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重要な栄養素ですが、そのすべてを食事から補うのは難しいと言われています。
赤ちゃんを産んだ後、お母さんの体にはさまざまな変化が急激におこります。
赤ちゃんを育てるために膨らんだ子宮は、およそ6週間かけて元の大きさに戻ります。
リフォーム下着などの力も借りて、しっかり引き締めましょう。
ところで、出産したのだから、赤ちゃんのためにとっていたエネルギーを減らして、ダイエットに励もうと思っていませんか?
実は母乳育児をする場合、出産後も必要となるエネルギー量は妊娠前よりも多いのです。
体重を気にするあまり、食事の量を減らしてしまうと、母乳に含まれる栄養が足りなくなってしまいます。
出産後のお母さんは、自分の体を労ると同時に、赤ちゃんのために配慮した食事をとる必要があります。
産後の食事のポイントを6つに分けて紹介します。
1. 赤ちゃんの成長とお母さんの食事
1-1. 授乳期
1-2. 離乳
2. ママを労る産後の食事の6つの基本
2-1. 塩分を控える
2-2. 水分と食物繊維をしっかりとる
2-3. カルシウムを不足させない
2-4. 血液の元になる鉄をとる
2-5. 良質なタンパク質をとる
2-6. 炭水化物で疲労の回復をはかる
3. 授乳期の食事の基本と重視したい栄養素
3-1. 授乳期の食事の注意点
3-1-1. 5大栄養素をしっかりとる
3-1-2. 不飽和脂肪酸をとる
3-1-3. 余分な脂質はとらない
3-2. 授乳期に重視したい4つの栄養素
3-2-1. 鉄
3-2-2. カルシウム
3-2-3. 葉酸
3-2-4. 亜鉛
3-3. とりすぎに気をつけたい栄養素
3-3-1. ヨウ素
3-3-2. ビタミンC
お母さんの食事は赤ちゃんと自分、ふたりの健康を支える役割を持っています。
赤ちゃんの成長段階に合わせて、お母さんのとるべき食事の量も変わってきます。
赤ちゃんが生まれてから生後5か月ぐらいまでを授乳期と呼びます。
この時期の赤ちゃんは、基本的に母乳から栄養をとっています。
母乳は何からできているのか、知っていますか?
実は母乳はお母さんの血液からできています。
母乳の栄養の元となるのは、お母さんがとった食事なのです。
赤ちゃんは生後1〜2か月で、体重が1kg以上増えて、身長も6〜7chmぐらい伸びます。
2〜3か月になると、さらに体も大きくなって、周囲に関心も持つようになります。
目の前で動くものがあると、目で追いかけるようになります。
3〜4か月になると、体重は生まれたときの2倍に増えます。
首が座ってきて、うつぶせに寝ていても、少し頭を持ち上げられるようになります。
4〜5か月になると、赤ちゃんにも昼夜の区別ができてきます。
睡眠のリズムも整ってきます。
たて抱きにしても、首がぐらつかなくなってきます。
離乳食を始めるのは、赤ちゃんの消化機能が発達して、食べ物からも栄養がとれるようになる生後5〜6か月ごろです。
離乳食を始めると、授乳量は徐々に減ってきます。
そして、1歳ごろになると母乳を卒業する赤ちゃんが多くなります。
母乳を与える量が減ってきたら、「赤ちゃんと自分、2人分」と思ってとってきた食事を少しずつ見直しましょう。
6〜7か月ごろには、寝返りも上手に打てるようになり、短い時間なら座っていられるようになります。
8〜9か月ごろになると、身長が大幅に伸びて、丸っこい体型だった赤ちゃんもほっそりしてきます。
はいはいなどができる赤ちゃんも多くなり、運動量が増えていきます。
「自分で食べたい」と赤ちゃんが主張し始めるのは、10〜11か月ぐらいです。
出産後のお母さんの心と体は急激に変化します。
赤ちゃんを優先した生活になるため、特に産後1ヶ月間は、昼夜の区別なく赤ちゃんにミルクをあげて、睡眠は細切れになりがちです。
