「信頼される人」と一言で言っても、その人の人柄や性格・地位や思考などはさまざまで、絶対的なテンプレートがあるわけではありません。
しかし、信頼されている多くの人を見ると、いくつかの共通する特徴があります。
信頼される人になるには、その特徴を真似することが一番の近道です。
この記事では、信頼される人の主な特徴や、信頼される人になるための具体的な方法を解説していきます。
「他人から頼られたい」「人間関係をうまく築きたい」と考えている方は、他人からの信頼を勝ち取る方法を知り、仕事や普段の人間関係に活用してみてくださいね。
目次
1. 信頼される人とはどんな人?決定的な3つの特徴
1-1. 嘘をつかないこと
1−2. 責任感があること
1−3. 誰に対しても態度が変わらないこと
2. 仕事で信頼される人の3つの特徴
2-1. 役職に関係なくどんな人にも誠実である
2-2. 相手の意見をしっかり聞くことができる
2-3. 面接や会議で自信を持って意見できる
3. 恋愛で信頼される人の3つの特徴
3-1. 恋人の価値観を否定せず1人の人として尊重する
3-2. 恋人に自分の本音を伝えられる
3-3. 彼氏・彼女であることの責任を全うできる
4. 信頼される人になるための3つのコツ
4-1. 他人に関するネガティブなことを言わない
4-2. 行動で示そう
4-3. 人を頼る
5. 信頼される人になるために読むべき2冊の本
5-1. 超雑談力 人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける
5-2. 信頼の原則――最高の組織をつくる10のルール
6. 【補足】「信頼される人」を英語に訳すと?
1. 信頼される人とはどんな人?決定的な3つの特徴
他人から信頼される人や、初対面でも信頼感を感じられる人には、他の人とどこが違い、どのような特徴があるのか?
信頼される人の全員が持つ決定的な特徴は、次の3つです。
①嘘をつかないこと
②責任感があること
③誰に対しても態度が変わらないこと
これらの特徴を一つにまとめると、信頼される人とは「自分にも他人にも誠実である人」と言えます。
誠実さは、上記の3つを心がけることで誰でも身につけることができます。
まずは、この3つの特徴についてそれぞれ詳しく解説していきます。
1-1. 嘘をつかないこと
嘘をつかないことは、信頼される人の絶対的な条件です。
嘘の対象は他人に対してだけでなく、自分に対して嘘をつかないことも含みます。
信頼される人は、一時的な見栄のために嘘をついても得がないことを知っていたり、そもそも自分の主張や行動に自信があるために嘘をつくという選択肢がないのです。
この反対に、自分に自信がなかったり承認欲求を過剰に持っている人は、「他人から褒められたい」「自分を必要以上によく見せたい」と考えて嘘をついてしまいます。
後にその嘘がバレてしまうと、その人に対する信頼は一気に失われます。
信頼とは、築くのは難しく、1つの嘘で一瞬にして崩れてしまうのです。
1−2. 責任感があること
「責任感」も、信頼される人が持っている重要な条件です。
責任感とは、例えば会社のリーダーに任命されたり、その人が元々持っている性格的なものだけではありません。
他人から信頼されるような責任感は、誰もが後天的に身につけることができます。
信頼される人が持つ責任感とは、自分の行動のすべてに責任を持ち、悪いことが起こっても決して他人のせいにせず、最後まで自分のこととして考えることです。
・ミスをしたらすぐに謝る
・約束を必ず守る
・遅刻をしない
・言い訳をしない
責任感のある人は、こうした些細に思われることを誰よりも着実に積み重ねているのです。
1−3. 誰に対しても態度が変わらないこと
信頼される人は、誰に対しても態度を変えることがありません。
相手の性別や年齢・仕事・趣味・思考・価値観などに偏見をもたず、常に相手を一人の人間として尊重しています。
それは相手を過剰に褒めたり媚びたり、反対にマウントを取って自分を持ち上げることなどではなく、「自分は自分、他人は他人」と、相手の存在をただ認めているだけです。
信頼される人は自分の確かな軸を持っているため、自分と他人を比較をしません。
だからこそ誰に対しても同じ態度で接することができ、相手に自然と「裏のない人」という印象を与えることができます。
信頼される人は、何事にも偏見を持たないからこそ誰に対しても態度が変わらず、信頼を集めることができるのです。
信頼される人がもつ絶対的な特徴は、
①決して嘘をつかない
②責任感がある
③誰に対しても態度が変わらない
この3つです。
このどれもが、生まれつきの性格や育った環境などに関係なく、「今から持とう」と決意することで後天的に獲得できるものばかりです。
他人からの信頼を築きたい時は、この3つの根本を必ず押さえましょう。
2. 仕事で信頼される人の3つの特徴
ここからは、仕事において他の社員から信頼されている人の特徴をご紹介します。
職場で信頼されている人は、なぜ他人から頼られ、尊敬を集めているのか?
