リラックスして生きるライフスタイルって、素敵ですよね?
若い頃は刺激のある毎日が楽しくて仕方がなかったのに、40代、50代と年齢を重ねてくると、ストレスになるような強い刺激は避けたくなるものです。
そして、少々のストレスなどやり過ごす余裕がもてるリラックスライフの大切さがわかるのです。
ここでは、リラックスして生きる大人のライフスタイルに役立つポイントを、「ファッション」「インテリア」「料理」「温泉の旅」という、「衣食住」に「湯」を加えた4つのジャンルに分けて紹介します。
暮らしにリラックススタイルを取り入れて、癒しとやすらぎのある人生を楽しみましょう。
目次
1. リラックススタイル-カジュアルファッション
1-1. 大人の女性のワンマイルウェア
1-2. 大人の男性のワンマイルウェア
2. リラックススタイル-やすらぎのインテリア
2-1. ダイニング&キッチンの家具選びのポイント
2-2. リビングルームの家具選びのポイント
2-3. ベッドルームの家具選びのポイント
3. リラックススタイル-癒しの料理
■ 人気の癒し系メニュー5選
① チアシード入りパンケーキ
② イタリアンオートミール
③ ヘルシータラモサラダ
④ 鶏むね肉の炊き込みご飯
⑤ 豚もも肉のルイボスティー煮
4. リラックススタイル-温泉の旅
■ 全国の名湯ベスト5
⑤ 蔵王温泉(山形県山形市)
④ 野沢温泉(長野県野沢温泉村)
③ 湯の峰温泉(和歌山県田辺市)
② 別府温泉郷(大分県別府市)
① 草津温泉(群馬県草津町)
1. リラックススタイル-カジュアルファッション
「衣」のリラックススタイルは、カジュアルファッションの中でも最近ブームになった「ワンマイルウェア」を取り上げます。
ワンマイルウェアとは、家からワンマイル(約1.6km)の外出に着る服という意味で、部屋着と外出着の中間的な位置づけの、くだけすぎず、程よく力の抜けたファッションのことです。
具体的にいうと、散歩や買い物に最適で、急な来客でもあわてずにすむ、リラックスした着心地とオシャレ感を兼ね備えたファッションということになります。
1-1. 大人の女性のワンマイルウェア
ポイント①
頭の中がOFFモードになる休日は、一歩間違うとラフになりすぎる傾向があります。
ワンマイルウェアの基本は「楽だけどオシャレ」。
がんばりすぎない程よいゆるさと美シルエットが、カギとなります。
ポイント②
普段の通勤スタイルがカチッとしている人ほど、ワンマイルウェアは雰囲気のことなるフェミニンカジュアルなアイテムで気分転換をはかりましょう。
合わせる小物も、オシャレ感を忘れてはいけません。
ポイント③
ワンマイルウェアのこだわりは、着心地と素材にあります。
自然に肩の力が抜けてリラックスできるアイテムを身に着けましょう。
ポイント④
ランニングやヨガ、ジムなどで使うスウェットも、ワンマイルのこだわりを忘れてはいけません。
軽くて高機能なオシャレアイテムを身に着ければ、心も身体もリラックス&アクティブになります。
1-2. 大人の男性のワンマイルウェア
ポイント①
男のワンマイルスタイルは、着慣れたアイテムを軸にした「着くずし」がカギ。
カーディガンのように軽いジャケットがマストアイテムです。
ポイント②
大人の男性が大事にしなければいけないカジュアルファッションのポイントは、「がんばりすぎていない」ことと「年齢相応であること」です。
流行の要素はあまり意識しなくてもOK。
「白いシャツと、ボトムはデニムなのに、なぜか洗練されて見える」といったシンプルファッションを目指しましょう。
ポイント③
ジャケットやチノパンなどカジュアルなアイテムは、ルーズなシルエットではなくて、スッキリしたシャープなシルエットが大事。
しかし、体のラインを強調しすぎるタイトなシルエットは、若づくりな印象や「がんばっている感」を出すので避けた方が賢明です。
2. リラックススタイル-やすらぎのインテリア
