「コロナで在宅時間が増えて太った気がする…」
「できることから少しずつダイエットを始めたい!」
こうした方におすすめの、最近注目されているダイエット方法が、3日間の「プチ断食」です。
断食というと、水分以外何も食べず、数日我慢しなければいけないつらいものというイメージがあると思います。
そんな過酷なイメージを払拭するのが、今回ご紹介する『インターミッテント・パーシャル・ファスティング』というテクニックを使った、食事量を減らす手法の断食です。
この記事では、3日間のプチ断食のやり方とその効果・断食を成功させるコツについて、これから断食を初めたい方に向けて分かりやすく解説していきます。
目次
1. 初心者は3日間のプチ断食がおすすめ!
1-1. インターミッテント・パーシャル・ファスティングとは?
1-1-1. ①週3日間だけ行う理由
1-1-2. ②1日に必要な摂取カロリーの30〜40%分を減らす理由
1-1-3. ③タンパク質を多く摂取する理由
2. 3日間のプチ断食のやり方
2-1. ①準備期間
2-1-1. 体調が悪い時は断食を中断する
2-2. ②3日間のプチ断食スタート
2-2-1. 断食中におすすめの高タンパク食品
2-3. ③回復期間
3. 3日間のプチ断食の効果3選
3-1. 効果①体脂肪だけを分解して健康的に痩せられる
3-2. 効果②胃腸を休ませることで免疫力が上がる
3-3. 効果③肌のターンオーバーが促進される
4. 3日間のプチ断食の効果を高めるコツ
4-1. 断食のコツ①筋トレする
4-2. 断食のコツ②水分補給を欠かさない
まとめ
1. 初心者は3日間のプチ断食がおすすめ!
これまで毎日3食ご飯を食べていた習慣を、いきなり断食に切り替えるのはつらいもの。
しかし、せっかく断食するなら、ダイエットや美容効果を確実に実感したいですよね。
そこでおすすめの方法が、3日間集中的に、そして無理のない食事制限で断食の効果を得る『インターミッテント・パーシャル・ファスティング(IPF)』です。
1-1. インターミッテント・パーシャル・ファスティングとは?
インターミッテント・パーシャル・ファスティング(IPF)とは、食事による摂取カロリーを減らしつつタンパク質を多く摂ることで、健康的に痩せることを目的とする断食のことです。
最近流行している「プチ断食」も、このIPFをそのまま取り入れたり、テクニックを一部応用して紹介されています。
断食のデメリットは、主に次の3つが考えられます。
①水や酵素ドリンク以外飲めず、ストレスが溜まること
②断食期間中は食事を摂取できず、脂肪だけでなく筋肉も減ってしまうこと
③断食によるストレスと筋肉量の減少から、リバウンドしやすいこと
このデメリットを補いつつ、体脂肪だけを効率よく落とす効果が研究で認められた方法が、今回ご紹介するIPFなのです。
IPFのやり方とポイントは、次の3点です。
①週に3日間だけ行う(残りの4日は普通の食事でOK)
②1日に必要な摂取カロリーから30〜40%減らした食事をする
③断食の3日間は、体重1kgあたり1g以上のタンパク質を摂る
この3つのポイントを守るだけで、体脂肪を効率よく減らし、筋肉の減少を抑えてリバウンドを防ぐ効果が期待できます。
IPFで守るべき3つのポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。
1-1-1. ①週3日間だけ行う理由
断食を週3日だけ行う理由は、大ざっぱに説明するなら「週3日の断食が最も効果が出るから」です。
