リフレクソロジーは足や手をマッサージすることで心身をリラックスさせて活性化してくれる健康法として注目を集めています。
女性ならリフレクソロジーが足のマッサージということを知っている人は多いと思いますが、リラクゼーションサロンで施術を受けるというイメージが強いのではないでしょうか。
リフレクソロジーは手軽に自分を癒すことができる健康法なので、ここではその実践方法を足の反射区図表をつけてご紹介していきます。
リフレクソロジーには台湾式の東洋的なものと、英国式と呼ばれる西洋的なものがありそれぞれに特徴がありますが基本的な考え方は同じです。
薬を使うこともないので副作用の心配もいりません。あまりうまくできなかったとしても、刺激はちゃんと身体に伝わるのでマイナスになることはありません。
足や手を刺激するのはとても気持ちの良いものです。気持ち良いことは習慣として取り入れやすいはずです。ぜひ気軽に試してみてください。
目次
1 リフレクソロジーとは
1-1 リフレクソロジーの特徴
1-2 英国式と台湾式の違い
1-3 リフレクソロジーの効果
1-4 リフレクソロジーの起源
2 自分でできるリフレクソロジー
2-1 リフレクソロジーの基本
2-2 この症状にはこの場所
2-3 あると便利な道具
2-4 自分でリフレクソロジーをする際の注意点
3 身近な人にして喜ばれるリフレクソロジー
3-1 手のひらなら相手や場所を選びません
3-2 5分で身体全体の調子を良くする方法
4 リフレクソロジストになるには
4-1 スクールの選び方
4-2 リフレクソロジストの働き方
4-3 独立開業したい方は
5 まとめ
1 リフレクソロジーとは
1-1 リフレクソロジーの特徴
医学に近い健康法
リフレクソロジーは、足や手をマッサージすることで身体の他の部分が反射によって癒されるという健康法です。
手や足の特定の部分を押したり、なでたりすることで身体の特定の部分が活性化するだけでなく、身体全体の血流が良くなり、さらに心身のリラックス効果もあります。
科学者や医師が身体の「反射」について研究していたことから生まれている健康法なので、研究が科学的に証明されていることが多く、しかも薬を使わないため副作用もないという「健康法」の中ではかなり医学に近いものといえます。
足つぼとは異なります
リフレクソロジーには西洋式と東洋式があります。
東洋式というと、足つぼを痛いくらい押すものと勘違いされることもありますが、台湾式リフレクソロジーはツボを押すのではなく、英国式リフレクソロジー同様に反射区の面をマッサージしていきます。
1-2 英国式と台湾式の違い
リフレクソロジーには「西洋式」と「東洋式」または「英国式」と「台湾式」と呼ばれる、西洋と東洋での違いがあります。
西洋式・英国式リフレクソロジー
・手や足を優しくなでるようにマッサージしていくので、まったく痛みがありません
・フットチャートを使います
・マッサージ棒などの道具は使いません
東洋式・台湾式リフレクソロジー
・足つぼマッサージのような痛みはありませんが、程良い刺激を与えます
・足の反射区図表を使います
・「足揉み棒」「さんかく」といった道具を使ってもできます
触感や痛みの感覚には個人差がありますので、どちらも試してみて好みの方を選ぶと良いでしょう。
「フットチャート」と「足の反射区図表」はよく似ていますが、違う部分もあります。
「足の反射区」には数字がついています。数字が大きいほど新しく発見されたものとなりますので、東洋式、台湾式リフレクソロジーは進化し続ているといえるでしょう。
1-3 リフレクソロジーの効果
・血流が良くなる
・体内の老廃物を排せつするデトックス効果
・毎日続けることで病気予防・健康増進効果
・刺激を与えることで反射が起こり、内臓や器官の血流も良くなる
・人の手から「気」「エネルギー」を受け取ることで気の状態が良くなる
・特定の場所を刺激することで特定の症状を緩和できる
・自然で薬を使わないため副作用がない
・全身のリラックス効果
・精神のリラックス効果
・脳内物質エンドルフィンが放出され幸福感を得ることができる
・してあげることで愛情を伝えることができる(赤ちゃん、子どもなどへ)
【コラム】ノーベル賞のイワン・パブロフも研究していた反射
リフレクソロジーの効果は各国の科学者や医師によって研究されてきました。
ロシアでは、「パブロフの犬」で知られるノーベル生化学・医学賞を受賞したイワン・パブロフは、犬に一定の刺激を与えると内臓が条件反射することを証明しました。
