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コレステロールを下げる食生活の法則-LDLを減らす食べ方とは

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飽食の時代といわれる現代は、「コレステロールを下げるにはどうすればよいのだろう」と意識する人が増えてきました。

コレステロールとは人間の体内に存在する脂質のひとつで、全身の細胞膜や血管壁の材料となるばかりか、身体の機能調節に欠かせないいろいろなホルモンの材料になり、さらには食事から摂った脂質や脂溶性ビタミンを消化・吸収するために必要な胆汁酸の材料にもなる重要な物質です。

ですからコレステロールが少なくなり過ぎると、いろいろな病気にかかりやすくなってしまいます。
逆に多くなり過ぎると、血管の内側を狭くしてしまったり、弾力をなくしてしまったりして動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞など重大な疾患の原因となります。

コレステロールを正常にするポイントは、全身にコレステロールを運ぶ「LDL(低比重リポタンパク質)」の酸化を防ぎ、余分なコレステロールや酸化したコレステロールを回収してくる「HDL(高比重リポタンパク質)」を増やすこと。
闇雲に減らせばよいというわけではなくて、よくいわれるところの「悪玉コレステロール」と「善玉コレステロール」のバランスが問題なのです。

コレステロールに問題があっても多くの場合は、生活習慣の見直しで改善させることができます。
その中心となるのが「食生活」。

ここでは、コレステロール値を正常化する食生活のルールを紹介します。
「LDLコレステロールを下げる食材」や「LDLコレステロールを下げる献立」にはじまり、食事の摂り方にも言及しましたので、食生活改善の参考にしてください。

目次

コレステロールを下げる食生活の法則

① 主菜を工夫してカロリーを減らす
② 大豆製品は毎日摂る
③ 青魚を食べる
④ 肉類は部位を選ぶ
⑤ パンにはオリーブオイル
⑥ フライより唐揚げ
⑦ 水溶性食物繊維を摂る
⑧ 玄米や胚芽米でHDLを増やす
⑨ 緑黄色野菜を毎食とり入れる
⑩ 減塩した和食を食生活の中心に
⑪ 使える飲食店やスーパーをみつけておく
⑫ お茶やコーヒーでLDLの酸化を防ぐ
⑬ 脂質や糖質を1週間単位で管理する
⑭ 1日3食以上で夜は控えめに
⑮ 適量のお酒でHDLを増やす

まとめ

 

コレステロールを下げる食生活の法則

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① 主菜を工夫してカロリーを減らす

主菜(メインのオカズ)となる肉類や魚類、卵などは、全身の細胞の材料となるタンパク質が多いので、毎日の食事で欠かすことのできない食品です。

タンパク質の量とカロリーは比例しません。
良質のタンパク質が豊富で、カロリーが低いものを選べば、コレステロール値を改善することができます。

体内に存在するコレステロールの70%は、三大栄養素を原料として肝臓で合成され、残る30%は食品から摂取して小腸で吸収されます。
食品から摂る量は1日に200mg未満が望ましいといわれますが、もっとも重要なのは「三大栄養素の摂り過ぎ=カロリーオーバー」。

ですから、主菜の基本は、「高タンパク低カロリー」になるのです。

② 大豆製品は毎日摂る

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大豆製品はコレステロールをほとんど含まず、食物繊維が豊富です。
さらに、LDLコレステロールを減らす良質の脂質や、LDLコレステロールの酸化を防ぐ抗酸化成分ポリフェノールを含んでいますから、コレステロールの改善にはとても有効な食品なのです。

最新の医学では、LDLコレステロールが少なくても脳梗塞や心筋梗塞になる患者が増えていることから、LDLの量よりも質に問題があると考えるようになってきています。

そこで注目されているのが、活性酸素によって酸化した「酸化LDL」。
「超悪玉コレステロール」などと呼ばれる粒子の小さな小型LDLが、その原因をつくりやすいと考えられています。

1日1食は大豆製品を必ず食べて、抗酸化力を高めましょう。
豆乳は、LDLコレステロールを下げる飲み物として大変有効です。

③ 青魚を食べる

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脂質は、「質」が問題だとよくいわれますよね。
質の良い脂質とは、全身に置き去りにされた余分なコレステロールを回収するHDLコレステロールが増えるものです。

