リフレクソロジーの資格｜スクールの特徴と資格の活かし方

リフレクソロジーは、足裏や手のひらを刺激するという、医師や科学者が人の身体の「反射」について研究する中で発見された健康法です。

足裏を刺激することで、特定の部位や臓器に対して影響を与えることができるというリフレクソロジーを学んでみたいという人も多いのではないでしょうか。また、すでにリラクゼーションサロンを経営されている方も、メニューを増やすためにリフレクソロジーを学ぶと有利ですね。

リフレクソロジーを学んで資格を取る方法と、資格をどのように活用することができるかをご紹介していきます。

目次

1　リフレクソロジーの資格を取るには
　　1-1　リフレクソロジーの資格とは
　　1-2　リフレクソロジーの資格を取れる民間団体
　　1-3　リフレクソロジースクールによる違いと選び方
　　1-4　リフレクソロジーと併せて持っていたい資格
2　リフレクソロジーの資格を活かすには
　　2-1　リラクゼーションサロンなどのサロンに勤務する
　　2-2　ボランティア活動で活かす
　　2-3　家族や周囲の人の健康のために活かす
　　2-4　開業してサロンを持つ
3　リフレクソロジーの基本知識
　　3-1　リフレクソロジーとは　
　　3-2　リフレクソロジーの効果
　　3-3　リフレクソロジーの種類
4　まとめ： 他の資格と併せ持つことでさらに活用できるリフレクソロジーの資格

1　リフレクソロジーの資格を取るには

1-1　リフレクソロジーの資格とは

リフレクソロジーの資格は、国家資格や県に届け出て認可されるような公的な資格ではありません。

一般的には「民間資格」と呼ばれることが多い、民間の団体やスクールが独自に認定している資格です。つまり、リフレクソロジーの施術を行なうにあたって法律で義務付けられている資格はないということです。

名称も認定団体によって違い、「リフレクソロジスト」「リフレクソロジープロライセンス技能士」などの名称があります。

就職するにあたっては、無資格でもリラクゼーションサロンなどに採用されることもあるかもしれませんが、個人経営が多いリラクゼーションサロンでは即戦力となる人材が望まれますからリフレクソロジーの資格は有利となるでしょう。

1-2　リフレクソロジーの資格を取れる民間団体

リフレクソロジーの資格を取れる民間団体とその資格についてご紹介します。

日本リフレクソロジー協会（RAJA）

日本リフレクソロジー協会は、リフレクソロジーの草分け的存在の藤田桂子さんが設立しました。

以前は藤田桂子さんの娘さんである藤田真規さんが経営する「マキフジタ　ヒーリング・スクール」が日本リフレクソロジー協会の直営店でしたが、現在は経営者が変わって（株）RAJA「クイーンズウェイ　リフレクソロジースクール」が直営店となっています。

クイーンズウェイのスクールでは

の３つのコースがあります。

「リフレクソロジーカレッジコース」では、「プレミアムコース」「プロフェッショナルコース」「フレックスコース」「通信コース」があり、東京本校・大阪校・名古屋校・福岡校・札幌校の5つのスクールと通信教育で学ぶことができます。

日本ヒーリングリラクセーション協会(JHRS)

欧米式リフレクソロジー技術修得を証明する資格です。

日本リフレクソロジスト養成学院(REFLE)の通学または通信講座、もしくは学校法人中村学園アイエステティック専門学校（千葉県）で所定のカリキュラムを修了し、試験に合格すると取得できます。

ライセンスは3年ごとの更新制となっており、期限内に所定のセミナーなどを受講して単位を取得する必要があります。

また、日本ヒーリングリラクセーション協会のリフレクソロジー資格取得後、公認校日本リフレクソロジスト養成学院【REFLE】でさらに６ヶ月間「英国IFR」の学習をすることで、英国IFRの資格を取得することができます。

日本リフレクソロジスト認定機構(JREC)

日本リフレクソロジスト認定機構は、日本国内でのリフレクソロジーの普及と発展、それを担うリフレクソロジストの地位向上とさらなる活躍の場を広げることを目的に発足しています。