1日だけのほんの少しの断食では、胃腸を十分に休めることができず、脂肪燃焼効果はほとんど見込めません。
一方、1週間以上の長い断食は、食事を食べられないことによるストレスが多くなり、心身の不調やリバウンドのリスクが高まります。
その点、IPFを活用した3日間のプチ断食なら、
・食事量を減らすだけ(断たなくていい)
・1週間のうち、残りの4日は食生活を変えなくていい
・断食期間中も固形物を食べられるため、ストレスを感じにくい
このように、断食のおいしいところだけを取り入れることができるのです。
1-1-2. ②1日に必要な摂取カロリーの30〜40%分を減らす理由
断食の大きなメリットの1つは、食事を断つことで胃腸を休ませて、本来の栄養吸収能力を高めたり、免疫細胞を活性化させることにあります。
しかし、いきなり食生活を180度変えることは、例えるなら全速力で走った直後に眠ろうとするようなものです。
いきなりの変化で胃腸を驚かせないようにするために、食を断つのではなく「減らす」というやり方が、断食初心者におすすめなのです。
また、1日に必要な摂取カロリーを食事で満たせなくなると、体は脂肪を積極的にエネルギーに変えようとするため、脂肪燃焼効果が高まります。
そのためIPFは、体重はそれほど減らなくても、体脂肪が減ることで「痩せて見える」効果が期待できます。
1-1-3. ③タンパク質を多く摂取する理由
断食の期間中にタンパク質を多く摂取する理由は、筋肉を維持するためです。
先ほど説明した体脂肪をエネルギーに変える過程で、実は筋肉も一緒に分解されてしまいます。
この筋肉の分解を防ぐために、筋肉を作る材料であるタンパク質だけは、必要量をしっかりと確保することが大切なのです。
IPFは、短期間に劇的に体重を減らすことはできません。
しかし、筋肉を維持しつつ体脂肪だけを落とす効果が見込めるため、「健康的に痩せる」ことができます。
太りにくい体を維持したり、お肌の若々しさを保つために、断食をしながらもタンパク質を摂取することは、長期的な美容・健康に非常に重要なのです。
2. 3日間のプチ断食のやり方
3日間のプチ断食は、ただ3日間だけ摂取カロリーを減らせばいいわけではありません。
断食を成功させるためには、次の3つの期間を規則正しく過ごすことが大切です。
①準備期間…断食のために体を慣らす期間
②断食期間…胃腸を休め脂肪を燃焼させる期間
③回復期間…断食で弱った体を元に戻す期間
それぞれの期間のやり方について、以下に詳しく解説していきます。
2-1. ①準備期間
ジョギングの前にストレッチをするように、断食前にも準備期間を設けることで、体調不良を防ぎ断食の効果を高めることができます。
準備期間の目的は、断食本番のために体と心を慣らすこと。
・タンパク質多めの食事内容に切り替える
・油ものを控えて胃腸に優しい食品を摂取する
・いつもより食事量を少し減らして断食中の空腹に体を慣らす
このポイントを、断食開始1日前の朝食から意識しましょう。
2-1-1. 体調が悪い時は断食を中断する
準備期間や断食当日に体調が悪くなってしまった時は、無理に断食をせず、体調を万全に整えてください。
断食は、健康な方がさらに健康や美容意識を高めるために行うものであり、不健康な方が行うと、栄養不足や生活習慣の変化によって体調不良をさらに悪化させてしまいます。
持病のある方はかかりつけ医に相談するなど、まずは健康であることを第一に考えましょう。
2-2. ②3日間のプチ断食スタート
当日の朝に体調を崩していなければ、3日間のプチ断食を開始しましょう!