その具体的な特徴を紐解いていきます。
2-1. 役職に関係なくどんな人にも誠実である
先ほどの信頼される人の絶対条件の中で、他人からの信頼を最も集める特徴は「誰に対しても同じ態度で接すること」です。
会社というコミュニティに所属している以上、他人との会話や人間関係の構築を避けることはできません。
そうしたコミュニティの中で最も信頼される人とは、誰に対しても裏がなくコミュニケーションを取れる人です。
そうした人は八方美人とは異なり、たとえ上司でも間違っていることに対しては自分の考えを伝えることができ、部下がミスをした時はすぐにフォローができたり、自分の失敗を部下に押し付けることもありません。
そうした信頼は、決して社内評価のように数字化されるものではありませんが、人として信頼されるために絶対的に欠かせないものです。
2-2. 相手の意見をしっかり聞くことができる
職場で信頼される人は、相手の意見をしっかりと聞くことができます。
第三者の噂や偏見を鵜呑みにせず、自分の耳で直接聞くという思考が定着しているためです。
これは、信頼される人の絶対条件でもある「責任感」ともつながっています。
信頼される人とは、他人から相談されることも多いものです。
その理由は、まさに相手の意見をしっかりと聞き入れることができるからこそ。
「この人なら話せる」と相手に自然と感じてもらえて、その積み重ねが信頼に結びつくのです。
2-3. 面接や会議で自信を持って意見できる
信頼される人は、単に聞き上手なだけではありません。
面接や会議・グループワークなどで自分の意見を自信を持って発言できる人は、仕事で信頼される人の大きな特徴です。
人は「自信のある人に惹かれる」「何かを信じたい」という心理をもっており、自分の意見を確信的に主張できる人は、この心理を自然と突いているため信頼を集めることができるのです。
また本当に信頼される人とは、自分の意見に責任を持つことができます。
虚勢を張って自分の主張を無理やり押し通したり、嘘をついてまで自分をよく見せようとせず、その発言が相手や会社のためになるように真剣に考えることができます。
面接や会議などで誠意を持って意見するその姿勢が、相手に心理的な信頼感を与えるのです。
3. 恋愛で信頼される人の3つの特徴
仕事と並んで、良好な恋愛関係にも信頼が欠かせません。
好きな人や恋人に信頼されるためには、具体的にどのような意識や行動をすべきなのか?