ゆっくり食事をとる時間も持てないことが少なくないでしょう。
妊娠中に増えていた性ホルモンが出産後は急激に減少するため、気持ちも不安定になりやすく、慣れない育児のストレスを抱えがちです。
また、貧血や便秘、むくみなどの体のトラブルを抱える人も多いでしょう。
産後しばらくは、体の回復を考えたバランスのよい食事を心がけましょう。
出産後1週間程度で、足や顔がむくむ人もいます。
原因としては、夜中の授乳による睡眠不足や疲労の影響が考えられます。
むくみ対策に有効なのは、減塩です。
塩分の取りすぎはむくみの原因となります。
しっかり出汁を取る、レモンなどで酸味を加える、ハーブを使うなど、味付けに工夫をしましょう。
塩分を排出する働きを持つカリウムを多く含む食材を積極的にとるのも有効です。
カリウムはほうれん草やニラ、豆類、海草類に多く含まれています。
おやつにカリウムの多いフルーツをとるのもおすすめです。
母乳育児をしているお母さんは、取り入れた水分をおっぱいに使われるので、水分不足になりやすくなっています。
水分不足にいきみづらさが加わって、出産後は便秘になりがちです。
十分に水分をとって、食事では腸を動かす食物繊維をとりましょう。
腸の動きをスムーズにする働きを持つナッツ類もおすすめです。
水分の目安は1日に2リットル程度。
カフェインが含まれるコーヒーや紅茶、緑茶、清涼飲料水はなるべく控えてください。
1日にコーヒー3杯程度なら問題はありませんが、とりすぎると赤ちゃんが興奮状態になったり、不眠になったりすることがあります。
カフェインを含まない麦茶や水をたっぷりとるようにしましょう。
母乳育児をしていると、カルシウムが不足しがちになります。
カルシウムの吸収率が上がるように、ビタミンDと組み合わせてとるとよいでしょう。
カルシウムが多い食材と言えば、乳製品を思い浮かべる人も多いでしょう。
たしかにカルシウムはたっぷりとれますが、乳製品には脂肪も多く含まれています。
脂肪のとりすぎは乳腺を詰まらせる原因になります。
小魚や小松菜など、脂肪の少ない食材を積極的にとりましょう。
母乳は血液から作られています。
母乳育児をしていると、血液をたくさん作る必要があります。
血液の材料となる栄養素のひとつが鉄です。
鉄の不足は貧血を招きます。
貧血になると体力が落ちてしまうので、しっかり鉄をとりましょう。
出産後に肌荒れや抜け毛に悩むお母さんもいます。
皮膚や髪の材料となるのはタンパク質です。
肌荒れや抜け毛を防ぐために、良質なタンパク質を含むバランスのよい食事を心がけましょう。
また、血液の材料となる鉄をとることも、肌荒れや抜け毛の予防には効果があると考えられています。
睡眠不足や慣れない育児で、出産後のお母さんはとても疲れやすくなっています。
食事で元気を取り戻すことを考えましょう。
エネルギーの元となるのは炭水化物です。
ダイエットを気にして炭水化物を控えてしまうと、十分なエネルギーがとれません。
1日の摂取カロリーの半分を炭水化物にするとよいでしょう。
疲れをとって元気になるためには、栄養をしっかりとることが大切なので、バランスのよい食事を心がけてください。
疲労回復の効果のある酢やハーブなどを活用するのもおすすめです。
授乳中のお母さんは、同年代の女性に比べて、必要となるエネルギーや栄養が多くなっています。
授乳中は1日に350kcal(ごはん2膳程度に相当)、エネルギーを多くとりましょう。
基本は1日3回の食事ですが、赤ちゃんの生活に合わせていると、ゆっくり食事がとれないこともあるでしょう。
そんなときは、3食分の食事を小分けにして食べるとよいでしょう。
食事だけで十分なエネルギーや栄養がとれない場合は、おやつで補っても構いません。
野菜中心で水分もたっぷりとり、タンパク質や脂質も適量とることを心がけましょう。
授乳中の食事としては、薄味の和食がおすすめです。