「コレスロールを下げる油」として知られる「オメガ-3系」のα-リノレン酸、DHA、EPAなどが注目されているのは、LDLコレステロールを減らしてHDLコレステロールを増やす働きがあるから。

α-リノレン酸は、亜麻仁油やエゴマ油などに多く含まれ、DHAやEPAを多く含むのがアジ、サバ、イワシ、マグロ、カツオなどの青魚です。
新鮮なものを生で食べる刺身類がもっとも効果的な食べ方で、焼き魚よりも、身から染み出た脂ごと食べられる煮付けが適しています。

④ 肉類は部位を選ぶ

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肉類は、タンパク質が豊富ですが、中性脂肪やLDLコレステロールを増やす飽和脂肪酸(常温で固形の動物性脂質)も多いので、気を使わなければいけない食品です。
しかし、部位の選び方によって、安心して美味しく食べることが可能。

鶏肉は、ササミ、ムネ肉、モモ肉の順で飽和脂肪酸が多くなり、逆にタンパク質は減っていきます。

牛肉の場合は、ヒレ肉、モモ肉、カタ肉が飽和脂肪酸の少ないトップ3。
飽和脂肪酸の量はコレステロールの量と比例します。

豚肉は、ヒレ肉、モモ肉がやはり飽和脂肪酸は少なくて、ロース肉は脂の少ないものを選ぶか脂を落とす調理法を選べば3位に入ります。

⑤ パンにはオリーブオイル

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日本人は、パンに飽和脂肪酸のバターをつけて食べる人が多いのですが、欧米ではオリーブオイルをつけて食べる人が多いという違いがあります。

「オメガ-9系」の食用油として知られるオリーブオイルは、不飽和脂肪酸のオレイン酸が多く含まれており、HDLコレステロールを減らさずにLDLコレステロールを減らす働きがあります。

ぜひ、パンに合うエキストラバージンオリーブオイルを選んで使いましょう。
マーガリンは、HDLコレステロールを減らしてLDLコレステロールを増やすトランス脂肪酸が多く含まれており、人体に与える影響が未知の合成物であることから、販売を禁止している国もあるほどですから、使うのは厳禁。

不飽和脂肪酸には、リノール酸で知られる「オメガ-6系」もありますが、LDLを減らすと同時にHDLも減らしてしまうことがあるので、コーン油、大豆油などは使い過ぎに注意が必要です。

⑥ フライより唐揚げ

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主菜をカロリーダウンする方法として、揚げ物をやめることは大きな効果があります。
とはいっても、人気メニューのひとつである揚げ物を食べないというのでは、食生活がつまらなくなってしまいますよね。

そこで、揚げ物にはカロリーを落とす工夫をしましょう。
まずフライや天ぷらは、衣を薄くします。
脂を吸い込んでいる衣が諸悪の根源なのです。

そしてできれば、フライよりも唐揚げを選びましょう。
衣が小麦粉に変わる分だけ、摂取する脂が少なくてすみます。

また、フライドポテトなどは具材が細かいほど摂取する脂の量が増えますから、千切りではなくて、ざっくり大き目なくし形のものにしましょう。

トンカツの美味しさはほかの料理と置き換えられるものではないでしょうが、できる限りはポークソテーやステーキに変えて楽しむようにしたいものです。

⑦ 水溶性食物繊維を摂る

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ビタミンやミネラルに続く第6の栄養素とされる食物繊維は、糖質とあわせて炭水化物と呼ばれます。

食物繊維には、水に溶ける「水溶性食物繊維」と溶けない「不溶性食物繊維」があり、不溶性には便のカサを増して便秘を防ぐ働きがあり、水溶性にはLDLコレステロールを吸着して排出する働きがあります。

食物繊維を多く含む食品は、抵カロリーで、水溶性と不溶性の両方を含んでいるというのが特徴。
野菜ではゴボウ、ブロッコリー、カボチャ、モロヘイヤなど、果物ではリンゴ、モモ、イチゴ、キウイなどがあり、海藻類、大豆製品、コンニャク類、キノコ類なども食物繊維が豊富です。

