 瞑想の効果はこんなにすごい!
5. まとめ:瞑想は幸福になるための方法のひとつ
0. まずはもっとも簡単な1分間の瞑想をしてみましょう
これまでに瞑想にチャレンジしたことのある方も、はじめての方も、まずは一度この瞑想をして体感してみましょう。
今この記事を読んでいるその場所でもかまいません。時間は1分でいいのでとにかくやってみることが大切です。
①調身(姿勢を整える)
瞑想の姿勢の基本は、背筋をまっすぐに伸ばすことです。床に座っていても椅子に座っていてもいいので、背筋がまっすぐ伸びるよう姿勢を整えます。
目は閉じても半眼にしてもかまいません。
②調息(呼吸を整える)
呼吸は鼻からおこないます。ゆっくり吸って、ゆっくり吐きます。ゆっくり吐くことを意識すると心が静かになりやすいです。吐く息とともに余分な緊張を手放していきます。
③調心(心を整える)
自分が呼吸していることをリアルタイムに気づいている状態にします。浮かぶ考えについてはジャッジせずにありのままに観察します。
3番目の調心については、すぐにできるようにはならないと思いますので、今はできなくてもあまり気にしないでくださいね。
何かについて考えていると気づいたら、静かに呼吸へ意識を戻す、ということを繰り返します。1分で目を開け、深い深呼吸をして瞑想を終えても良いですし、もっと続けたいと感じたら好きなだけ目を閉じて瞑想してみてください。
今の瞑想体験中に「もっと静かな場所でやりたいな」「明日からは朝起きてすぐにやってみよう」などと考えたならその通りにしてみてください。
これからも瞑想をしてみようという気持ちを持てたならきっと続けられるはずですよ。
1. 瞑想は続けることがもっとも重要
1-1. 「知識」「スキル」だけでは意味がない理由
瞑想は始めてからすぐにうまくできるものではなく、効果もすぐに現れるとは限りません。毎日繰り返すことで集中できるようになり、効果を実感できるものです。ですから、「知識」「スキル」だけを身につけても意味がありません。
調べてみると、瞑想に関する情報や本はたくさんあることがわかるはずです。
最近では脳外科医が瞑想に関しての研究をしていることもわかりやすく本にまとめられ、科学的にはどう見られているかを知ることもできます。
スピリチュアルなことに興味のある人にとっては面白い情報がたくさんあり、瞑想に関する知識は増える一方といえる時代です。
はじめて自転車に乗るときにいくら言葉で説明されてもすぐには乗れるようにならないのと同じように、瞑想も自分でやってみないことにはできるようにならない、効果はわからないということですね。
1-2. 知りすぎることが続かない原因に
瞑想についての知識が増えることが、逆に瞑想を続けられない原因になることもあります。
例えば瞑想の方法について
・落ちついて姿勢を正して座る
・目を閉じてゆっくりと腹式呼吸をする
・呼吸に集中する
・考え事が浮かんでも放っておき、また呼吸に集中する
・最低でも20分はこの状態で瞑想する
こうした知識があるとします。
たいていの人は「呼吸に集中する」まではいけると思うのですが、その後の「考え事が浮かんでも放っておき」「何か考えてもそれを眺めるようにして」再び呼吸に収集する、ということを繰り返すことが難しくてできないのではないでしょうか。
「うまくいかずに疲れ果てて瞑想をやめ、目を開けると5分も経っていない。本には最低でも20分と書かれている」
そうして「自分は瞑想に向いていない」と判断してやめてしまうことになります。
「最低でも20分」などという知識がなければ、「明日はもうちょっとできるかも」とチャレンジしたかも知れないですよね。
