「気づいたらスマホばっかり触ってる…」
「SNSが気になって落ち着かない…」
「LINEの返信に疲れた…」
こんな症状を感じている方は、デジタルデトックスが必要かもしれません。
スマホは私たちの生活に欠かせない便利なツールですが、その分依存にも注意が必要です。
スマホを始めとしたデジタルデバイスの依存から離れ、デジタルやインターネットと適切な距離感を保つ方法が、今回ご紹介するデジタルデトックスです。
この記事では、デジタルデトックスの基本から効果・やり方まで、スマホ依存から離れるきっかけになれるように分かりやすく解説していきます。
目次
1. デジタルデトックスとは
1-1. デジタルデトックスの意味
2. デジタルデトックスの4つの効果
2-1. メリット①スマホやSNSへの依存を解消できる
2-2. メリット②有意義な時間を確保できる
2-3. メリット③脳疲労を軽減できる
2-4. メリット④マインドフルネスを保てる
3. デジタルデトックスのやり方・コツ
3-1. やり方①スマホの使用時間を見える化する
3-2. やり方②スマホを使えない時間を作る
3-3. コツ①最初は短時間から始める
3-4. コツ②スマホを使うメリットとデメリットを紙に書く
4. デジタルデトックスの効果を高めるアプリ
4-1. おすすめアプリ①Detox
4-2. おすすめアプリ②Forest
まとめ
1. デジタルデトックスとは
デジタルデトックスとは、スマートフォンやタブレット・パソコンなどのデジタル機器を意図的に使わないよう心がけ、心身のストレスを和らげることです。
特に、スマホが発達して今や生活必需品となった現代では、知らずしらずのうちに依存状態に陥っている人がとても多くいます。
スマホにコントロールされる生活から、スマホを適度な距離感でコントロールする生活に変えるきっかけとして、近年デジタルデトックスが世界的に注目されています。
1-1. デジタルデトックスの意味
「デトックス」という言葉は、ファスティング(断食)や腸内環境を改善する方法を調べたことのある方なら聞き覚えがあることと思います。
デトックスとは、体内の老廃物を体の外へ排出するという意味です。
つまりデジタルデトックスとは、「デジタル機器によって脳や心に溜まった老廃物を軽減・解消して、元の健康な状態を取り戻すこと」です。
『過ぎたるは及ばざるがごとし』ということわざの通り、スマホは上手に活用できれば私たちの生活を豊かにしてくれる便利なアイテムです。
しかし、必要以上にスマホを使うことで生じる「毒」にも意識を向けなければ、かえって生活が不便になることもあります。
デジタルデトックスは、決してスマホを完全に断つ行為ではありません。
断捨離をすると自分にとって本当に必要な物が分かるように、デジタルデトックスによってスマホや他のデジタル機器を賢く使えるようになり、人生を豊かにすることができるのです。
2. デジタルデトックスの4つの効果
デジタルデトックスを行うことで、具体的にどんな効果を得られるのでしょうか?
今までスマホに依存してしまっていた方は、デジタルデトックスによって得られる心身の健康や有意義な時間に驚くことでしょう。
ここからは、デジタルデトックスの主な効果について、次の4つに分けて解説していきます。
【デジタルデトックスの効果】
①スマホやSNSへの依存を解消できる
②有意義な時間を確保できる
③脳疲労を軽減できる
④マインドフルネスを保てる
2-1. メリット①スマホやSNSへの依存を解消できる
デジタルデトックスで最も実感できる効果が、依存の軽減や解消です。
特にスマホを使ったSNSへの依存は、デジタルデトックスを実践した人の多くがメリットを感じています。
スマホの発達によって、インスタグラムやツイッターなどのSNSも発展してきました。
いつでもどこでも誰とでも繋がり、知り合いの近況を知ることができたりトレンド情報をいち早く収集できたりと、SNSによって暮らしは豊かになりました。
しかしその一方で、「SNS疲れ」という問題も出てきましたよね。
SNS疲れとは、SNSやオンライン上の人間関係に心理的なストレスを感じている状態のこと。
いつでもどこでも誰とでも繋がれる状態は、見方を変えるとプライバシーを保つことが難しくなったり、リアルに加えてSNS上の人間関係にも気を使わなければいけなくなったということです。
このようなスマホを介した人間関係の気疲れを軽減し、日々蓄積されたストレスを解消することが、デジタルデトックスの最も大きな効果です。
2-2. メリット②有意義な時間を確保できる
デジタルデトックスによって「有意義な時間を確保できる」ことも、多くの方が実感している効果の1つです。
スマホは、情報収集・動画視聴・音楽鑑賞・ゲーム・コミュニケーション・仕事などなど、まさにこれ1台で何でもできてしまう素晴らしいテクノロジーです。
「今日はこの本を読もう!」「今夜はこの映画を見よう!」と主体的にスマホを使っているうちは、依存を心配する必要はありません。
しかし、「することがないから」「暇だから」「つい時間つぶしで」スマホを無意識に触ってしまう人は、本来ならやりたかったことややるべきことを行う時間を、スマホに奪われているも同然です。
一般的な社会人の場合、1日のスキマ時間を2〜3時間ほど捻出できると言われています。
もし1日3時間のスキマ時間をダイエットや資格取得の勉強に充てられたら、人生はもっと自分の思う通りに豊かになるはずですよね。
何気なくスマホを触っている時、その時間を「有意義」と感じられるでしょうか?