食事ではオカズ類より先に食べることで、効果が高まります。

⑧ 玄米や胚芽米でHDLを増やす

shutterstock_69485653最近は、糖質制限が普及してきたために、白米を玄米や胚芽米に置き換えたり、混ぜたりして食べる人が増えてきています。
白米は、体内に入ると血糖値を急上昇させるので、エネルギー量はさほど変わらなくても、糖質の吸収が緩やかな玄米や胚芽米が注目されているのです。

玄米や胚芽米などの精製度が低いコメは、白米の2~4倍もの食物繊維を含んでおり、カリウムやビタミンB6など冠動脈疾患を予防する成分も多いので、中性脂肪やLDLコレステロールにも好影響を与えます。

しかし、茶碗1杯分のエネルギー量はそれほど変わりませんから、食べすぎは禁物。
1食あたり、茶碗1杯160gが適量とされています。

⑨ 緑黄色野菜を毎食とり入れる

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ホウレンソウ、ニンジン、ブロッコリー、カボチャ、モロヘイヤといった緑黄色野菜は、LDLコレステロールの酸化を抑えるビタミンA、C、Eなどの抗酸化成分や、脂質の代謝を促すビタミンB6、血圧を正常に保つカリウムなどが多く含まれています。

野菜は毎食「生で両手に山盛り1杯」が摂取目標とされていますが、少なくてもその3分の1は緑黄色野菜にしましょう。

また、糖質を多く含まずに抗酸化成分が多い果物も、LDLコレステロールや中性脂肪の低下と同時にHDLコレステロールを増やす働きがあるので、毎日摂取したいものです。

⑩ 減塩した和食を食生活の中心に

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無形文化遺産に登録された和食は、世界中で人気を得ていますよね。
その理由は、ローカロリーで食物繊維、良質な脂質、抗酸化成分など、ここで紹介している要素が盛り込まれているから。

しかし、塩分が多くなりやすいという欠点があります。
毎食食べることが多い味噌、醤油といった調味料や漬物の塩分が、高血圧を招き、動脈硬化を進行させてしまうのです。

ですから、食材や調味料を選び、調理法を工夫することで、塩分を控えめにするのがポイント。
減塩した和食は、健康的に食材の美味しさを楽しむことができる最高の食事です。
洋食が多くなりがちな現代の日本ですが、ぜひ和食を中心にして食生活を組み立てることをおすすめします。

⑪ 使える飲食店やスーパーをみつけておく 

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外で仕事をしていると、昼食はどうしても外食が多くなってしまいますが、料理が好きな人は、朝、少しだけ時間をつくって手づくり弁当を持参しましょう。
コレステロールを正常化する理想的な弁当とは、野菜と果物が半分を占め、その3分の1が緑黄色野菜、全体の2分の1を揚げていない肉や魚と、玄米か胚芽米、というバランス。

このお弁当に、LDLコレステロールを下げるヨーグルトや豆乳などを加えるとより効果的です。

弁当持参が難しいという人は、コレステロールを下げる料理が食べられる飲食店を見つけておきましょう。
野菜の惣菜が美味しい店、青魚のランチが美味しい店、定食に野菜や大豆製品を追加できる和食店などは、押さえておきたいですね。

さらに、買い物をして食べるときのために、スーパーやコンビニで売られている低カロリー低塩分高タンパクの惣菜や、栄養バランスのよい弁当などを見つけておきましょう。

⑫ お茶やコーヒーでLDLの酸化を防ぐ  

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最近は、コレステロールを下げるお茶が人気商品となっていますよね。

緑茶やウーロン茶、コーヒーなどには脂肪の燃焼を助けるカフェインや、LDLコレステロールの酸化を防ぐポリフェノールやクロロゲン酸が豊富に含まれているので、「トクホ」でなくても効果があります。

カフェインの摂り過ぎには注意しなければいけませんが、こうした飲み物を毎日飲むことによって中性脂肪の燃焼を促し、LDLコレステロールを減らして酸化も防ぐことが可能になります。

大事なポイントは糖質を控えること。
コーヒーはぜひブラックで。

逆に避けたいのは、ジュース類や清涼飲料水です。
野菜100%ジュースは、「1日分のビタミンが摂れる」などとうたっているものもありますが、甘いものは糖質の過剰摂取につながるので要注意です。