このことからロシアの医師たちは、人の健康は外部からの刺激に対する反応の影響を受けるという仮説を立てて研究を始めます。
※パブロフの犬とは…
犬にエサを与えるときにベルを鳴らすことを続けると、犬はベルの音を聴いただけで唾液を分泌するようになるという条件反射の実験のこと
1-4 リフレクソロジーの起源
はじまりは科学者と医師の研究から
リフレクソロジーの概念は19世紀に西洋の科学者と医師による神経系の研究に基づき体系化されました。反射作用で健康と幸福を手に入れられるという彼らの発見が、今日のリフレクソロジーの基礎になっています。
その後各国で研究が進みました
英国やロシアでそれぞれ発展したそうした考え方は、「リフレックスセラピー」として知られるようになり、1917年にロシアのウラジミール・ペクテレフ医師が「リフレクソロジー」という言葉を作り出しました。
アメリカ発祥の「ゾーンセラピー」
アメリカの医師ウィリアム・フィッツジェラルドも同じような考え方を持っており、「ゾーンセラピー」と名付けました。
【ゾーンセラピーとは】
ウィリアム・フィッツジェラルドのゾーンセラピーでは、人体には頭の先から足の先まで流れる10本のエネルギーラインが存在します。
それによって体は右半身と左半身にそれぞれ5つ、計10の細長いゾーンに分けられると考えます。そして、あるゾーンを刺激することは、同じゾーンに属する臓器や期間にも影響を与えると説明しています。
「見てわかるリフレクソロジー」バーバラ・クンツ、ケビン・クンツ(ネコ・パブリッシング)より抜粋
フットチャート(足の反射区図表)の誕生
「ゾーンセラピー」の考え方を引き継ぎ、ジョセフ・ライリー医師とその助手で理学療法士のユーニス・インガム女史らが手足の反射区の分布を示した「フット・チャート(足の反射区表)を考案した1930年代に、リフレクソロジーは広く知られるようになりました。
本当の起源は古代ー古代エジプトの医師は足を刺激していた
「リフレクソロジー」や「ゾーンセラピー」という言葉はもちろんまだありませんでしたが、古代エジプトで治療として手や足を刺激する行為そのものが行われていたことは考古学で証明されています。
中国でのリフレクソロジー概念は5千年前から
中国では「気」がエネルギーの通り道である「経路」を通っており、その経路が手足から始まって戻っているために手足のポイントを押すことでバランスのとれた気の流れをつくることができると考えられていました。こうしたリフレクソロジーの概念は、中国では5千年前から存在しています。
日本における足の重要性
日本文化における足の持つ精神性や癒しの力は、奈良の薬師寺にある薬師如来坐像に象徴されます。足を組んで座った薬師如来の足の裏に、仏の教えが刻まれています。また、仏足堂には仏陀の足型を石に刻んだ仏足石が納められており、仏教における足の重要性を示しています。
2 自分でできるリフレクソロジー
2-1 リフレクソロジーの基本
ここでは、無痛台湾法リフレクソロジーを参考に、自分で自分の足を揉む場合の基本をご紹介します。
椅子に座っていても、床に座っていてもできますが、足首を回すときは椅子に座っていたほうがやりやすいです。
皮膚を保護してすべりを良くするために、クリームをつけます。
反射区図表をダウンロードして印刷しておくと、見ながら実践できて便利です。これから紹介する足揉みの方法では、この反射区図表の数字で説明しますので参考にしてください。
【足の反射区図表(引用元:http://www.ashitsubo.com/)】
●反射区図表(左足の裏)
●反射区図表(右足の裏)
●反射区図表(足の甲・ふくらはぎ・膝)
●反射区図表(足の内側)
●反射区図表(足の外側)
足揉みの基本的な流れ
【1】両足の足首を回し、ふくらはぎを軽く揉む
片方ずつの足を反対の足のふとももの上にのせ、手で足指を包むように持って足首を回します。
その後ふくらはぎを軽くマッサージします。
両足を同じように行います。
【2】排せつ器官の反射区「基本ゾーン」を揉む
身体に残っている老廃物を尿として排泄するために、まず左足裏の反射22腎臓、23輸尿管、24膀胱の順で揉んでいき、左足内側の51陰茎・膣・尿道を揉みます。
【3】足裏の反射区を揉む
「基本ゾーン」を揉んだ後は、どの反射区から揉んでもかまいません。
ここでは、揉み残しなく全体を揉める方法でご紹介します。
左足裏から始めて、左足の内側、外側、足の甲と揉み進め、すべて終わったら右足の裏から同じように進めていきます。