「住」のリラックススタイルはインテリアに着目し、「ダイニング&キッチン」「リビングルーム」「ベッドルーム」という3つの住空間における、心も体もやすらげる家具の選び方をアイテムごとに紹介します。
2-1. ダイニング&キッチンの家具選びのポイント
キッチンの家具は、料理を快適にするプラスアルファーの機能性がポイント。
ダイニングは食事だけでなく、いろいろな作業を快適にすることも大事な要素です。
テーブル
夫婦の食事だけでも、書き物などの作業を考慮して、少し大きめの丸テーブルがリラックススタイルには最適です。
チェアとの高さは、必ずチェックしなければいけないポイント。
食事中にヒジが上がらないようなバランスが大事です。
チェア
背もたれに傾斜があって、座面にはカーブがあるものを選びましょう。
垂直な背もたれや平らな座面のチェアは、血流を滞らせるので長時間座っていると危険です。
アームのあるものは、リラックスして座れるだけでなく、立つときに楽です。
スツール
キッチンにスツール(背もたれがないイス)があると、便利です。
料理中に腰かけてリラックスしたり、洗面室にもっていって楽に歯磨きをしたりできます。
ライティングビューロー
開くとデスクになるライティングビューローは、ダイニングルームでちょっとしたパソコン作業をしたり、家事の合間に家計簿などの雑事をするのに便利です。
小さいスツールが収納されるので、場所をとらないリラックスファニチャーです。
2-2. リビングルームの家具選びのポイント
リビングのリラックスファニチャーは、いろいろな姿勢でくつろげる「ゆったり感」が基本ポイントです。
リラックスするための空間ですから、心地よさが重要なことはいうまでもありません。
ソファ
体が沈み込むフカフカのソファは、型崩れしやすいだけでなく、血行を悪化させる要因になります。
長年使用することを考えれば、適度な弾力があってしっかりとしたつくりであること、カバーや内部材の交換が容易にできることが大事なポイントです。
サイドテーブル
ソファですごす時間をよりリラックスできるものにするには、飲み物のグラスやカップ、小物などを置いておけるサイドテーブルがあると便利。
キャスターが付いた可動式タイプであれば、どんな姿勢でも手を伸ばせば届く位置に置くことができます。
パーソナルチェア
体を揺らしてリラックスできるロッキングチェアや、オットマンがあってリクライニングするリラックスチェアがあると、家族とリビングにいてもパーソナルな時間が生まれます。
ひとつ置くだけで、リビングルームの癒し感がぐっと増します。
テーブルランプ
リビングで本を読んだり、手紙などをチェックするときには、手元だけを照らすテーブルランプがあれば、空間のリラックスムードを壊すことがありません。
シンプル&コンパクトが選ぶときのポイントです。
2-3. ベッドルームの家具選びのポイント
もっともプライベートな空間であるベッドルームは、何といっても、上質なベッドがリラックスファニチャーの基本となります。
ベッド
高さが低いと横になったり立ったりするときに、ヒザへの負担が大きくなりますから、ヒザより上の高さがあるものを選びましょう。
マットレスはあまりやわらかすぎないもので、自分がリラックスできるものを選べばいいのですが、実際に横になってチェックするのがポイントです。
照明
ベッドルームの照明は、副交感神経を優位な状態にして、安眠へと導く大切な要素です。
暖色系のやわらかい灯りで、明るさの調節ができるものがベスト。
シェードは自然素材で光源が目に入らないことがポイントです。
チェスト
チェストは収納家具であると同時に、インテリア小物やライトスタンド、アロマデュフューザーなどのリラックスグッズを置く場所にもなります。
木目などウッドの味わいがあるものが、落ち着くのでおすすめです。
3. リラックススタイル-癒しの料理
「食」のリラックススタイルは、癒し系と呼ばれる料理を紹介します。