1-3　リフレクソロジースクールによる違いと選び方

「資格を取得してサロンに就職したい人」「自分でサロンを経営したい人」におすすめ

日本リフレクソロジー協会（RAJA）

欧米のリフレクソロジーを日本に紹介した先駆者藤田桂子さんが設立した協会です。

「英国式リフレクソロジー」という言葉は女性なら耳にしたことがあるかもしれませんね。実はこの「英国式」というのは客室乗務員時代の藤田桂子さんがイギリスでリフレクソロジーの施術を受けていたために名付けたのだそうです。とくに「英国式」ということはなく、欧米のリフレクソロジーだということを藤田さんは自身の著書でも説明しています。

はじめに日本リフレクソロジー協会直営のヒーリング・スクールを経営していた藤田真規さんはとても勉強熱心な方なので、欧米のリフレクソロジーを日本人が心地よく感じるように工夫されている内容となっています。

スクールの特徴に、「クイーンズウェイ」直営店舗への就職ができる道が開けるということがあります。まだ独立を考えていなくてリフレクソロジストとして働きたいという方はもちろん、いずれ独立開業したいという方にとっても、本格的なリフレクソロジーのサロンに就職して学べる可能性が高くなるということは魅力のひとつといえるでしょう。

「資格を取得してサロンに就職したい人」におすすめ

日本ヒーリングリラクセーション協会(JHRS)

日本ヒーリングリラクセーション協会の資格取得後は、直営店の「フットリラクセーションスペースREFLE（リフレ）」への就職の道も開けています。

また、日本リフレクソロジスト養成学院（REFLE）では就職の支援にも力を入れています。「就職専任担当者」が進路アンケートや個別面談、履歴書の書き方や面接対策まで親身になって相談に乗ってくれます。

さらに、面接のスケジュール調整や結果連絡といった企業とのやりとりも学院が間に入ってくれるので、生徒は資格取得に集中することができます。就職したい人にとっては「就職専任担当者」がいる日本リフレクソロジスト養成学院（REFLE）は心強いはずです。

「資格を活かしてサロンを開業したい人」「家族などの身近な人やボランティア活動に活かしたい人」におすすめ

日本リフレクソロジスト認定機構(JREC)

日本リフレクソロジスト認定機構（JREC）の資格には段階があるのが特徴です。リフレクソロジーを本気で深く学びたい方はもちろん、まずは気軽に学んでみた上で興味を持てたらきちんと学びたいという方にとっても受講しやすいシステムです。

最初に取得するレギュラーライセンスでも、登録審査に合格されれば日本リフレクソロジスト認定機構（JREC）にレギュラー会員として登録ができ、ご自身の希望や目標に合った活動を開始できます。

会員になると定期発行される会報誌「Holos」による、さまざまな情報提供を受けられるほか、各種セミナー、研修会に会員価格で参加できます。さらに、オンラインショップ「JREC健康癒しのキュレーションセレクトショップ」や「提携通信販売団体カモマイルクラブ」にて、資材・器材を会員価格で購入できます。

資格を取得して開業した人は、日本リフレクソロジスト認定機構（JREC）の加盟サロンになることができます。加盟サロンには3種類あり、取得するライセンスによって「推奨サロン」「認定サロン」「加盟サロン」となります。

就職する人というよりは、自分で開業したい人に対する支援が厚い認定機構といえるでしょう。

「家族などの身近な人やボランティア活動に活かしたい人」におすすめ

その他の民間団体

ここまで、リフレクソロジーの資格を認定している代表的な民間団体を3つ紹介しました。リフレクソロジーの資格を認定している民間団体は他にもあります。

1-4　リフレクソロジーと併せて持っていたい資格

リフレクソロジーの資格の他に、併せて持っていると役立つ資格を紹介します。サロンを開業するときにはメニューが多い方が良いので、リフレクソロジーを学びながら同時に他の資格を取得することも考えてみてはいかがでしょうか。

リンパドレナージュ（リンパドレナージ）関連資格

身体のリンパ液の流れを活性化するために、リンパ液の流れに沿って指先で優しくマッサージしていく施術です。

資格の名称は「リンパドレナージセラピスト」「医療リンパドレナージセラピスト」「リンパドレナージスト」「セルフドレナージインストラクター」などがあります。

アロマセラピー（アロマテラピー）関連資格

ハーブなどの植物から抽出した精油を使って体調を整えていくのがアロマセラピーです。施術としては、精油をキャリアオイルで希釈したアロマオイルを用いたマッサージがあります。