慣れないうちは片足で30分ほどかかるかもしれませんが、慣れてくると両足でも30分程度でできるようになります。
(左足)
15胃→17すい臓→16十二指腸→29横行結腸→30下行結腸→31直腸→32肛門
(右足)
15胃→17すい臓→16十二指腸→29横行結腸→30上行結腸→26盲腸・虫垂→27回盲弁→32肛門
(左足)
25小腸→20腹腔神経叢(消化器系)→33心臓→34脾臓(ひぞう)→21副腎・左
(右足)
25小腸→20腹腔神経叢(消化器系)→33心臓→34脾臓(ひぞう)→21副腎・右
(左足)(右足)
2前頭洞→6鼻→4脳下垂体→5三叉神経→3脳幹・小脳→1頭(脳)→8目→9耳
(左足)(右足)
7頸部(首)→13副甲状腺→12甲状腺→11僧帽筋(頸・肩部)→14肺・気管支
【4】足の内側の反射区を揉む
足裏が一通り終わったら、足の内側の反射区を揉んでいきます。
骨と肉の境目に反射区があるので、骨際を注意して揉んでください。
(左足)(右足)
53頸椎(けいつい)→54胸椎(きょうつい)→56仙骨→57内尾骨→50子宮・前立腺→38股関節→52直腸・肛門
【5】足の外側の反射区を揉む
続いて足の外側の反射区を揉んでいきます。
(左足)(右足)
10肩→63上腕→60肘(ひじ)関節→35膝→58外尾骨→37下腹部→38股関節(外側)→62坐骨神経
【6】足の甲の反射区を揉む
続いて足の甲の反射区を揉んでいきます。
(左足)(右足)
46下あご→47上あご→45扁桃腺→41胸部のリンパ腺→48のど・声帯・気管→43胸部→42三半規管→44横隔膜→61肋骨(ろっこつ)→39上半身のリンパ腺→40下半身のリンパ腺→49そけい部
【7】最後にもう一度「基本ゾーン」を揉む
左足の甲が終わったら、最後にもう一度「基本ゾーン」を揉んで左足は終了です。
右足裏の「基本ゾーン」から始めて、左足と同じように揉んでいきます。
【8】終わったら水分補給をする
足揉みが終わったら、白湯か薄いハーブティー、薄めの日本茶を飲みます。
尿の排せつを促す呼び水にもなり、身体の老廃物をどんどん排せつしてくれます。
2-2 この症状にはこの場所
足の反射区を揉むことで、症状が緩和したり予防になったりします。気になる症状や場所があればそこを入念にもみほぐしましょう。
風邪、気管支炎、喘息など
反射区図表の足裏14が肺と気管支の反射区になります。
親指の腹を使って小指方向へ流すように揉みます。
肩こり、首こり、背中のこり
反射区図表の11が首から肩にある僧帽筋の反射区です。
親指の腹を使って横方向へこするように揉みほぐします。
ストレス、十二指腸潰瘍
反射区図表の16が十二指腸の反射区です。
親指で押しながら足の内側方向へ流すように揉みます。
息切れ、動悸、不整脈
反射区図表の左足の裏、33が心臓の反射区になります。
他の反射区に比べ奥に深いので、左手の親指を添えて右手の親指を押し込むように強めに刺激します。
生理痛、生理不順
足の外側の反射区図表36が生殖器の反射区です。37の下腹部からかかとの方向へ親指をずらしながら揉み下ろします。
酒量が多い人
右足の裏の反射区図表18が肝臓です。
かかとの方向へ向けて揉み下ろします。
2-3 あると便利な道具
西洋のリフレクソロジーは、手で優しくマッサージするようになでるので痛みがまったくありませんが、東洋のリフレクソロジーでは「イタ気持ちいい」程度にツボを刺激します。
親指など力の入る指でも良いのですが、足揉み用の道具もあります。
足揉み棒
心臓の反射区など深い部分にある部位を押し込むときに便利です。
丸くなっている棒の先端を使って垂直に押し込むだけでなく、側面を使って転がすように刺激を与えることもできます。
さんかく
文字通り、三角錐(ピラミッド型)の道具です。高さのない平たい三角錐で、角はなめらかに作られています。
●桐のさんかく
桐でできた木製のさんかくは触感もよく、桐の波動がリンパや血液の流れを良くします。
●めのうのさんかく
天然石のめのうでできたさんかくもあります。100gほどの重さがあり、力が加えやすい上、天然石のエネルギーが良い影響を与えます。
脳の疾患で手が自由に使えない人や、手に力の入りにくい高齢者にはめのうの重さが手伝ってくれるさんかくはとても便利です。
2-4 自分でリフレクソロジーをする際の注意点
揉んだ後は水分補給をしっかりと
長い時間足揉みをすると、運動をした後のように血流が良くなっています。だらだらと汗が流れるほどではありませんが、足揉みが終わったら身体の水分補給をしておきましょう。