好きな相手や彼氏・彼女からの信頼を集めるためのコツを、3つ解説していきます。
3-1. 恋人の価値観を否定せず1人の人として尊重する
恋人は他の人より特別な関係ですが、1人の人間であることに変わりはありません。
恋人だからといって自分の意見や価値観を押し付けたり、自分の間違いをなんでも許してくれるという考えは、相手に対する思いやりがなく信頼を損なう行為です。
『親しき仲にも礼儀あり』ということわざの通り、恋人だからこそ相手の価値観をありのままに受け止められる寛大さを持つことが、信頼につながります。
その一方で、信頼される人は「どんな人にも態度を変えない」という特徴があるとお話しましが、好きな人には自分の好きな気持ちを特別に伝えることも大切です。
ここでいう特別感とは、他の人を貶めたり優先順位を下げることではなく、ただ自分の好意を素直に相手に伝えるというポジティブな意味です。
恋人という1人の人間から信頼されるためには、他の人と違う特別な思いを伝えることも心がけましょう。
3-2. 恋人に自分の本音を伝えられる
信頼される人の絶対条件である「嘘をつかない」と重なりますが、好きな人や恋人に対して常に誠実であるために、自分の本音をしっかりと伝えることも大切です。
好きな人や恋人との理想の関係は、お互いに我慢したり過剰に気遣うことでは築けません。
相手の意見や価値観を尊重しながらも、自分の本心もしっかりと伝えられることは、お互いを信頼してずっと一緒にいられるために必要不可欠な条件です。
本音を伝えることで少なからず衝突も起こりますが、その衝突は決して悪いことではありません。
相手と自分の両方の幸せを考えて、より健全な恋愛関係を育むために、本音を言い合える関係性を築きましょう。
その一時的な衝突が、お互いに信頼し合える関係に成長させてくれます。
3-3. 彼氏・彼女であることの責任を全うできる
仕事は「お金を頂く」という社会的な責任が自ずと発生するため、誰もが一定の責任感を持つことができます。
しかし、恋人に対しては仮に裏切ったとしても社会的な責任はありません。
だからこそ、自分が彼氏・彼女であることを自覚して、
・浮気しない
・約束を守る
・記念日を祝う
・他の異性と2人きりにならない
といった恋人として守るべきことや相手が喜ぶことをしっかりと全うできる人は、それだけで信頼されます。
「責任」と聞くと重く感じられますが、これも先ほどの絶対条件にてお伝えした通り、究極的には「自分がその人の恋人であることをただ認めるだけ」です。
その恋人としての自覚さえ持つことができれば、浮気をしたり約束を破ることは決してなくなります。
恋人や好きな人に信頼されるためには、自分が恋人として責任感のある人だと行動で示しましょう。
4. 信頼される人になるための3つのコツ
他人からの信頼は一朝一夕で手に入れることはできませんが、信頼を得るために明日からすぐにできることは数多くあります。
自分の理想の信頼を勝ち取る最も確実な方法は「自分が尊敬するの態度や行動を真似すること」ですが、そうした目標とする人がいなかったり、具体的に何をすべきか分からず迷ってしまうこともあるでしょう。
そこでここからは、信頼される人になるために今すぐできる具体的なコツや意識改革を、3つご紹介します。
繰り返しますが、他者からの信頼はすぐには勝ち取れません。
毎日できることをコツコツと積み重ねて、1歩ずつ着実に理想の自分へと成長していきましょう。
4-1. 他人に関するネガティブなことを言わない
誰からも信頼される人の主な特徴は、裏のない人です。
信頼を損なう人の裏は、ネガティブな発言や陰口・悪口から透けて見えてしまいます。
仕事や恋愛などの人間関係で信頼を築きたい場合は、まずはネガティブな発言を減らすことから始めましょう。
ネガティブな発言をしない人とは、言い換えると「自分に自信のある人」です。
意識が常に自分を成長させることに向いていて、他人と自分を切り分けて考えられるからこそ、他人に求め過ぎたり自分から愚痴を言うことはありません。
また一方で、ネガティブなことを必ず言ってはいけないというわけでもありません。
自分を信頼してくれていたり意見をしっかりと聞いてくれる人には、悩みを正直に打ち明けて、心のモヤモヤをデトックスすることも必要です。
大切なことは、他人を貶めるようなネガティブな発言をしないこと。
他人ではなく、自己に意識をフォーカスしましょう。
4-2. 行動で示そう
「信頼される人になりたい」と思うだけでは、誰からの信頼も得られません。
なりたい自分になるためには、行動あるのみです。
他人からの信頼は、毎日の地道な積み重ねで徐々に獲得できる反面、何か1つのきっかけで一瞬にしてすべて失われてしまいます。
例えば、どれだけ好感度の高い芸能人でも、ある不祥事が1つ発覚するだけで、それまで積み重ねてきたすべての実績や、時には人格さえも否定されてしまいますよね。
それほどに、信頼とは築くことが難しく、簡単に崩れてしまうものなのです。