プチ断食中の3日間は、以下のインターミッテント・パーシャル・ファスティングのテクニックに従った食生活を送りましょう。
・1日に必要な摂取カロリーから30〜40%減らした食事をする
・断食の3日間は、体重1kgあたり1g以上のタンパク質を摂る
断食のつらさを乗り越えるおすすめの過ごし方や断食を成功させるコツは、第4章で詳しく解説しています。
2-2-1. 断食中におすすめの高タンパク食品
タンパク質の多い食品は、主に以下の通りです。
・肉類
・魚介類
・卵類
・大豆類
・乳製品
このうち、できれば摂取を避けたい食品は、脂質(カロリー)の多い肉類と乳製品です。
断食中の食事内容は、「低カロリー高タンパク」を常に意識しましょう。
おすすめの食品は、納豆や豆腐といった、カロリーが少なく植物性のタンパク質を摂取できる大豆類です。
特に納豆は、発酵食品のため胃腸に優しく、断食の主な効果である便秘解消や免疫力の向上を助けてくれます。
また、完全栄養食品と言われている卵(全卵)も、効率よくタンパク質を摂取できます。
昔は「卵は1日1個まで」と言われていましたが、今では毎日3個ほど食べても、コレステロール値などに問題はないとされています。
さらに、カロリーを抑えつつタンパク質だけを摂取するなら、プロテインもおすすめです。
低脂肪牛乳や豆乳と合わせて摂取すれば、低カロリー高タンパクの食生活を助けてくれるでしょう。
2-3. ③回復期間
ジョギング後にストレッチをすることで筋肉痛やケガを予防できるように、断食後にも回復期間を設けることが、リバウンドを防ぐコツです。
断食によって十分に休息した胃腸は、消化吸収能力がいつも以上に高まっています。
その状態で暴飲暴食や過食をしてしまうと、体に有害な毒素も多く吸収したり、リバウンドして体重や体脂肪が断食前より増えてしまう可能性があります。
そのため、断食後の1日間は、以下のことを守りましょう。
・揚げ物や辛味の強い食事を避ける
・納豆やヨーグルトなど、胃腸に優しい発酵食品を多く摂取する
・食べ物をよく噛んで胃腸の消化吸収を助ける
準備期間〜回復期間までのやり方を正しく行えば、トータルで5日のプチ断食ができたことになります。
これまで食生活を気にしていなかった方は、たった1回のプチ断食でも、
「便秘が治った!」
「見た目が少し痩せた気がする!」
「肌のツヤがよくなった!」
といった効果を実感できることでしょう。
ここからは、3日間の断食で得られる主な効果を3つご紹介していきます。
3. 3日間のプチ断食の効果3選
3日間のプチ断食で得られる効果は、主に次の3つです。
①体脂肪だけを分解して健康的に痩せられる
②胃腸を休ませることで免疫力が上がる
③肌のターンオーバーが促進される
この3つの悩みをお持ちの方は、ぜひ3日間のプチ断食を始めてみてくださいね。
3-1. 効果①体脂肪だけを分解して健康的に痩せられる
上でご紹介した通り、IPFを活用したプチ断食は、
・体脂肪だけを効率よく分解する
・筋肉の減少を抑えてリバウンドを防ぐ
という、ダイエットのいいとこ取りができるテクニックです。
IPFによるプチ断食を6週間行った研究では、以下のように体脂肪が目に見えて減少しています。
・体脂肪…15.1%減少
・体重…4.4%減少
・筋肉…2.91%減少
水のみの断食を行った場合、体脂肪をこれだけ減らしつつ筋肉の減少量を数%に抑えることは困難です。
この研究結果からも、摂取カロリーを減らす方法のプチ断食は、体脂肪を効率よく燃焼させてくれることが分かりますね。
3-2. 効果②胃腸を休ませることで免疫力が上がる
断食による体の一番の変化は、「胃腸の働きを休められること」です。
1日3食いつでも好きな食事ができる現代人は、知らず知らずのうちに胃腸にかなりの負担をかけています。
そのため3日間だけでも断食をすると、胃のすっきり感を想像以上に感じることができるはずです。
断食による胃腸の休養は、全身の免疫力を高めてくれます。
「人間の免疫細胞の約7割は胃腸にある」と言われており、内臓の疲労やストレスは、風邪や病気などの全身の健康状態の悪化につながります。