食後すぐは避ける
食べ物が胃に入ると、消化のために血液が内臓に集まります。食後すぐに足を揉むとこの血液が分散してしまい消化に良くありません。食後30~40分ほどの間は足揉みを避けましょう。
生理中、妊娠中は軽く揉む
生理中や妊娠中の女性は、子宮や生殖腺の反射区と骨盤に対応するかかとの反射区は軽くこするように揉んでください。過度の刺激で異常出血を起こす恐れがあります。日ごろから足揉みをしていると、お産が楽になり生理も順調になります。
幼児や子供には道具を使わない
新陳代謝の盛んな幼児や子供の場合、足揉みの効果は驚くほど高くなります。足揉み棒など刺激の強い道具の使用は避けましょう。
手術した部位の反射区は抜糸が済むまで揉まない
手術後は皮膚が薄く、血行が良くなると血がにじむことがあるので、抜糸が済んでからその部位の反射区を揉むようにします。
ウィルス性の症状に対しては効果がありません
風邪やヘルペスなどのウィルスや細菌類の感染予防の効果を高めることはできますが、重度の風やヘルペスなどのウィルスや細菌類が原因の症状の場合には足揉みは効果がありません。医療機関で適切な治療を受けましょう。
睡眠不足や過労のときは10分程度から
睡眠不足や過労・貧血気味のときは揉み返しが強く出る場合があります。10分程度の短い時間で、力加減も柔らかめに揉み、様子を見てください。
※「揉み返し」とは、施術によって起こる筋繊維の損傷による炎症のことです。運動後の筋肉痛と同様と考えられます。
3 身近な人にして喜ばれるリフレクソロジー
3-1 手のひらなら相手や場所を選びません
リフレクソロジーというと、足の裏の反射区をマッサージする印象が強いと思いますが、手のひらにも反射区はあります。
手のひらのマッサージは他の人にしてもらうと、とても気持ちの良いものです。足のリフレクソロジーは相手や場所を選びますが、手のリフレクソロジーならちょっとした時間があれば、オフィスでもどこでもしてあげられますね。
疲れていそうな人がいたら、5分間のハンドリフレクソロジーをプレゼントすれば喜ばれること間違いなしですよ。
指の付け根が肩の反射区になっていますから、肩こりの人にはここを入念に揉みほぐしてあげましょう。
ハンドリフレクソロジーをする際には、ハンドクリームやオイルをつけると滑りが良くなります。摩擦が気にならなければ、そのままでもいいですよ。
ハンドリフレクソロジーのやり方はこちらを参考にしてください
3-2 5分で身体全体の調子を良くする方法
5分の足揉みで、身体全体の調子を良くする方法をご紹介します。基本ゾーンを揉むことのデトックス効果によって、身体全体が活性化され調子が良くなります。
2章では自分で自分の足を揉むリフレクソロジーの方法をご紹介しましたが、もちろん誰かにやってあげても良いので、家族や恋人など遠慮のいらない親しい人にリフレクソロジーのプレゼントをしてあげましょう。
一日の終わり、夜眠る前が最適です。お風呂上りにリラックスした状態で、足の裏を自分に向けてもらいます。
2章で紹介した「基本ゾーン」を揉んであげましょう。足の裏の反射区図表の反射区22腎臓、23尿管・輸尿管、24膀胱の順で揉んでいき、左足内側の51陰茎・膣・尿道を揉みます。
「基本ゾーン」だけなら、両足でも5分程度でできますよ。身体に残っている老廃物を尿として排泄するので、その日一日に溜まった老廃物を体外に排せつするデトックス効果があります。
また、人の手が触れることはそれだけでもとても気持ち良いので、リラックス効果もあります。
4 リフレクソロジストになるには
リフレクソロジストは、国家資格ではありません。文部科学省や厚生労働省の認可でもありませんし、都道府県知事に申請して交付されるものでもありません。
リフレクソロジストになるために学ぶのは、すべて民間のスクールになり、取得できる資格もそれぞれのスクールが独自に発行している民間資格となります。
それを理解した上で、リフレクソロジストになるために何を学びたいか自分で決めるくらの気持ちで臨みましょう。
4-1 スクールの選び方
リフレクソロジストになるためのスクール選びには、注意すべき点がいくつかあります。適当に決めてしまうとお金も時間も無駄になってしまいます。
授業のカリキュラムをきちんと把握して比較しよう
スクール選びの際は、どうしても受講期間や費用を比較して決めてしまいがちですが、本当に大切なのは教えてくれることの内容です。