1-3. はじめは1日1分でもいい
ヨガ・瞑想講師の吉田昌生さんはマインドフルネス瞑想に関して、「はじめは1分でもいい」と言います。
それは、瞑想は何より「続けることが大切」だからです。
毎日の生活の中で「同じ時間」「同じ場所」を設定して、1分間でもいいから目を閉じて瞑想する習慣をつけ、余裕があるならもっと長くすれば良いのだとか。
なんだかそう言われるとやってみたくなりますよね。できそうな気がします。
精神科医の和田秀樹さんは何事も「やらないよりマシ」と思うことでストレスを減らすことができると言います。
例えば掃除をするとしても「すべてのものを片付けて部屋中を掃除する」と考えると「今朝は時間がないから」「今日は疲れているから」などと言い訳が出てきて結局何もしないという結果になりがちです。
そういうとき「やらないよりマシ」と考えて「雑誌だけは片付けておこう」「食器は洗っておこう」とできることだけでもすることで、時間があればそのまま勢いがついて他のこともできることが多いのだとか。
瞑想に関しても、「とにかく1分だけやろう」と考えてやってみましょう。
1-4. 瞑想を続けるためのコツ
瞑想を毎日続けるためのコツを集めました。自分に合うものを取り入れてみてください。
・瞑想の時間と場所を決める
・通勤電車の中で瞑想する
・自分ではなく他人のために瞑想する
・昼休みに瞑想する
・座るのが退屈なら歩いて瞑想する
・瞑想音楽を活用する
・本格的な瞑想の練習として「慈悲の瞑想」を毎日おこなう
・誰かと一緒に決まった時間に瞑想する
2. マインドフルネス瞑想とは
2-1. アメリカ国立補完統合衛生センター(NCCIH)で研究されている瞑想法
「マインドフルネス瞑想」はマインドフルネスに生きることができるようにするための瞑想です。「超越瞑想(TM)」と並んで、国から研究費を受けてアメリカ国立補完統合衛生センター(NCCIH)で研究されています。
今注目されている「マインドフルネス」とは、「今を生きる」「この一瞬に全力を注ぐ」「すべてに対して覚醒する」という意味を持ちます。
誰もが自分がやりたいことに全力を注いで集中したことがあるでしょう。その状態がマインドフルネスです。
常に本当の意味で「今この瞬間」に集中して生きることは、容易に思えるかも知れませんがとても難しいことです。
マインドフルネス瞑想をすることによって、「今ここ」に意識を向けながら生きることができるようになります。
2-2. 「気づく力」を高める「気づきのトレーニング」
マインドフルネス瞑想は「気づく力」を高める「気づきのトレーニング」といえます。
瞑想をはじめると様々な考えが浮かんできます。
「足がしびれてきた」
「お腹が空いたな」
「そういえば昨日の焼き肉は美味しかったな」
「背中がかゆいな」
こうした雑念をただあるがままにみつめることは、ふだんは無意識でいる感覚や考えに対して意識することになります。
浮かんでくる考えを「良い」「悪い」などでジャッジせず、ただ受け流して客観視することが「気づきのトレーニング」です。
2-3. 自動的に湧いてくる思考を変えることができる
マインドフルネス瞑想によって、自動的に湧いてくる思考を帰ることができます。
精神科医の和田秀樹さんによると、人は起きる出来事に対してほんの短い時間に自動的にいろいろなことを考えるのだそうです。
考え方の癖ともいえるそうした自動思考ですが、ネガティブな方向に向いてしまう人は少なくありません。
・《挨拶をしたら無視された》という出来事に対して
◆ネガティブな自動思考
え?なんで挨拶してくれないの?
↓
きのう書類の提出が遅れたから怒ってるのかも…
↓
そんなこと自分だってしてるくせに!