<授乳中に必要なエネルギー量>
18〜29歳の場合:2,300kcal
30〜49歳の場合:2,350kcal
母乳育児をしている場合、自分の体の回復だけではなく、赤ちゃんに与える母乳の栄養も考えた食事をとる必要があります。
質のよい母乳をたくさん出すためには、バランスのよい食事をとることが大切です。
栄養素が偏らないように、さまざまな食品を食べましょう。
5大栄養素をバランスよくとることを心がけてください。
エネルギー源になります。
人間が活動するために欠かせない栄養素です。
赤ちゃんの脳の発育にも関わっています。
体を構成するおもな成分です。
肉や魚、乳製品などに含まれる動物性タンパク質と、大豆製品などに含まれる植物性タンパク質をバランスよくとりましょう。
細胞膜の材料となります。
体内では合成できないリノール酸やαリノレン酸などの必須脂肪酸は、食事からとる必要があります。
炭水化物や脂質がエネルギーに変わるのを助けるほか、タンパク質が分解されて再び合成されるときに重要な働きをします。
現在わかっているビタミンは13種類あります。
ほかの栄養素の働きを助けたり、体を健康に保ったりする役割を持ちます。
現在わかっているミネラルは16種類です。
血液から作られる母乳の成分の半分は脂質が占めています。
脂質は大きくふたつに分けられます。
ひとつが飽和脂肪酸、もうひとつが不飽和脂肪酸です。
赤ちゃんの成長で重要なのは、不飽和脂肪酸です。
授乳中には不飽和脂肪酸を積極的にとりましょう。
不飽和脂肪酸を多く含む食材としては、熱に強いオリーブオイル、EPAやDHAを含む魚が挙げられます。
不飽和脂肪酸は酸化しやすいので、食べるときは抗酸化成分を含む野菜などと一緒にとるとよいでしょう。
不飽和脂肪酸を多く含むオリーブオイルについては「10分でわかるオリーブオイルの基礎知識-納得する1本の選び方」でもご紹介していますので、こちらもご参考にしてください。
脂質は母乳の半分を占める大切な栄養素です。
でも、とりすぎると乳腺炎などをおこす危険があります。
また、脂質はエネルギー量も高いため、とりすぎると太りやすくなります。
余分な脂質はとらないように、調理法に気を配りましょう。
揚げたり、炒めたり、油を使って焼いたりはなるべく避けましょう。
蒸したり、煮たりすれば、余分な脂肪を落とすことができます。
焼く場合は、油を使わないグリルや網、フッ素加工のフライパンを使うとよいでしょう。
フッ素加工のフライパンなら、少量の油か、油なしで炒め物もできます。
また、肉は脂の少ない部位を選ぶか、脂を切り落としたり取り除いたりするのがおすすめです。
授乳期にはバランスのよい食事をとることが基本です。
でも、現在の日本の一般的な食事では不足しがちな栄養素もあります。
こうした栄養素は意識的にとることを心がけましょう。
母乳の元となる血液をつくるのに不可欠な栄養素が鉄です。
鉄は酸素を運ぶヘモグロビンの材料となります。
不足すると貧血を招きます。
授乳中は鉄の消費量が増えるので、意識的にとる必要があります。
妊娠中に貧血気味だった人は貧血になりやすいので注意しましょう。
鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があります。
このうち、吸収率が高いのがヘム鉄で、動物性食品に多く含まれています。
植物性食品(穀物や野菜など)に多く含まれる非ヘム鉄は、動物性タンパク質とビタミンCを一緒にとると、吸収率を高めることができます。
鉄を多く含む食材と、お茶などに含まれるタンニンを一緒にとると、鉄の吸収率が下がってしまうので、気をつけましょう。
ヘム鉄:牛レバー、豚レバー、鶏レバー、牛モモ赤身肉、カツオ、サバなど
非ヘム鉄:ほうれん草、小松菜、高野豆腐など
骨や歯の材料になるカルシウムは、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素です。
