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行動心理学で実証された15のしぐさ-相手の心を読み解くヒント

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「外からは見えない他人の心が読めたらいいのに」

これは、思考や言葉をもった人類特有の願望で、古代から「心の研究」が行われてきました。

長い間、哲学の1分野として存在した心理学は、19世紀の後半になって、仮説と実験に基づく科学的な学問として確立されたのです。

心理学には、個人の状態や背景などから心理を解明しようとする「認知心理学」と、個人の事情は考慮せず、人間全体に共通するような心理を解明しようとする「行動心理学」という大きな2つの流れがあります。

ここで解説する行動心理学とは、多数の人のしぐさや行動を実験や統計によって整理、分析し、その背景にある心理を実証するもので、「行動の科学」などとも呼ばれる学問。

「Aというしぐさには、Bという心理が働いている」という結論を導くことによって、外からは見えない他人の心を分析します。

個人個人には様々な事情がありますから、行動心理学で導かれた法則がどんなときでもあてはまるものではありません。

しかし、科学的に実証された法則は、そうであるという仮説を立てることによって、その人間の心理を読み解くヒントになります。

ここでは、これまでに近代心理学で実証された行動科学の中から、15のしぐさをピックアップして紹介します。

目次

行動心理学で実証された15のしぐさ

① 足の動きで嘘がわかる
② 足を開いて座っていたら心も開いている
③ 立って考える人と座って考える人の違い
④ 右上を見ながら考える人は分析力がある
⑤ 手が温かい人は人付き合いに積極的
⑥ 相槌が多い人は会話をリードしている
⑦ 距離を置いて座られたら嫌われている?
⑧ 他人の身長を低く見積もるのは上から視線
⑨ 女性の食事が細いのは好かれているから?
⑩ 男性の「オレ」「僕」が多いと相手に気がある
⑪ 男性の肩が斜めになっていたら好かれている
⑫ 顔を合わせて相手の眉間が動いたら嫌われている
⑬ 会話中の動きで相手の状態がわかる
⑭ 声の出し方で相手に与える印象が変わる
⑮ 愛想笑いは笑顔の消え方でわかる

まとめ

行動心理学で実証された15のしぐさ

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① 足の動きで嘘がわかる

「目は口ほどにものをいう」といわれますが、身体の動きには本心が現れやすいということがわかっています。

会話は言葉を交わすだけでなく、身振り手振りや目線の動き、顔の表情などに自分の気持ちを表し、また相手の心を読み取ろうとするものです。

こうした「非言語コミュニケーション」には、本心が現れやすいのです。

その中で、もっとも顕著だといわれるのが足の動き。

・足組みをして立っていると、その人は不安を抱いていることが多い

・両足を広げて踏ん張って立っていると、男らしさを誇示している

・直立不動で足を閉じていると、従順さを示す

・相手のつま先がこちらを向いていれば好意があり、ほかの方向を向いていれば関心がないか退屈している

といったことが、心理学者によって実証されています。

② 足を開いて座っていたら心も開いている

座っている場合にも、足の動きや置き方で相手の心を読み解くことが可能です。

・足をぴったりと閉じている人は、整理整頓やキレイにしたいという秩序欲求が強い

・ヒザを着けて下をハの字に開いている人は、やる気が旺盛で達成欲求が強い

・ヒザ下をセンター付近でクロスさせていると、養育欲求が強い

・足首付近でクロスさせていると、屈辱的、服従的を好む

・片方のヒザに足首をのせていると自己顕示欲が強い

といった傾向があるといわれます。

簡単にわかるのは、相手の足が開き気味であればリラックスしている状態、閉じていれば興味がないという気持ちの表れ、頻繁に足を組み替えるようであれば退屈していることで、会話をしている場合は、切り上げどきの参考にすることができます。

③ 立って考える人と座って考える人の違い

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職場にはいろいろなタイプの人がいますよね。

よく立って窓の外を見たり、立って腕組みをしながら考え事をしている人がいませんか?

立って考える人は、決断力や行動力があるという研究報告があります。

アメリカのミズーリ大学で行われた実験では、立ったままのグループと座ったままのグループで意思決定を行わせ、立ったまま考えたグループの方が33%も早く決断できたという結果が出ました。