まずはこのことを理解して、決して信頼を築くことを急がないようにしましょう。
これは反対に、「毎日できることをコツコツ続けていれば焦る必要はない」とも言えます。
あなたが尊敬するその人も、最初は信頼も不信もないゼロの状態から他人の信頼を勝ち取ってきたはずです。
上の章でお伝えした、仕事と恋愛における信頼関係の構築方法や信頼される人の絶対条件を参考にしながら、時間をかけて信頼されるような行動を積み重ねましょう。
4-3. 人を頼る
人間は社会的な生き物であり、人とつながることで喜びを感じる心理をもっています。
あなたにも、友達や恋人から頼み事をされたことで、その人をより信頼できたり好意を持った経験があるはずです。
このように人を頼ることは、その人を信頼しているからこそできる行動であり、人を頼れる人は信頼を築きやすいという特性があるのです。
自分で悩みや問題に対処して、どうしても解決できなかった時は、自分が信頼できる人に悩みを相談したり仕事を任せてみましょう。
例えば会社であれば、重要な仕事を部下に任せることで「この上司は自分の能力を認めてくれた」「自分の実力を信頼してくれている」と感じさせることができます。
仕事を振る目的が信頼を得ることであってはいけませんが、人を頼ることには相手からの信頼を得る効果があることを押さえておくと、他者との信頼関係を構築しやすくなります。
信頼関係は一方的なものではなく双方向的に成り立っていることを理解して、時には人を頼ってみましょう。
5. 信頼される人になるために読むべき2冊の本
信頼される人になるためには、スキルや思考法を本を通じて勉強することも大切です。
その本から学んだことを仕事や恋愛に活用することで、信頼の築き方を経験値として蓄えることができます。
この章では、他人からの信頼を勝ち取り人間関係を円滑にするために読んでおきたいおすすめの本を2冊ご紹介します。
5-1. 超雑談力 人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける
五百田達成(著)
雑談とは、特にテーマがなく自由に会話をすること。
この記事ではここまで、信頼関係は日々の小さな積み重ねが大切だとお伝えしてきましたが、この本では「雑談」に特化して、とりとめのない会話から良好な人間関係を築き上げる方法が事細かに解説されています。
職場の人間関係は、仕事の内容だけでなく休憩中の雑談で築かれることが多々あります。
また恋愛においても、初対面の異性との会話の盛り上がりが、その後の自分や相手の印象に大きく影響します。
この本では、
・大人数や知り合い程度の人とする、テーマが曖昧な雑談
・一対一で面と向かって話し合う、しっかりした会話
この2つを明確に分けて考えることを提案しています。
相手との信頼関係を築くための最初のステップである「雑談力」を磨くことで、より相手との仲を深める会話へとステップアップできると教えてくれます。
「雑談もまた信頼関係を築く重要な方法である」と知ることができる、新鮮な発見のある一冊です。
5-2. 信頼の原則――最高の組織をつくる10のルール
ジョエル・ピーターソン、デイビッド・A・カプラン(著)
仕事での信頼を築きたい方におすすめの本が、「信頼こそ最高の組織を作る力となる」と説く『信頼の原則』です。
仕事で成功したり評価されるためには、正確な戦略・素早い行動・売り上げ等の実績などの具体化できるものに加えて、「信頼」という曖昧かつ人間的な要素も関係することを学ぶことができます。
また、仕事における信頼の築き方・信頼を失う行動・信頼を取り戻す方法など、さまざまな角度から「実用的な信頼」についても知ることができます。
職場の人間関係を円滑にしたい方は、仕事における信頼とは何なのかをこの本から学んでみてくださいね。
6. 【補足】「信頼される人」を英語に訳すと?
「信頼される」は、英語で、
to be trusted
と言います。
信じる(trust)を受動態(be trusted)にすると、信頼されるという意味になります。
例文:
He can be trusted.
「彼は信頼できる人だ。」
また、尊敬する(respect)を受動態(be respected)にすることで、尊敬されるという表現もできます。
例文:
I want to be respected.
「私は尊敬されたい。」
英語での表現に悩んだ時は、「be trusted」もしくは「be respected」を活用してみましょう。
まとめ
信頼される人が全員もつ根本的な条件は、
①嘘をつかない
②責任感がある
③誰に対しても態度が変えない
この3つでしたね。
仕事や恋愛において信頼を築くコツも大事ですが、信頼される人になりたいと願うなら、まずはこの3つの本質をしっかりと意識しましょう。
その上で、誰にどのように頼られたいかを考えて、信頼を得るためにできることを毎日少しずつ積み重ねていきましょう。