近年、20〜30代の女性に動悸・息切れ、めまい、発汗、イライラなどの更年期障害のような症状がでることが増えているといいます。
「最近、少し歩いただけでも動悸や息切れがする」
「一人だけダラダラと汗をかいていることがある」
「気持ちがひどく落ち込む日々が続いている」
「ささいなことでイライラし、人にあたってしまうことがある」
もしこんな症状があれば、あなたは若年性更年期障害の可能性があります。今や更年期障害は50代前後の女性だけの問題ではなくなりつつあるのです。
しかし、安心してください。このような症状があっても、適切な処置をおこなうことで、だんだんと改善していくことができるのです。
今回は、若年性更年期障害の症状の特徴や、3つの対処法などについてお伝えしていきます。
目次
1. 更年期障害について
1-1. 更年期障害とは
1-2. 更年期障害の原因
2. 若年性更年期障害について
2-1. 若年性更年期障害とは
2-2. 若年性更年期障害の原因
4. 若年性更年期障害の3つの対処法
① まずは病院を受診
② 生活習慣の改善
③ 大豆イソフラボン由来「エクオール」を摂取
1. 更年期障害について
若年性更年期障害について知る前に、まずはそのもととなる更年期障害の基本について知っていきましょう。
1-1. 更年期障害とは
更年期障害とは、個人差はありますが、女性が閉経する50歳前後に、身体や心になんらかの不調があらわれることをいいます。その症状は人によってさまざまですが、例えば、のぼせ・ほてり、発汗、疲れやすい、動悸・息切れ、めまい、イライラ、不安感などがあります。
1-2. 更年期障害の原因
更年期障害は、閉経をきっかけに卵巣の働きが低下するこが原因で起こるといわれています。卵巣などから分泌されるエストロゲンという女性ホルモンが減少し、ホルモンバランスがくずれることでさまざまな不調があらわれてくるのです。
2. 若年性更年期障害について
次に、近年増えている若年性更年期障害についてお伝えしていきます。基本的な症状は更年期障害と同様ですが、なぜ若年化しているのかその理由についても知っていきましょう。
2-1. 若年性更年期障害とは
一般的に更年期障害は、女性が閉経する50歳前後におこるものだといわれています。しかしながら、近年20〜30代の若い世代の女性にも、このような症状がみられることが多くなってきたのです。これを若年性更年期障害と呼ぶようになったのです。
2-2. 若年性更年期障害の原因
若年性更年期障害は、さまざまな原因が考えられます。
・ストレス
・睡眠不足
・過度のダイエット
・飲酒過多
・食生活の偏り
・喫煙
こういった原因により自律神経が乱れ月経不順がおこります。そして、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少し、若い年齢でも更年期障害と同様の症状があらわれるようになってしまったのです。
3. 若年性更年期障害セルフチェック
これから若年性更年期障害の症状についてお伝えしていきます。あなたの身体と心はどんなサインを出しているのか、あてはまる症状をチェックしていってください。
◼︎◼︎身体の症状セルフチェック◼︎◼︎
□ 顔や身体がほてる
□ 汗をかきやすい
□ 腰や手足が冷える
□ 頭痛がある
□ めまいがする
□ 疲れやすい
□ 息切れ、動悸がする
□ 頭が重く感じる
□ 倦怠感がある
□ 関節痛がある
□ 微熱がある
◼︎◼︎心の症状セルフチェック◼︎◼︎
□ ささいなことが気になる
□ イライラしがち
□ 不安にかられることが多い
□ 無気力になりがち
□ 集中力がない
□ 胸がドキドキする
□ 物忘れが激しい
□ 記憶しづらくなった
□ よく眠れない
あなたはいくつあてはましたか?いくつかの症状がみられる場合は、若年性更年期障害の可能性があります。あくまでもセルフチェックですので、この結果を必要以上に怖がることはありません。
しかしながら、つらい状況が長く続くことであなたの心身はさらにすり減ってしまうので、できる限りはやめに次の方法で対処することをおすすめします。
4. 若年性更年期障害の対処法
若年性更年期障害を改善していくための対処法はいくつかあります。これからお伝えしていきますので、もし若年性更年期障害の症状がみられる場合にはおこなっていってください。
① まずは病院を受診
若年性更年期障害の症状が続いている場合は、まず婦人科を受診して診断を受けてください。そのほか、月経がないときや月経不順のときも同様にはやめに受診してください。
病院を受診し検査を受け治療が必要だと判断されれば、なんらかの治療を行うことになります。
病院での治療の例
◼︎ ホルモン療法
◼︎ 漢方療法
◼︎ 心理療法
専門医を受診することで、適切な治療を受けられますし、万が一若年性更年期障害以外の病気だった場合も早期に発見できる可能性が高まります。
身体が不調を感じているにも関わらず、自己判断してしまうことは大変なリスクを伴います。前述のチェックにあてはまる場合や、少しでも違和感を感じる場合、まずは、専門医を受診するようにしましょう。
② 生活習慣の改善
症状の改善のためには、専門医による治療以外にも、あなたの生活習慣を根本から見直していくことが大切です。
SOSを出している身体をこのままにしておけば、さらに症状が悪化したり、慢性的なものになってしまったり、最悪の場合は心身のバランスが崩れることによって別の病気を併発してしまったりする恐れもあります。
生活習慣を改善するために、次のようなことを意識して生活していきましょう。
◼︎ 規則正しい生活
過労や睡眠不足は、ホルモンバランスに悪影響を与えてしまいます。現代の女性は特に、日々忙しい生活を送っている人も多いと思います。しかし、仕事と休息時間のメリハリをつけて、心と身体をゆっくりと休ませてあげる時間をとることが大切です。
◼︎ ストレス解消
現代ではストレスを感じずに生きることは難しいかもしれません。しかし、できる限りストレスをためこまず、発散するようにしていきましょう。ヨガ、ストレッチ、ヒーリングミュージックをかけながらの瞑想、半身浴、アロマなどは、リラックス効果があり自律神経を整えてくれます。また、たくさん笑ったりあなたが心から楽しいと感じることをおこなったりするのもとてもおすすめです。
◼︎ バランスのとれた食事
食生活も見直していきましょう。ジャンクフードやスナック菓子、甘いジュース、多量のお酒などはホルモンバランスに悪い影響を及ぼすといわれています。それらを控えめにし、栄養バランスのよい食事を心がけることが、症状の緩和によい影響を与えるといわれています。
③ 大豆イソフラボン由来「エクオール」を摂取
エクオールという成分が、女性ホルモンと同じような働きをすることで、若年性更年期障害の症状を緩和してくれるといわれています。そのエクオールは、大豆に多く含まれるイソフラボンが腸内で変化することによってできます。
しかしながら、現代では腸内環境の変化から、人によってはこの大豆イソフラボンをエクオールに変換ができない場合があるといいます。そのため、エクオールを直接摂取できるサプリメントなどの人気が高まっています。
市販されていますので、ぜひエクオールが含まれるサプリメントもチェックしてみてくださいね。
まとめ
若年性更年期障害についておわかりいただけましたか?
現代では、女性の生活習慣が変化したことで、ホルモンバランスの乱れてしまうことも多くなっています。
しかしながら、若年性更年期障害の症状は、治療や日頃のケアによって緩和していきます。今は症状が出ていてつらい時期かもしれませんが、あきらめず少しずつ改善していきましょう。