行動心理学では、立って物事を考える即決型と、座って物事を考える熟考型という分類があります。

あなたが部下に仕事をふり分ける立場にあったら、素早い決断が求められる仕事と、熟考が求められる仕事に応じて部下を選定すれば、効率アップにつながるはずです。

④ 右上を見ながら考える人は分析力がある

カリフォルニア大学の心理学部で体系化された神経言語プログラムというテクニックには、「アイ・アクセシング・キュー」という理論があります。

これは、目の動きによって相手の心を読み取ろうとするもの。

・目を上に向けていると、視覚的なイメージを呼び起こそうとしている

・目が左に動けば過去を、右に動けば未来のことを考えている

これらの動きを併せて考え、左上に視線がいけば過去のイメージを、右上に視線がいけば将来起こりそうなイメージを想像していると考えられるのです。

また、直感や空間的な理解を司る右脳と、言語や計算、論理的思考を司る左脳という働きの違いが、目の動きに反映されると指摘されています。

視神経は交叉しているため、左上を見ながら考える人は直感的に思考し、右上を見ながら考える人は論理的、分析的に物事を考えていると想定されるのです。

⑤ 手が温かい人は人付き合いに積極的

日本にはスキンシップの習慣がありませんでしたが、それでも現代は握手をすることが普通になりました。

初対面の挨拶、仕事が成功したときの共感や、協力にたいする感謝など、いろいろな気持ちをこめて握手をしますよね。

相手の心を読み解きたいと思ったら、積極的に握手をしましょう。

握手をすると、相手の手の状態を感じることで、本心を知るヒントが得られます。

・手が温かい人は人付き合いが好き

・手の温度が低い人は人付き合いが苦手

・手が乾いている人は外交的で誘いやすい

・手が湿っている人は内向的で誘いを迷惑がる

・力強くにぎるのは、積極的、意欲的

・弱々しくにぎるのは、無関心、無感動

誰かと握手をするときは、手の汗はしっかり拭きとっておき、力強くにぎるようにすれば、積極性が相手に伝わるようになります。

⑥ 相槌が多い人は会話をリードしている

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聞き上手になるテクニックとして知られる「相槌」。

相手の話を聞きながら、うなづきや繰り返しをすることによって、「あなたの話に集中していますよ」という意思表示になるわけです。

ところが行動心理学では、相槌を多用する人は聞き上手に徹しているように見えても、実は会話をリードしているケースが多いといわれています。

話し手は、相槌を打たれることで自己是認欲求が満たされて気持ちよくなり、やがて意識せずに、相槌を打ってもらえるような言葉を使い出すという実験結果があります。

聞き手は、聞き上手に徹しているように見えて、実は無言で話し手を誘導することができるということ。

相槌も、有効な非言語コミュニケーションのひとつなのです。

⑦ 距離を置いて座られたら嫌われている?

他人が侵入すると不快感を覚える「パーソナルスペース」は、心理的な縄張りであり、心理的距離が物理的に距離に比例するという概念で成り立っています。

これは、相手との親しさによって、パースナルスペースの広さが変わるということ。

大きなテーブルがあって、座る位置が自由に決められる状態では、相手が座る位置によって自分に対する好感度がわかります。

また、座る姿勢によっても相手の心を読みとることが可能。

テーブルに身体を密着させて身を乗り出すような姿勢であったら好かれている証拠ですし、逆にイスを引いて距離をとるような姿勢であれば、あなたは嫌われているという可能性が高くなります。

物理的な距離の取り方を意識して見るようにすると、コミュニケーションをスムーズに進めるために適したアプローチのヒントを得ることができるでしょう。

⑧ 他人の身長を低く見積もるのは上から視線

オーストラリアの大学で行われた実験では、ひとりの人物を教室に呼び入れ、学生たちに「教授」と紹介したクラスと「学生」と紹介したクラスで、彼が立ち去ってから身長がどのくらいだったかという質問をしました。

結果は、「教授」と紹介したクラスの方が、「学生」と紹介したクラスよりも7センチも高かったといいます。

その人間の肩書によって、受け取る印象が変わってしまったのです。

この「権威の引用」と呼ばれる心理を利用すると、相手に自分の身長がどのくらいか推定してもらうことで、相手がもっている上下関係の意識をうかがうことが可能。

相手の推定した身長が、あなたの実際の身長よりも低ければ、その相手に見くびられている、実際よりも高ければあなたのことを尊重していると考えられるのです。

⑨ 女性の食事が細いのは好かれているから?

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一般的に、人は不快になると食欲が低下するといわれています。