⑬ 脂質や糖質を1週間単位で管理する

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食生活を改善するときに大変な思いをするのは、我慢しなければいけないからです。
食べたいものを食べたいだけ食べる生活では、栄養のバランスが崩れますから、どうしても自分を律する必要がありますよね。

でも、あまりに我慢することばかりでは、ストレスが溜まって嫌になってしまいます。
これはダイエットに失敗する人にもいえること。
生活習慣の改善は継続しなければ意味がないのですから、少し頑張れば楽しみながら続けられる方法を探すべきです。

そこで、おすすめするのが、ここで紹介したカロリーオフや抗酸化作用などを毎食や毎日守るという発想から、3日単位とか、1週間単位で管理する方法。
目標を立てても、仕事をしていればつき合いや接待などもあって、栄養管理できない日が出てきますよね。
そこでやめてしまうのは論外ですが、よくあるのが自己嫌悪を抱くケースです。

完璧主義はストレスを溜めてしまい、中性脂肪やLDLコレスロールを増やすことになってしまいます。
少し緩い管理方法に変えて、3日間の中でバランスをとるとか、1週間に1日は好きなものを食べる日をつくるというように、楽しみながら続けられる方法を考えましょう。
とにかく、継続が第一なのですから。

⑭ 1日3食以上で夜は控えめに

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食生活は、食べるものの内容を考えて偏食を避けることも大事ですが、食べる回数や時間も重要なファクターです。

1日3回の規則正しい食事がよしとされ、間食はいけないことだというのが、長い間の常識でしたが、医学や栄養学、脳科学などの進歩により、新常識ができています。
それは、軽い間食を摂る1日5食程度の食事が、様々な病気の予防に効果があるということ。

空腹時に糖質を摂取すると血糖値が急上昇し、急上昇した血糖値を下げようと膵臓から大量のインスリンが放出されます。
そうすると今度は血糖値が下がりすぎてしまい、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが放出されて血糖値を上げるのです。

こうして血糖値の急上昇と急下降を繰り返すのが、「血糖値スパイク」という現象で、糖尿病の引き金になり、中性脂肪やLDLコレステロールを増やす原因にもなります。
ですからできるだけ空腹時をつくらないように食事の回数を増やして、1食分の量を減らすのです。

昔からいわれる「10時のおやつ」と「3時のおやつ」は有効だということですね。
ポイントは、1日の食事量を増やさないことと、間食は糖質をさけてナッツ類や無糖のヨーグルト、糖質の少ない果物などを選ぶことです。

⑮ 適量のお酒でHDLを増やす

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お酒の飲み過ぎは肝臓で中性脂肪の合成を高め、血圧を上げるので動脈硬化のリスクを高めます。

しかし、適量であれば、HDLコレステロールを増やすことがわかったのです。
お酒好きには朗報ですよね。
その適量とは、ワインだったら2杯、日本酒だったら1合、ビールだったら500ml、焼酎だったら110ml、ウイスキーだったらダブル1杯(60ml)程度。

ちょっとさびしいと感じる人は、3日間でバランスをとるのもいいでしょう。
ポイントは、タンパク質の多いつまみと一緒に飲む、アルコール度の高い酒は薄めてゆっくり楽しむ、ビールは2本目をノンアルコールビールにする、といったことです。

 

まとめ

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最近、トクホのお茶などとともに、LDLコレステロールを下げるサプリも人気商品となっています。

コレステロールを下げる薬を飲むまでは悪化していないけど、医師にコレステロールに注意しろといわれた場合には、1~2カ月間試して、再度血液検査を受けてみるのもいいでしょう。

しかし、サプリを飲んだだけでコレステロールが改善すると考えるのは間違いです。
ここで紹介したような食生活のルールに加えて、軽い運動、良質な睡眠、ストレスケアといったことを同時に実践しなければ、なかなか改善するものではありません。

さらに、栄養素はすべて影響し合って働くものですから、サプリで単体の成分を摂取するのは危険な場合もあります。
やはり、いろいろな栄養素が含まれる食品から摂取する方が、体内で働かせることができるのです。

【参考資料】
・『最新版 今すぐできる! コレステロールを下げる40のルール』 学研プラス 2019年
・『コレステロールにぐぐっと効く食事習慣』 主婦の友社 編  主婦の友社 2017年

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