↓
あの人、前から自分ばかりが被害者みたいに思ってるんだよね(怒)
↓
(まだまだネガティブな思考は続く)
◆ポジティブな自動思考
あれ?挨拶してくれないな
↓
なあんだ!聞こえなかったのか
↓
(終了・心は穏やかなまま)
いかがでしょうか。自分もネガティブな自動思考をしていませんか?ネガティブな自動思考は自分でストレスの元をつくっているようなものです。
精神科医の和田秀樹さんは「こうした自動思考を変えることはできるけれど、長い間の努力が必要で時間がかかる」といいます。
マインドフルネス瞑想で「気づき」を得ることは自動思考を変えるスピードをアップします。自動思考をポジティブに変えていきましょう。
2-4. 「脳の筋トレ」になる
マインドフルネス瞑想を続けることは、「脳の筋トレ」をしていることになります。
身体を鍛えようとする人がジムに通って筋トレをするのと同様に、マインドフルネス瞑想をすることで脳を鍛えることができます。
瞑想で目指すべき場所は「今ここ」に集中し、一心不乱、無我夢中に没頭した状態です。
大好きな趣味に没頭して時間を忘れる状態になる状態は経験があるでしょう。集中力が高まり、している行為そのものに「快」を感じる状態です。
身体を鍛える人の目指すべき場所が健康的に美しい筋肉をつくることだとすれば、ジムに通うだけではなく日常生活でも食事にも気をつけるようになったり、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使ったり、一駅分歩いたりするようになるでしょう。
マインドフルネス瞑想で集中することに関して鍛えた脳も同様です。
瞑想中だけでなく日常生活の中で「今」の瞬間に集中できるようになり、思考がクリアになって幸福を感じやすくなります。
3. 瞑想初心者がつまずくポイントと解決法
3-1. 腹式呼吸が自然にできない
腹式呼吸はある程度やったことのある人でないとなかなかスムーズにはできない人が多いでしょう。
瞑想に入る前に、腹式呼吸かどうかを意識しなくて良いので大きく深呼吸します。このとき、息をゆっくり吐くことで副交感神経を刺激して心を落ちつけることができます。
腹式呼吸がうまくいかないと感じたら、仰向けに横になって練習すると良いですよ。
仰向けに寝ると、お腹をふくらませる感覚を感じやすくなります。お腹に手をあてて、その手をふくらませたお腹で押押し上げるようにイメージして息を吸ってみましょう。
何度かやってみると、横隔膜の動かし方がわかり、コツをつかめます。それから座って瞑想を始めましょう。
3-2. 雑念だらけで瞑想とはいえない
瞑想をはじめてもすぐに雑念が湧いてきて、気づくと考え事をしているという繰り返し。これでは目を閉じて座っていても瞑想とは言えないのでは?と不安になる人も多いはずです。
瞑想は数回でできるようになると思わない方が良いでしょう。考え事が浮かんでも、また呼吸やマントラに意識を戻すことができるようになるには練習が必要です。
はじめから長い時間に挑戦すると失敗しやすく挫折感だけ残ってしまいます。
ヨガ・瞑想講師の吉田昌生さんの「1分間瞑想法」では、「最初は1分でいいから続けることが大切」というコンセプトで瞑想が紹介されています。1分間から始めるなら続きそうですね。
また、瞑想に誘導してくれる音楽CDなどの活用も良いでしょう。ただし、人それぞれ誘導者の声や話し方に好みがあるようで、自分に合った音源をみつけないとかえって気が散ってしまうおそれもあるので自分にしっくりくるものを選んでくださいね。
3-3. 途中で飽きてしまう
瞑想の途中で集中力が続かなくなり、雑念が湧いてくるだけではなく瞑想していること自体に飽きてしまうことも初心者にはありがちです。
やはり瞑想は毎日続けることで効果が現れるものですから、飽きてしまっては長続きせず効果も見えてこないということでやめてしまう人も多いでしょう。
飽きるのは、初心者なのに瞑想を長く続けているからです。
ヨガ・瞑想講師の吉田昌生さんの提唱する「1分間瞑想法」からはじめてみることが解決策となるでしょう。
1分では短いと感じるようになったら、徐々に時間を延ばして行けば良いのです。
3-4. 毎日続けることが難しい
瞑想をはじめてすぐの頃は、瞑想を毎日続けることが難しいと感じる人も多いでしょう。
瞑想に限らず、何かを習慣づけることは簡単ではありません。
1-4「瞑想を続けるコツ」でご紹介したことを試してみる他に、これから4章でご紹介するような「瞑想の効果」をモチベーションにすることも良いでしょう。
毎日瞑想をすることが自分にとってどのようなメリットをもたらすかをイメージすることで、少々面倒に感じても瞑想をしておこうという気になるはずです。
4. 瞑想の効果はこんなにすごい!