断食によって、胃腸をはじめ多くの臓器の働きを高めることができるため、胃腸の消化吸収能力や肝臓の毒素の分解能力が上がり、全身の免疫力が高まるのです。
また胃腸を休めることで、体内で分泌される2種類の酵素(消化酵素・代謝酵素)のうち、代謝酵素の働きを高めることができます。
代謝酵素の働きが優位になることで、傷ついた細胞をより早く修復したり、脂肪燃焼効果を加速させる効果も得られます。
3-3. 効果③肌のターンオーバーが促進される
プチ断食の美容効果は、体脂肪を燃焼させるダイエットだけではありません。
断食によって内臓が本来の働きを取り戻し、全身の代謝が上がり、肌のターンオーバーが促進されます。
ターンオーバーとは、古い細胞を分解し、新しい細胞に作り変える働きのこと。
肌のターンオーバーが促進されることで、ニキビが減ったり、くすみが解消されたり、肌のツヤを増す効果が期待できます。
ターンオーバーは、体の内側から肌の状態を整えることから、医薬品や美容液にある副作用を心配する必要はありません。
断食によってターンオーバーを促しながら、肌の表面を保湿すれば、美容効果はさらに高まるでしょう。
4. 3日間のプチ断食の効果を高めるコツ
せっかくプチ断食をするからには、「1回で健康や美容効果を実感したい!」と思うのが自然ですよね。
初めて断食に挑戦される方は、まずは基本的なやり方を正しく実践することが一番です。
その上で、断食の効果を少しでも高めたい方に向けて、ここからはプチ断食中に意識したいコツを2つ解説していきます。
4-1. 断食のコツ①筋トレする
水分だけの断食と違い、タンパク質を摂取できるプチ断食とはいえ、筋肉は多かれ少なかれ減少してしまいます。
リバウンドのリスクを減らし、健康的に痩せるために、断食中は無理のない程度に筋トレをするのがおすすめです。
上でお伝えしたプチ断食の研究によると、1日に必要な摂取カロリーを30〜40%減らしたにも関わらず、運動時のパフォーマンスは向上することが明らかになっています。
さらに、運動中の消費カロリーも10%ほど増加し、脂肪燃焼効果が上がり痩せやすい状態になっていたとのこと。
そのため断食中の筋トレは、普段よりも効率的に筋肉を付け、脂肪を減らす効果が期待できるのです。
断食中に行う筋トレは、
・筋肉が大きいため基礎代謝量を効率よく増やせる、スクワット
・1回の筋トレで全身の筋肉を使える、プランク
この2種目の筋トレがおすすめです。
4-2. 断食のコツ②水分補給を欠かさない
食事からの摂取カロリーが減っている分、水分をいつも以上に多く摂取することを意識しましょう。
人間の体の約70%は水分でできていて、水分不足は美容・健康に様々な悪影響を与えます。
断食中は食品の摂取量が減るため、食事に含まれる水分を補うために、水分をより多く摂取することが大切です。
断食中に飲む水分は、内臓にできるだけ刺激を与えないように、水道水より天然水がおすすめです。
また、断食中に減りがちなビタミンやミネラル類を補うために、酵素ドリンクや低カロリーのスムージーも取り入れてみましょう。
食事による水分摂取量が減少することで、断食中は頭痛やめまいを起こすことがあります。
体内の水分を保つために、スポーツや熱中症対策用の塩飴を用意しておくと、断食中の体調不良を防ぐことができます。
なお、断食中に体調不良を感じた時は、無理に筋トレをせず、断食を中断することも検討してください。
症状がなかなか改善しなかったりつらい時は、決して我慢をせず、病院にかかることも頭の片隅に入れておきましょう。
まとめ
食べる量を減らすことで断食のいいとこ取りを狙うプチ断食なら、体調不良やストレス・リバウンド等のリスクを減らしつつ、体脂肪だけを効率よく減らすことができます。
断食を安全かつ効果的に行うためにも、準備期間から回復期間まで、まずは基本的なやり方を正しく実践しましょう。
プチ断食のやり方に慣れてきたら、食事内容や筋トレメニューを改善したり、プロテインや酵素ドリンクなどの栄養補助食品を取り入れるなど、自分なりの断食のやり方を見つけてみましょう!