カルシウムは骨や歯を作るためだけに使われるわけではありません。
カルシウムが足りないと、自律神経の調節がうまくいかなくなるほか、筋肉や毛細血管の収縮・弛緩にも影響があります。
カルシウム不足は心にも影響を与えます。
イライラしてストレスを感じやすくなってしまいます。
授乳中、お母さんと赤ちゃんが十分なカルシウムを得るためには、食事で1日1,100mgのカルシウムをとる必要があります。
ビタミンDやクエン酸と一緒にとると、カルシウムの吸収率を高めることができます。
牛乳、ヨーグルトなどの乳製品、煮干し、桜エビなど
葉酸は、細胞の分裂や新しい赤血球を作るときに重要な役割を果たします。
赤ちゃんの健やかな成長のため、妊娠中にしっかりとる必要がある葉酸は、赤ちゃんが急激に成長する授乳期にも欠かせない栄養素のひとつです。
葉酸はお母さんの貧血改善、子宮の回復にも役立つとされています。
葉酸の働きを助けるビタミンB12と一緒にとるとより効果的です。
ビタミンCのとりすぎは葉酸の排出を促すことになるので、サプリメントなどで大量にビタミンCをとるのは避けましょう。
牛レバー、豚レバー、鶏レバー、アスパラガス、ブロッコリー、小松菜、イチゴなど
葉酸を多く含む食品は「積極的にとりたい葉酸を多く含む9つの食品」という記事でもご紹介しています。
亜鉛は、細胞の分裂やタンパク質の合成に欠かせない栄養素です。
また、赤ちゃんの免疫機構を整える役割も持ちます。
授乳中に亜鉛が不足すると、赤ちゃんの発育不良を招く可能性が指摘されています。
亜鉛の不足は、お母さんの味覚障害の原因にもなります。
カキ、牛レバー、豚レバー、鶏レバー、ホタテ、玄米など
産後の食事は十分なエネルギーをとることと、バランスよく栄養をとることが大切ですが、とりすぎに気をつけたい栄養素もあります。
昆布などの海草を多くとる習慣がある日本では、ヨウ素は十分とれていると考えてよいでしょう。
ヨウ素の過剰摂取は、赤ちゃんの甲状腺機能障害を招く原因になるといわれています。
ヨウ素の1日の耐容上限は、2.2mgです。
昆布などの海草類をとる量を減らす必要はありませんが、サプリメントでヨウ素をとるのはやめましょう。
ビタミンCは水に溶けやすい水溶性ビタミンなので、とりすぎてもおしっこなどで排出されるので、問題ないと考えられていました。
ところが、最近は過剰に摂取したビタミンCが体内に蓄積する可能性が指摘されるようになっています。
ビタミンCは酸化防止剤などとして、食品添加物にも使われているので、気づかないうちにとりすぎやすい栄養素です。
ビタミンCは野菜やフルーツからとるようにして、サプリメントなどでとるのは避けましょう。
出産後のお母さんは、出産に伴う体のダメージと、慣れない育児が重なり、疲れやすくなっています。
自分の体の回復を促すためにも、しっかり栄養をとりましょう。
授乳中は、必要となるエネルギー量も多くなっています。
ダイエットが気になっても、炭水化物を控えるのは止めて、バランスのよい食生活を心がけてください。
産後は胃腸機能が弱くなっているので、脂っこいものや糖分の多いものは控えましょう。
【参考資料】
『基本の産後ケア6か月』(主婦の友社、2011年)
『さめじまボンディングクリニック すっきり元気! 産後ごはん』(主婦の友社、2012年)
古賀文敏・定真理子『卵子の老化に負けない 妊娠体質に変わる栄養セラピー』(青春出版社、2017年)
中嶋洋子(監修)『栄養の教科書』(新星出版社 2016年)
山田守寿『産前・産後の筋肉&骨盤ケア』(現代書林、2013年)
『妊活たまごクラブ 2017〜2018年度版』(ベネッセコーポレーション)
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