癒し系料理は、心にも美味しいメニューとして、静かなブームとなっています。
ネット上で人気となっているメニューを5つほどピックアップしてみました。
無心になって集中する料理という行為自体にも、ストレスを軽減する効果がありますから、つくってから食べるところまでが、料理のリラックススタイルだといえます。
さらに料理には、何をつくるか考える、食材の買い物では体を動かして計算もするといった脳を活性化させる要素も多いので、老廃物を排出させるリラックス&デトックス効果も望めます。
■ 人気の癒し系メニュー5選
① チアシード入りパンケーキ
チアシードは、海外セレブが愛用しているという口コミで話題になったスーパーフードです。
チアというシソ科の植物の種で、吸水率が高いことと、タンパク質、ミネラル、ビタミンB群、食物繊維、α-リノレン酸などが豊富に含まれていることが特徴です。
水でふやかしたチアシードをホットケーキミックスに混ぜて焼き上げ、フルーツをのせたパンケーキは、疲労回復や代謝アップだけでなく、ダイエットにもいいと評判です。
② イタリアンオートミール
全粒穀物であるオートミールは、精白した穀類よりもビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な健康食品として再注目されています。
リコピンを多く含むトマトや、βカロテンが豊富なニンジンを使ったイタリアン風味のオートミール粥は、仕上げにオリーブオイルを回しかけていただきます。
リコピンやβカロテンは、抗酸化作用の高いカロテノイド(野菜に含まれる色素)の一種ですから、活性酸素の酸化作用を抑制する効果があります。
③ ヘルシータラモサラダ
茹でたジャガイモとタラコ、マヨネーズを混ぜるタラモサラダは、ジャガイモに含まれるビタミンB1とB2、ビタミンCが疲労回復や抗酸化を促します。
また、豊富なカリウムには塩分を排出する働きがあるので、血圧が高めの人やむくみがちの人にもおすすめできるリラックスメニューです。
フワフワに仕上げれば、やさしい食感にも癒されるでしょう。
④ 鶏むね肉の炊き込みご飯
疲労回復効果が非常に高いイミダペプチドが、もっとも豊富に含まれている鶏むね肉を使って炊き込みご飯をつくります。
小さな渡り鳥が長距離を飛ぶことができるのは、羽根を動かす胸の筋肉に豊富なイミダペプチドが含まれており、強力な抗酸化作用で筋肉の活性酸素を弱めるためなのです。
イミダペプチドは煮ると溶け出すので、煮汁ごと食べられる炊き込みご飯は、とてもいいリラックスメニューです。
シイタケやニンジンなど、色素に抗酸化作用があるものを入れれば、まさにスーパー炊き込みご飯です。
⑤ 豚もも肉のルイボスティー煮
紅茶豚は紅茶を使って豚肉をやわらかく煮る料理ですが、デトックス効果の高いルイボスティーで、疲労回復効果の高いビタミンB1が豊富な豚もも肉を煮ます。
煮上がった豚もも肉は、醤油、酒、みりんにハチミツとジンジャーを加えた浸けダレに浸して冷蔵庫で一晩おき、スライスして食べます。
4. リラックススタイル-温泉の旅
衣食住に加えた「湯」は、リラックススタイルの大切な要素です。
温泉大国である日本では、慰安旅行や癒しの旅といえば温泉旅行になります。
泉質や効能といった温泉自体の人気から、温泉地の歴史や景観などの人気も考慮して、全国の温泉からベスト5を選出してみました。
■ 全国の名湯ベスト5
⑤ 蔵王温泉(山形県山形市)
温泉とスキーで有名な蔵王は、旅館、ホテル、ペンションなどが豊富な高原リゾート。
メインの高湯通りには名物の稲花餅(いがもち)や玉コンニャクを売る店が並び、木造建築様式の共同湯が上湯、下湯、川原湯とあって、江戸時代からあまり変わらない伝統的な温泉街の情景があります。
自然湧出酸性泉の宝庫といわれ、美しい青白色をした強酸性泉がスキーの本場に湧き出しています。
毎分約6000リットルもの源泉が海抜約900メートルの高原のあちこちから湧き出し、酢川という川になって流れています。