幸せな気分と食欲は比例するということです。

ところが、まったく別の心理状態でも、食欲の低下が起こることがわかっています。

それは、気になる相手と食事をしたとき。

女性は男性と食事をするときに、女性どうしで食事をするときよりも食べる量を減らすということがわかっています。

その相手が気になる対象であった場合には、さらに食べる量が減ります。

これは、相手に自分のことをよくみせようとする心理が働き、「印象操作」という演技を行うためだと考えられているのです。

⑩ 男性の「オレ」「僕」が多いと相手に気がある

何気ない日常会話の中にも、相手が自分に対して好意をもっているかどうか判断するヒントがあります。

男性は、好きな女性に対して一人称を多く使うという実験結果があります。

あなたが女性であったら、男性から「食事にいかない?」と誘われるよりも、「オレと食事に行かない?」と誘われる方が、相手のアピールが強いということ。

「オレ」「僕」といった一人称を使うと、自分の心情や環境を相手に理解してもらいやすくなるので、相手の気を引きたいときに多用するのです。

これは、自分のことを知ってもらいたいという心理。

この心理を知っていれば、合コンなど多人数の集まりで、誰が自分に対して好意を抱いているかわかるようになります。

⑪ 男性の肩が斜めになっていたら好かれている

会話をする勇気がない女性でも、ちょっとした相手のしぐさから、心を読み取ることが可能です。

人間は、好きな相手が前にいると、自然に身体をそちらに向けてしまう「ブックエンド効果」という心理があります。

これは、恋人同士が身を寄せ合うことをブックエンドに見立てたことから生まれた言葉。

ブックエンド効果によって、男性は好きな相手を前にすると気が緩むせいか、姿勢がくずれやすいといわれています。

あなたが女性であったら、男性と並んで歩いているときに、身体が傾いていたり、片方の肩が下がりっぱなしであったら、相手はあなたのことが好きだということ。

女性の場合は、好きな人の前では美しくありたいと思う傾向が強いために、無意識のうちに両肩をしっかり張って姿勢を正していることが多いといわれます。

⑫ 顔を合わせて相手の眉間が動いたら嫌われている

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人間の顔には20種以上の筋肉があって、複雑に関連しあいながら様々な表情をつくり出しています。

表情は意図的につくり出すものですが、ついつい本心が現れる瞬間もあります。

好き嫌いの感情と表情筋の動きの関連性を調べる実験では、「好き」という感情がわいたときには目と口の間にある頬骨筋が微妙に反応し、「嫌い」という感情がわいたときには眉間にある皺眉筋という筋肉が微妙に反応しました。

そして、これらの筋肉は、「好き嫌い」という感情の強さに比例して大きく反応したのです。

この筋肉の動きは、無意識レベルの神経伝達によるものなので、意図的に表情をつくろうとする筋肉の動きよりも速いのです。

この現象を知っていれば、相手が表情をつくり出す前にほんの一瞬だけ現れる表情筋の動きで、本心を読み取ることが可能。

相手の表情を注意深く観察しながら会話を進めれば、相手に気配りをしながらコミュニケーションを深めることができるでしょう。

⑬ 会話中の動きで相手の状態がわかる

会話中は、身体の動きでも相手の気持ちを読み取ることが可能です。

非言語コミュニケーションには、無意識のうちにやっていることが多いもの。

人間は無意識のうちに身振り手振りを交えて、自分の意思を伝えようとするわけです。

無意識でやってしまう行動には、不快な気分やストレスを鎮めようとする「なだめ行動」があり、その代表的なものには次のような行動があります。

・不安を感じていると、額を手でこする

・嘘をついていると、のどもとに手を当てる

・緊張をなだめようと、頬や顔に触れる

・危機から脱したときに、息を大きく吸って吐き、自分を安心させる

恋人に「浮気をしていないよね」と尋ねたときに、相手が否定しながらも額に手をもっていったら危険な状態かもしれません。

⑭ 声の出し方で相手に与える印象が変わる

人間は、声から、相手がどのような感情を抱いているか察する本能をもっています。

誰もが、相手の声を聴いて、怒っている、悲しんでいる、何か隠し事をしているなどと、察しますよね。

心理学では、人間が声から受ける印象についての実験も行われています。

男女2人ずつに9種類の音声的特徴を使い分けて話をしてもらい、相手が受ける印象を調べたのです。

その結果、同じ話し方をしても、男女で受ける印象が違うことがわかりました。

・音程が高い男性は優しくて活動的に感じるのに対して、女性は明るく外交的という印象

・はっきりとした声で話す男性は生き生きしていて高慢な印象、女性は活発だけどユーモアに欠ける印象

・緊張した声で話す男性は年長者で頑固、女性は若くて感情的という印象

こうした報告がなされ、同性同士ではまた印象が変わってくるといいます。

相手がどういう印象をもつかということを意識しながら会話をすれば、コミュニケーションを深めることができるはずです。

⑮ 愛想笑いは笑顔の消え方でわかる

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口角を上げて笑顔をつくる「つくり笑い」をすると、脳が表情筋の動きから笑顔という判断をするので、ストレス軽減や疲労回復など、いろいろな効能があるといわれます。

円滑な人間関係にも大きな効果をもたらします。

相手の話が面白くなくても笑顔で聞いてあげるのは、優しい聞き上手だといえますが、あなたが話す立場であったら、相手の笑顔が愛想笑いだとわかれば、自分の話がつまらないと自覚することができますよね。

愛想笑いには、表情の出方、表れている時間、消え方に特徴があります。

急に表情が出る、表情が長続きしすぎる、表情が突然消える、こうした笑顔は、ウソの表情である可能性大。

とくに不自然になるのは、表情を消す、もしくは切り替えるときだといわれます。

自分がつくり笑いをする立場のときには、話しが終わっても突然表情を変えないことが、自然な笑顔に見せるコツです。

まとめ

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行動心理学を扱った本はたくさん出版されています。

「相手を操る方法」や「相手の気持ちを自分に向けるコツ」といった内容のものもあります。

しかし、良好なコミュニケーションは、相手を尊重して受け入れる度量があってこそ成立するもの。

相手を変えようと考えるのは、正攻法とはいえません。

行動心理学で得られる人間関係のヒントは、相手の本音や心理を理解して、自分を変えるために使いたいものです。

【参考資料】
・『植木理恵のすぐに使える行動心理学』 植木理恵 著  宝島社 2012年
・『本音を見抜く心理学』 齊藤勇 著  新星出版社 2016年

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