瞑想方法をご紹介してきましたが、ここで瞑想の効果を少しだけですがご紹介しましょう。
瞑想の効果については「やらずにはいられない!マインドフルネス・TM瞑想の効果」の記事でも詳しく取り上げていますので興味のある方はご一読ください。
4-1. 認知科学者・苫米地英人氏の見解
認知科学者の苫米地英人氏は著書「超瞑想法」の中で
本書は、自分の脳を使ってこの世界を自在に書き換える本です。自分自身を解放するだけでなく、宇宙を思いのままにするための方法を解き明かしたいと思います。
そのための道具が「瞑想」であり、キーワードは「情報場」です。
と説明しています。
「情報場」とは「私たちの脳や心に存在するさまざまな情報が作っている世界」のことです。
その「情報場」の写像が私たちの見ている世界になります。
私たちが目にする物質的な世界はすべて「情報」の写像でできていて、その「情報」を変えることで写像である「現実」が変わるのだそうです。
「物質的な世界を思うとおりにする(夢を叶える)ためには、情報場を変えれば良い。そのために瞑想をする」
という考え方なのですね。
4-2. スタンフォードの脳外科医の体験
スタンフォード大学で医学生を指導しているジェームス・ドゥティ脳外科医は、著書「スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック」の中で、幼少期から瞑想をしてきた経験をストーリー仕立てで語っています。
アパートの家賃を払えずにホームレスのシェルターへ家族で保護されたことがあるほど貧しい家庭に育ったジムは、あるマジックショップでおばあさんに「最強のマジック」を教えてもらうことになります。
そのマジックが「瞑想」と「引き寄せの法則」です。瞑想することでジムは他の兄弟のように引きこもったり荒れたりすることなく、ひどい環境の中でも大学へ進む道をみつけます。
恵まれない環境で育つ子どもの心をどうにかまっすぐになるよう支えることができるのが「瞑想」だとわかります。
「引き寄せ」の効果も瞑想によって強くなっているのかも知れないと感じる部分もあります。しかし「引き寄せ」は正しく心を開かない状態でしてしまうと、良い結果になるとは限らないということもこの本で理解できるようになっています。
4-3. 最先端脳外科医・篠浦伸禎氏の体験
脳外科医の篠浦伸禎氏は、自分自身アルコールがやめられなかった症状を瞑想によって断ち切ることができたと著書「脳と瞑想」で紹介しています。
「依存症」にはドーパミンという脳の神経伝達物質が深く関わっています。ドーパミンは「報酬系」と呼ばれる物質で、欲求に対してそれが満たされたとき、あるいは満たされるとわかったときに「快」の感覚を与えるものです。
この「快」の刺激を繰り返し求めるうちに、より強い刺激が欲しくなります。アルコール依存症でいえばより強いお酒を飲んで短時間に酔う、酔いから醒めそうになるとまた連続して飲む、などより深刻な症状へ進行してしまうのです。
こうした欲求は人の古い脳、原始的な脳が求めます。脳を動物的に使っているといえるのだそうです。
そうした動物脳主体の回路を「リセット」し、人間の自我が問題をコントロールできるようにするのが「瞑想」だと感じたそうです。
4-4. 日本の厚生労働省の発表
厚生労働省は、瞑想に対してこのように発表しています。
瞑想は補完代替医療(CAM)における心身療法の一つです。現時点では通常医療の一部とはみなされていない、さまざまな医学・医療ケアシステム、施術および製品を総称したものです。補完医療は従来の医療と併用されており、代替医療は通常医療の替わりとして用いられています。
瞑想中に体内でどのような変化が生じるのか(健康上の影響があるとすれば、どのようなものであるか)は完全には明らかになっていません。瞑想の効果、作用、そして瞑想療法の高い効果が期待できる疾患や症状に関する研究が行われています。
マインドフルネス瞑想と超越瞑想(またはTM)は共通点の多い瞑想法です。米国の国立補完統合衛生センター(NCCIH)が支援する研究プロジェクトでは、この2種類の瞑想法を研究しています。
厚生労働省「『総合医療』に係わる情報発信等推進サイト
http://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c02/07.html
【コラム】いろいろな瞑想方法
瞑想にはいろいろな種類があります。
瞑想の種類と特徴、方法をご紹介しますが、方法はイメージできる程度に簡略化していますので、興味のある方は詳しく調べてみてください。