④ 野沢温泉(長野県野沢温泉村)
野沢温泉は、千曲川と標高1650メートルの毛無山の間に開けた斜面にある温泉集落です。
90度近い熱泉が湯けむりを上げる麻釜(おがま)では、村人が野菜や卵を茹でていて、特産品である野沢菜も独特な色になります。
13カ所ある共同湯は、近隣の住民が管理しており、すべて一般無料開放しています。
そのシンボルとなっているのが、江戸時代の湯屋を再現した三層木造建築の大湯。
ほとんど自然湧出で湧出量は毎分1700リットル近く、主にアルカリ性の硫黄泉なので美肌湯と呼ばれます。
鎌倉時代の古文書にも登場する温泉地で、戦国時代に上杉謙信と武田信玄がこの地を巡って戦ったときには、両者ともにこの湯治場を大事にして戦乱に巻き込まなかったといわれています。
③ 湯の峰温泉(和歌山県田辺市)
湯の峰温泉は、古代から熊野三山の聖地である「熊野本宮」を参拝するときに身を清めた湯垢離場(ゆごりば)だったところで、2004年にユネスコ世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部です。
温泉地に祀られた熊野社は温泉の守護神となり、熊野信仰は温泉信仰となりました。
中世の説教『をぐり』には、地獄に落ちて餓鬼になった小栗判官が湯の峰のつぼ湯で再生したと書かれており、「若返りの泉」と信じられていたものと考えられています。
湯の色が変わる最高92度の重曹硫化水素泉は、湯の谷川の底から自然湧出しており、湧出量は毎分約880リットル、つぼ湯は水を注がないと熱くて入れません。
火山がない紀伊半島に高温泉が湧くのは、1400万年前のマグマ噴出でできた熊野酸性岩が関係しているといわれます。
② 別府温泉郷(大分県別府市)
別府温泉郷は、泉質の大分類で7種類がそろい、源泉総数2200以上、総湧出量毎分8万7000リットル以上という日本最大の温泉郷です。
別府湾と山地の間に広がる扇状地に別府八湯が並び、山を熱源とする山手に噴気地帯や地獄地帯をつくり、海岸部まで豊富な温泉を湧き出させています。
江戸時代には、全国を測量して初の現代的な日本地図を作成した伊能忠敬が別府を訪れた際に、「別府村、この村家ごとに温泉多し」と日記に書いており、当時はどこの家でも内湯がありましたが、大正時代以降はたくさんの共同湯が設けられました。
鎌倉時代に一遍上人が導入した天然蒸し風呂をはじめ、砂湯、泥湯と多彩な入浴法が楽しめます。
① 草津温泉(群馬県草津町)
草津温泉は、草津白根山の山腹、標高1200メートルの高原にあり、湯畑、万代鉱など6カ所の源泉から毎分約3万2300リットルの自噴湧出量を誇る、日本最大の温泉です。
自然湧出酸性泉の殺菌力には高い評価があり、江戸時代から明治時代にかけての温泉番付では、西の有馬とともに最高位の大関の座を守り続けました。
硫黄が黄白色に沈殿する泉源に漂う硫化水素の匂いから、「臭水(くさうず)」と呼ばれたのが地名の由来。
観光地としてもっとも有名な湯畑は、日本最大の泉源広場で、住民が管理する18カ所の共同湯とともに歴史ある温泉地の景観を形成しています。
まとめ
「衣食住湯」という、4つのジャンルで紹介してきたリラックススタイルはいかがですか?
ここで紹介した癒しのライフスタイルは、ほんのひと握りの例をあげたにすぎません。
この記事をひとつのヒントとして、自分に合った癒しのスタイルをつくり上げてください。
ワンマイルウェアの基本である「程よく力の抜けた、楽だけどオシャレは捨てないスタイル」という概念は、ほかのジャンルにも通じるところがあるはずです。
気負わずに緊張をゆるめながらも、大事にしたいところはしっかりこだわる「大人のリラックスライフ」を楽しみましょう。
【参考資料】
・『大人のpremium PLUS1 LIVING vol.2』 主婦の友社 2015年
・『本物の名湯ベスト100』 石川理夫 講談社 2016年
・FABIA web site
・Rakutenレシピ