資格の名称は「アロマセラピスト」「アロマコーディネーター」「アロマ・アドバイザー」「アロマ・インストラクター」などがあります。

ベビーマッサージ関連資格

赤ちゃんに優しく触れてマッサージをするのがベビーマッサージです。赤ちゃんの肌にも使えるベビーオイルを塗ってマッサージすることが多く、赤ちゃんが安心するために寝つきが良くなるなどの効果があります。

資格の名称は「アタッチメント・ベビーマッサージインストラクター」「チャイルドボディセラピスト」「ベビーチャクラマッサージインストラクター」「わらべうたベビーマッサージインストラクター」などがあります。

2　リフレクソロジーの資格を活かすには

2-1　リラクゼーションサロンなどのサロンに勤務する

リフレクソロジーの資格は、就職に活かすことができます。

リラクゼーションサロンや美容サロン、エステティックサロンなどに勤務する際に、資格をもっていることはリフレクソロジストとして即戦力と判断されます。

いきなりプロとして扱われることが不安という人は、就職に対しての支援が厚いスクールを選ぶと良いでしょう。「日本リフレクソロジスト養成学院（REFLE）」では「就職専任担当者」が相談に乗ってくれますし、「クイーンズウェイ・リフレクソロジースクール」には資格取得後に試験を受けることで「クイーンズウェイ」直営店舗への就職ができる道が開けるという特徴があります。

また、地方に住んでいてそうしたサロンが少ないという方は、自分で美容室やエステサロンなどに売り込むこともできますよ。連絡先や自分のプロフィールを記載したチラシを用意して、お客様に施術のできそうな設備のある店舗へあいさつ回りをしてみましょう。

希望のお客様が予約を入れたときにだけ出張するというスタイルなので歩合給となりますが、店舗にとってもメニューが増えてお客様が喜んでくださり、さらに利益を得ることができるのですから良い話ですよね。フルタイムやシフトに合わせた仕事をするのが難しいという主婦の方にとっては、勤務するより収入は少ない分、働きやすいスタイルになるはずです。

2-2　ボランティア活動で活かす

リフレクソロジーの資格を取得したら、ボランティア活動で活かすこともできます。

リフレクソロジーのように実践がそのまま経験値として蓄積されて活かされる施術では、とにかく経験を重ねたいと感じるはずです。家族、友人、知人だけではなく、他人に施術することで緊張感を持ちますからきっと技術の向上に役立ちます。

まずは身近な老人介護施設やデイサービスセンターに問い合わせてみましょう。どの施設も予算は厳しいので、ボランティアで施設を訪問してくれるとなれば喜んでもらえることが多いですよ。

リフレクソロジストのはじめの一歩としては、ボランティアは最適といえるでしょう。

2-3　家族や周囲の人の健康のために活かす

リフレクソロジーは、健康を維持するために役立つ技術です。定期的に家族や周囲の身近な人にしてあげることで、彼らの健康に貢献することができますよ。

何かの資格を取得して、それがすぐに収入にはつながらなかったとしても、まるで無駄になるということはないはずです。リフレクソロジーの場合は特に、健康のためには毎日でもしたいものです。

家族に施術をおこなうだけでなく、自分でできるリフレクソロジーの方法を教えてあげるなど、学んだことを活かしていきましょう。

2-4　開業してサロンを持つ

リフレクソロジーの資格を活かすなら、開業して自分のサロンを持ちたいという人も多いことでしょう。

自宅サロンを開くのであれば、店舗の確保や契約、内装工事などが不要ですからすぐにでも始めたいと考えるのではないでしょうか。しかしその前に、できる限り経験を積むことをおすすめします。