もし少しでも「スマホに触らないほうがいいんじゃ…」と感じていたら、デジタルデトックスによって有意義な時間を増やすことができるでしょう。
2-3. メリット③脳疲労を軽減できる
スマホのメリットとデメリットは、まさに表裏一体です。
スマホによる脳疲労も、いつでも情報収集できることによって起こる弊害であり、デジタルデトックスによって軽減できる症状の1つです。
スマホによる情報収集や動画視聴は、膨大な情報をインプットすることが大半で、得た情報をアウトプットする機会はほとんどありません。
脳に処理しきれない情報を入れるだけ入れて、「必要」「不要」の情報整理に常に追われている現代人の脳には疲労が蓄積され、
・集中力が下がる
・眠りが浅くなる
・記憶力が悪くなる
といった症状が現れ、生活や仕事に支障をきたしてしまいます。
脳の疲れによってやる気も下がり、健康な生活を心がけたり趣味を楽しむ気力もなくなり、自己肯定感が下がってうつになることも。
デジタルデトックスによってスマホを一時的に手放したことで、頭が急にさえ始めて意欲的になれた人も多くいます。
デジタル機器への依存とは、気づかないうちに脳や心を蝕むがんのようなものです。
しかし、これからスマホをまったく使わない生活も、もはや想像できませんよね。
それなら、スマホを敵として嫌うのではなく生活をサポートしてくれる便利ツールとして活用するほうが健全です。
そのためにもデジタルデトックスは、スマホを使う誰もが一度は実践したい健康法の1つなのです。
2-4. メリット④マインドフルネスを保てる
デジタルデトックスで近年注目されている効果が、マインドフルネスを保てることです。
マインドフルネスとは、今この瞬間の自分に意識を向けている状態のこと。
私たちは、「今」を生きているようで、実は過去に縛られたり未来を不安に思ったりと『心ここにあらず』の状態で1日の大半を生きています。
スマホを使っている間は、意識が自分ではなくインターネット上に向けられ、「自分はどうありたいか?」といった自分目線ではなく「他人から見た自分はどうあるべきか?」といった他人の目で自分を評価してしまうようになるのです。
SNSのいいねやフォロワー数をつい気にしてしまう心理は、その典型ですよね。
デジタルデトックスによってインターネットの世界に向けられていた意識を、現実の自分自身に向けることができます。
・スマホを手放した自分は何をしたいんだろう?
・余った時間で何ができるだろう?
・SNSではなく現実の自分を充実させるにはどうしよう?
このようにリアルを充実させるための気力と体力が生まれ、心の安定を保つことができるのです。
スマホで楽しめる手軽なエンタメは、本当に自分がやりたいことを覆い隠してしまうことがあります。
デジタルデトックスによってスマホと距離を置くだけで、心からやりたいことやなりたい自分が見つかるかもしれませんね。
3. デジタルデトックスのやり方・コツ
デジタルデトックスは、スマホを日常的に使っているすべての人に効果的な健康習慣です。
しかし、スマホへの依存度が高い人ほど、ただスマホを使わないだけでも難しいものです。
そこでここからは、これからデジタルデトックスを始めたい方に向けて、デトックス効果を高めるやり方とコツを簡単に解説していきます。
【デジタルデトックスのやり方】
①スマホの使用時間を見える化する
②スマホを使えない時間を作る
【デトックス効果を高めるコツ】
①最初は短時間から始める
②スマホを使うメリットとデメリットを紙に書く
3-1. やり方①スマホの使用時間を見える化する
デジタルデトックスを実践する前の準備として、スマホを使った時間が分かるように設定を変更したり、使用時間を自動で計測してくれるアプリをインストールしましょう。
貯金を増やすために収入と支出の具体的な金額を知ったり、ダイエットを成功させるためにカロリーを計算するように、デジタルデトックスも「時間」を基準にすることで依存を解消できているか判断しやすくなります。
iPhoneであれば「スクリーンタイム」という機能をONにすることで、スマホに触れた時間を分単位で自動計算してくれます。
また、デジタルデトックスにおすすめのアプリは、第4章で詳しく紹介しているので併せてチェックしてみてくださいね。
スマホを使った時間を計測することができれば、次のように自分に合った具体的な目標を立てることができます。
【具体的な目標を立てよう】
・前回の計測時間より使う時間を短くする
・スマホを使う時間を1日1時間に抑える
・SNSを見る時間を1日30分に限定する
このように客観的な目標を立てて達成していくことが、デジタルデトックスを成功に導くやり方です。
3-2. やり方②スマホを使えない時間を作る
スマホにすでに依存している方は、そもそもスマホに触らないだけでストレスを感じてしまいます。
ただ「スマホに触らない」と決めるだけでは、デジタルデトックスは失敗してしまいます。
そこで無理なくデジタルデトックスを成功させられるやり方が、スマホを使えない時間を作ることです。
自分の意思や欲求に関係なくスマホに触れられない環境に身を置くことで、その時間は強制的にデジタルデトックスができるようになります。