一人の先生がたくさんの生徒を教える座学ばかりではないか、実習はどのようなものがあるかなどできる限り詳しく情報収集しましょう。
医学的な授業がやたらと多いスクールに注意
リフレクソロジーは医療ではありませんが、明らかに人の身体に施術をするものですので生物学や医学の知識はもちろんある程度必要です。
しかし、リフレクソロジーのスクールにあまりに難しい授業があるのにはからくりもあるようです。「入学金や収めた授業料はいかなる理由があっても返金できません」という内容のことを契約書のどこかに書いておき、普通の人ではとても理解できず覚えきれないような内容の授業をすることで「辞めてもらうことで儲ける」スクールもあるのだとか。
その難しい授業の単位が取得できないことで、続けるなら授業料がさらにかかり諦めて辞めるなら返金はしない、ということですのでどちらにしてもスクールが儲かるようになっているのです。
実習、研修が多すぎるスクールにも注意
一通りの知識を学んで、実習がはじまります。はじめは生徒同士で施術したり、先生に施術したりする実習をしますが慣れてくれば本当のお客様に施術して学ぶようになります。
多くのリフレクソロジーのスクールは、実店舗も持っていますからその段階での実習や研修はそちらですることになります。その際、実際にお金を支払っているお客様を満足させることができているのに長い間研修があるというのは、いわゆる「ただ働き」ともいえます。
場数を踏むことは大切ですが、練習なら自分の家族や友人でもできますよね。あまりに「ただ働き」の印象が強いスクールは避けたほうが時間の無駄になりません。
4-2 リフレクソロジストの働き方
リフレクソロジストの働き方は、リラクゼーションサロンなどのサロンに就職して勤務するか、自分で経営して店舗を持つかのどちらかとなります。
リフレクソロジストのほとんどが女性で、顧客もほとんどが女性という世界ですから、向き不向きはあります。リフレクソロジストになりたいと思った理由が「疲れている女性を癒してあげたい」というものであれば楽しく働くことができますが、「なんとなく資格を取りたかった」というような理由では、リフレクソロジストはあまり条件の良い仕事ではありませんから嫌になってしまう人もいます。
とくに、主婦のパート感覚で「平日の日中だけの勤務」という条件を希望していては、採用は難しいか、時給が安いなど条件の良くない仕事になります。
リフレクソロジーを受けたい人には、仕事を持つ女性も多いですから仕事の後になる夜の時間や土・日・祝日といったお休みの日に出勤できる人が優遇されます。
4-3 独立開業したい方は
いずれ独立して自分で経営したい人でも、やはり店舗勤務の経験は必要です。たくさんのお客様に接することで自分の技術や営業力は磨かれますし、店舗運営の基本をしっかり身につけていれば、安心して独立開業することができます。
店舗を持つ場合には、メニューがリフレクソロジーだけでは顧客満足度が低いのでアロマセラピーやエステティックの技術も身につけたほうが良い場合がほとんどです。
リフレクソロジーだけで開業するなら、自分が指導者になってリフレクソロジストを育成するなどして経営を安定させたり、自宅サロンにすることで経費を節約したりする必要があります。
5 まとめ
リフレクソロジーは科学者や医師が研究していた人体の「反射」から始まっているため、とても医学的に効果が証明されている部分が多い健康法だということがわかりました。
西洋式は「英国式リフレクソロジー」と言われていることから、イギリスが研究の中心という印象がありますが、実際はノーベル賞のイワン・パブロフがいたロシアで研究が進んだのですね。
また、東洋式の台湾式リフレクソロジーは「痛気持ちいい」という加減が日本人には合っているようです。自分でもできるプロセスがあることや、たとえ5分でもある程度の効果が見込めることなどがわかると、毎日実践してみたくなる健康法です。
また、ベビーマッサージも広い意味ではリフレクソロジーで、皮膚刺激を与えることで赤ちゃんの身体を健康にするだけでなく愛情も伝えられること、自分の身の回りの人に簡単にしてあげられるハンドリフレクソロジーもあることなど、誰かに健康や幸福をプレゼントできる、コミュニケーションも兼ねたとても魅力的な健康法なのですね。
【参考書籍】
「見てわかるリフレクソロジー」バーバラ・クンツ、ケビン・クンツ(ネコ・パブリッシング)
「折田式足もみ健康法」折田充(シロクマ舎)
「リフレクソロジー」アン・ギランダース(産調出版)
「資格は取るな!リフレクソロジービジネス儲けの法則」現代書林