せっかく来てくださったお客様が満足されなかった場合、その方が二度と来店しないだけでなく、口コミで良くない評判が広がる可能性があるからです。

家族、友人、知人などに施術して感想を聞き、改善点をみつけるほか、ボランティアで他人に施術することでどのような施術が好まれるかを把握していきましょう。

また、後々は自宅サロンだけではなく店舗も検討しているようであれば、やはり一度はサロンでの勤務を経験しておいた方が良いですね。

3　リフレクソロジーの基本知識

リフレクソロジーの資格についてご紹介してきましたが、ここでリフレクソロジーについて簡単にまとめてご紹介します。

3-1　リフレクソロジーとは

リフレクソロジーは足や手をマッサージすることで、心身をリラックスさせて活性化してくれる健康法です。

手や足には身体の他の部分が反射によって癒される範囲があり、「反射区図表」や「フットチャート」と呼ばれるものに記されています。身体の不調がある場合、それに対応する反射区をマッサージすることで改善していきます。

リフレクソロジーの効果は各国の科学者や医師によって研究されてきたもので、ロシアではノーベル生化学・医学賞を受賞したイワン・パブロフが、犬に一定の刺激を与えると内臓が条件反射することを証明しています。

サロンで施術を受けるイメージが強いリフレクソロジーですが、台湾式リフレクソロジーなどは自分でできる健康法として人気があります。

詳しく知りたい方は『リフレクソロジーとは｜自分でできる医学に近い健康法』をご覧ください。

3-2　リフレクソロジーの効果

リフレクソロジーの効果には以下のようなものがあります。

3-3　リフレクソロジーの種類

リフレクソロジーには種類がありますが、基本的な考え方は同じです。足の反射区図表とフットチャートはよく似ていますが、違う部分もあります。

また、東洋式・台湾式と呼ばれるリフレクソロジーは反射区図表に数字が振られていて、その数字は増え続けています。反射区の新しい発見があると加えられていく、研究が続けられているリフレクソロジーと言えるでしょう。

西洋式・英国式リフレクソロジー

・手や足を優しくなでるようにマッサージしていくので、まったく痛みがありません
・フットチャートを使います
・マッサージ棒などの道具は使いません

東洋式・台湾式リフレクソロジー

・足つぼマッサージのような痛みはありませんが、程良い刺激を与えます
・足の反射区図表を使います
・「足揉み棒」「さんかく」といった道具を使ってもできます

西洋式のリフレクソロジーを日本に広めたリフレクソロジーの第一人者、藤田桂子さんがイギリスで施術を受けていたことから「英国式」という言葉が広まっていますが、とくに英国式の特徴はなく広く欧米で行われているリフレクソロジーのことです。

西洋式のリフレクソロジー研究がもっとも盛んだったのは、ロシアです。医師や科学者が「反射」について研究するうちに見つかったのが足裏の反射区でした。

4　まとめ： 他の資格と併せ持つことで、さらに活用できるリフレクソロジーの資格

リフレクソロジーの資格についてご紹介してまいりました。民間資格とはいえ、リフレクソロジーは医師や科学者によって研究されてきたものですし人の身体に触れてマッサージするのですからしっかり学んで身につけたい技術ですね。

一時期のリフレクソロジーブームのときに比べるとリフレクソロジー専門の店舗数は減っているということですが、リラクゼーションサロンなどで施術を受けられるところも多く、美容サロンやリラクゼーションサロンでのメニューを増やすために取得しておきたい資格でもあります。

逆にいえば、リフレクソロジー専門店での開業よりも、他の関連資格を勉強して取得することでメニューの幅を広げてからの開業の方が顧客の選択肢も広がり満足度も高まるということです。

また、リフレクソロジーのスクールには、就職の面倒をよく見てくれるところや、開業後にも会報誌やセミナーなどでアフターフォローがあるところなど、それぞれに特徴があることもわかりました。

「若い女性でリフレクソロジーの資格を取得して就職したい人」「家族や身近な人、ボランティア活動にリフレクソロジーを活かしたい主婦」「リフレクソロジーの資格を取って自分のサロンを開業したいという女性」など、それぞれに相性の良いスクールがありました。

資格取得にはそれなりの時間と費用がかかるので、きちんと内容を確認してから納得して申し込むようにしましょう。

【参考書籍】
「リフレクソロジー」アン・ギランダース（産調出版）
「資格は取るな！リフレクソロジービジネス儲けの法則」NPO法人ロイヤルリフレクソロジー協会（現代書林）
「家庭でできる簡単！リフレクソロジー」藤田真規（ＰＨＰエル新書）
「アトピー肌の肌浄化スキンケア」藤田真規（マイナビ）