さらに重要なことは、スマホに触らない時間を「有意義な体験」に変えること。
例えば、何も予定のない休日は、スマホを家に置いて読みたかった本を書店で買って、近所のカフェに出かけてみましょう。
コーヒーを飲みながらお気に入りの本を読むひとときは、スマホがなくても充実した時間になりますよね。
スマホと距離を置くことが目的のため、スマホを持参してはいけません。
SNSにアップしたい気持ちを抑えて、コーヒーの味や香り・カフェの雰囲気や店員さんとの会話・本を読む楽しみで心を満たしましょう。
カフェに行く以外にも、
・友達と会話する
・神社やハイキングに出かける
・犬カフェ、猫カフェに行く
・ジムに通い始める
などなど、スマホ無しで楽しめる時間はたくさんあります。
デジタルに依存しかけている今だからこそ、リアルな人との出会いや自然との触れ合いなどのアナログな楽しみがひときわ輝きます。
「今日はスマホを触らない!」と決めて1日の計画を立て、スマホに触れる暇がないほど充実した時間を作ってみましょう。
3-3. コツ①最初は短時間から始める
デジタルデトックスを成功させるコツは、いきなり無理な目標を立てず。短時間から始めること。
例えばダイエットも、いきなり今より10kg痩せようと思っても短期間では難しいですよね。
しかし、1か月に1kg痩せることは、少しの運動と食事制限で誰でも達成できます。
このようにデジタルデトックスも、いきなりスマホを完全に断って生活するのではなく、例えば「前の週より使用時間を10分だけ減らす」といった難易度の低い目標を立てましょう。
少しずつ使用時間を減らすことで、自分に合ったスマホの使用時間を無理なく見つけることができます。
3-4. コツ②スマホを使うメリットとデメリットを紙に書く
スマホを使うメリットとデメリットを紙に書き出すことで、デジタルデトックスを行う理由と価値が明確になり、スマホ依存から離れやすくなります。
紙に書き出す理由は、スマホから離れる理由を客観的に知るためです。
頭で考えるだけではまとまらなかった情報も、目で見える状態にすることで腑に落ちるようになります。
自分1人で紙に書き起こすのも良いですが、可能なら友達と一緒にスマホを使うメリットとデメリットを話し合ってみましょう。
1人では作業になりがちなこのやり方も、友達となら楽しく行えたり、デジタルデトックスを協力して実践することもできます。
4. デジタルデトックスの効果を高めるアプリ
デジタルデトックスは、デジタル機器に依存している人ほど自分の意思で達成することは困難です。
そこで役立つ方法が、デジタルデトックスに特化したアプリを使うこと。
スマホの機能を制限したりアプリごとの使用時間を計測してくれたりと、デジタルデトックスの成功確率を上げてくれるアプリは様々あります。
最後に、デジタルデトックスをこれから始める方が活用したい2種類のアプリをご紹介します。
4-1. おすすめアプリ①Detox
デジタルデトックスの定番アプリが、タイマー設定中にアプリの使用をロックしてくれる『Detox』です。
スマホを手放したい時間を設定するだけで、その間は電話以外のアプリを使えなくすることができます。
例えば、
・8時〜9時の起床後
・19時〜20時の夕食時
・23時〜翌朝の就寝時
といったつい触ってしまいそうな特定の時間にタイマーを設定しておくだけで、自然にデジタルデトックスを実践できます。
また、過去のタイマーの設定履歴を確認できるため、ロック時間が長くなるほどデトックスの成果を実感できるでしょう。
「スマホをロックするだけ」というシンプルな機能のため、まずはデジタルデトックスを始めてみたい初心者さんにおすすめです。
4-2. おすすめアプリ②Forest
デジタルデトックスのコツは、スマホを触らない時間を充実させたり楽しみに変えること。
そんな「スマホを使わないことが楽しみになる」アプリが『Forest』です。
Forest(森)の名前の通り、スマホの操作を我慢するほど木を育てることができます。
使い方は、スマホに触らないと決めたタイミングでアプリを起動して、スマホを一定時間使わないだけ。
スマホに触らない時間=デジタルデトックスできた時間となり、スマホに触らず読書したり勉強する時間をいっそう楽しくすることができます。
また、これまでに育てた木は記録として残るため、過去からの成長も振り返ることができます。
一風変わったデジタルデトックスアプリを探している方は、Forestもぜひ活用してみてください。
まとめ
デジタルデトックスは、スマホを使っている人全員におすすめです。
依存していると分かっている人より、依存に気づいていない人のほうがスマホを使うことのデメリットが大きく、心も体もいつの間にか不健康になっていることがあります。
デジタルデトックスの本質は、「デジタル機器との上手な距離感を見つけること」です。
インターネットが生活に欠かせなくなった今、デジタルを完全に手放すことも健全とは言えません。
デジタルデトックスを実践して、自分にとって最適なスマホとの距離感を見つけてみてくださいね。