本や動画では瞑想方法を紹介しておらず、資格のある指導者から瞑想方法の指導を受けるという瞑想もあります。リンクがありますので興味のある方はサイトをご覧ください。
< 瞑想の種類と瞑想方法 >
◆ヴィパッサナー瞑想
仏陀がおこなっていた瞑想です。
「観」の瞑想とも呼ばれ、ものごとをあるがままに観察していきます。
《方法》
背筋を伸ばして座ります。
ゆっくりと腹式呼吸をはじめ、呼吸に集中します。
考えが浮かんだと思ったら、呼吸に意識を戻します。
瞑想が終わったら立ち上がって、ゆっくりと歩きながら瞑想します。
◆サマタ瞑想
心の動きを止めるための瞑想です。
「止」の瞑想とも呼ばれ、ロウソクの炎やマントラなど一点に集中していきます。
《方法》
静かで邪魔が入らない場所を選び、背筋を伸ばして座ります。
目を閉じてマントラを唱える、ロウソクの炎をみつめるなどして集中します。
呼吸に集中してもかまいません。
一点に集中することで雑念をなくします。
◆慈悲の瞑想
ヴィパッサナー瞑想やサマタ瞑想の前にする準備体操的な瞑想です。
自分自身への慈悲の心やまわりの人への慈悲の心を育みます。
《方法》
背筋を伸ばして座ります。
自分の幸せを祈り、自分の親しい人の幸せを祈ります。
生きとし生けるものすべての幸せを祈ります。
そのままの気持ちで自分が嫌いな人、自分のことを嫌いな人の幸せも祈ります。
※瞑想用の文章を音読するか、念じるかします。文章や瞑想の実況音声はこちらにあります
日本テーラワーダ仏教協会
http://www.j-theravada.net/index.html
◆マインドフルネス瞑想
ヴィパッサナー瞑想とサマタ瞑想のミックスともいえる瞑想です。
「今ここ」に意識を向けることを目的とします。
《方法》
背筋を伸ばして座ります。
鼻から吸って鼻から吐く腹式呼吸をゆっくりします。
呼吸に意識を集中します。
雑念に気づいたら受け流して「感じる」ことに集中する。
◆超越瞑想(TM)
インドのヒンドゥー今日に由来する瞑想です。
非常に効果がある瞑想なので、米国では国からの補助金などで研究が進められています。イギリスやアメリカには超越瞑想を取り入れた「マハリシスクール」があります。本やCDでは方法を説明していません。資格のある指導者が瞑想法を伝授します。
《方法》
リラックスした状態で座り、目を閉じます。
指導者にもらったマントラ(ひとりひとり違います)を唱えます。
浮かぶ雑念はそのままにしてマントラを唱え続けます。
約20分で終了します。
※指導者に正しく指導されて習得する必要があります。
一般社団法人マハリシ教育研究所
http://maharishi.or.jp/
◆ゾクチェン瞑想
チベットのボン教による瞑想方法です。
ダルマ(ブッダの教え)の基礎知識を経典などの知識ではなく体験的に会得していくのが目的です。
《方法》
初級から上級までの瞑想方法は文字で説明するのは難しいものが多いため、複数回指導者に指導を受ける必要があります。
小さな瞑想教室
http://bonjapan.jimdo.com/
5. まとめ「瞑想は幸福になるための方法のひとつ」
もともと瞑想は、仏教やヒンドゥー教など宗教のための修行として広められてきました。
瞑想をしているときに脳で何が起こっているのか、どのような仕組みで集中力を生み出しているのかなどの科学的な根拠はまだハッキリしていません。
しかし、瞑想をすることで起きる効果については研究も進んでいて、日本の厚生労働省も「補完医療」として瞑想を紹介しています。
私たちは幸福になるために生きています。
お金やモノといった豊かさを求めるのも、それを手に入れれば「幸福」になると考えているからですよね。
しかし物質的な豊かさは必ずしも幸福を長続きさせるものではないと、先進国の人々は気づきはじめています。
そうした気づきから「本当の幸福とは何か」を考えるようになり、精神面の健康が幸福には不可欠だと理解し、そのためにできることを模索しているのではないでしょうか。
幸福になるためには様々な方法があるはずです。
その方法のひとつが、毎日の瞑想によって「今ここ」に集中して幸福を実感しながら生きるということなのですね。
【参考書籍】
「1分間瞑想法」吉田昌生(フォレスト出版)
「超越瞑想癒やしと変容」ノーマン・ローゼンタール(さくら舎)
「脳と瞑想」プラユキ・ナラテボー、篠浦伸禎(サンガ)
「超瞑想法」苫米地英人(PHP文庫)
「からっぽ!」アンディ・プティコム(辰巳出版)
「ヒマラヤ聖者の知恵があふれる瞑想法」相川圭子(主婦の友社)
「瞑想のすすめ」相川圭子(SBクリエイティブ)
「始めよう。瞑想」宝彩有菜(光文社知恵の森文庫)
「意のままに生きられる」A・スマナサーラ(国書刊行会)