さっぱりと健やかな肌でいたいと思うなら、洗顔はとても重要です。男性のみなさん、洗顔料は何を使っていますか? 正しい洗顔方法、知っていますか?
こだわりのある人も、面倒なのは嫌いな人も、一度基本を見直してみましょう。ほんの少しやり方のツボを心得るだけで、毎日の洗顔の質が変わります。
目次
1.効果的な洗顔のやり方
洗顔の目的は、肌についた埃や余分な皮脂を落とすことです。基本は朝晩の一日二回。男性も女性も同じです。洗顔フォームなどを使って、ぬるま湯でしっかり洗い流しましょう。寝ている間にも皮脂は分泌されます。水だけの洗顔では皮脂が落ちにくいので、朝もきちんと洗顔料を利用して下さい。肌に残った皮脂は酸化して肌を衰えさせたり、毛穴を詰まらせてニキビの原因になったりします。
①洗顔料はよく泡立てる
前髪の長い人は、髪留めやヘアバンドで、前もって上げておきましょう。
そのあと手の平に洗顔料を適量のせ、しっかりと泡立てます。洗顔料をそのまま顔になすりつけたりしないように。手の平を少しくぼませて、そこで空気を含ませるように混ぜると泡立ちやすいですよ。手だけで泡立てるのが難しければ、泡立てネットやスポンジなどを利用すると楽です。
よく立てた泡を肌に乗せ、汚れを浮き上がらせ、なるべく擦らずに洗うのが重要です。
②皮脂の多いところから順に泡を乗せる
泡立てた洗顔料は、まず最初に皮脂量の多い額にのせます。そこから鼻の方へ延ばし、小鼻の横、頬やあごへと広げてなじませていきます。こうすると、皮脂の溜まりやすい場所ほど長く泡に触れることになるので、効率的に汚れを浮かせることができます。
③こすらずに、しっかり流す
泡をクッションにして、優しく洗いましょう。強くこすると、肌に負担がかかります。指先で泡をなじませるように洗うのがコツです。最後は水かぬるま湯でよく流して下さい。あごの下や髪の生え際なども念入りに。洗顔料が残っていると、毛穴を詰まらせ、肌荒れの原因になります。
2.洗顔料の選び方
最近は男性向けのスキンケア商品も増えました。でも、かえってどれを選ぶべきか、迷ってしまいますね。洗顔料を選ぶときには、気をつけたいシンプルなポイントがあります。
①無駄な香料や添加物が入っていないか
保存料や香料などの添加物は、肌への刺激になることがあります。過剰な添加物が入っていないか、一度成分表を確かめてみましょう。含有量の多いものほど、前の方に書かれています。肌が弱い人は特に、無添加、無香料のものを選ぶようにしましょう。
②自分の肌質に合うかどうか
脂性肌や敏感肌など、肌のタイプによって合う洗顔料が違います。皮脂が多くベタつきやすい肌なら、皮脂汚れに強いさっぱりした洗い上がりのものを。乾燥しやすく荒れやすい肌なら、低刺激の敏感肌向き洗顔料を選びましょう。大人の男性は一般的に、乾燥と脂性が混在する、混合肌であることが多いようです。毛穴の詰まりが気になる人は、炭やクレイ(泥)など、汚れを吸着する成分の入ったものがおすすめです。
③石鹸タイプがイチオシ
洗顔料としては、石鹸がイチオシです。昔ながらの方法で作られた石鹸は素材がシンプルですし、素材の油脂に含まれる保湿成分がそのまま残っています。また、石鹸成分は水ですぐ分解されるので、肌に残りづらいのも良いところです。
とはいえ、洗顔フォームの使いやすさは外せない、という人も多いでしょう。肌にトラブルがなければ、使いやすく気に入ったものを選ぶのもアリです。
3.メンズにおすすめの洗顔石鹸
具体的におすすめの商品が知りたい方のために、人気のアイテムをいくつかご紹介します。まずは洗顔石鹸から。肌に大きなトラブルがない混合肌の人は、こちらの石鹸がおすすめです。
『BUSO』 株式会社ウェルネス・アドバンス
堆積土から抽出したフルボ酸という成分が配合されています。フルボ酸の泡が毛穴の奥から汚れをかき出し、排出してくれます。肌への負担になる化学合成の防腐剤や着色料などは一切不使用。ヒアルロン酸やハチミツ、ドクダミエキスなどの保湿成分が豊富に配合されているので女性からの評価も高く、男女で共用する人も多いようです。人気ランキングでも必ず上位に入るすぐれもの。
『ペリカン石鹸 泥炭石』 ペリカン石鹸
洗浄補助成分として炭の粉末が配合されています。炭の表面にはミクロの穴がたくさん開いているので、余分な皮脂汚れを吸着してくれるのです。また、天然の泥成分ベントナイトも配合され、肌をしっとりさせます。これひとつで風呂用も洗顔用も兼ねることができるため、年齢問わずファンの多い石鹸です。ヒノキの香りも好評。
4.洗顔フォーム派へのおすすめ
固形石鹸より洗顔フォーム派、という男性も多いでしょう。泡立てやすく、管理が楽なところが洗顔フォームの良さです。混合肌の人にも、こちらの洗顔フォームがおすすめです。
『BULK HOMME THE FACE WASH』 株式会社バルクオム
半練り状の石鹸で、洗顔フォームと同じように使えます。泡立ちも超優秀。天然泥(クレイ)や茶葉エキス、温泉水、リンゴ果実培養細胞エキスなど、保湿や整肌に有効な成分が厳選配合されています。混合肌でも乾燥肌でも、肌質を選ばずに使える洗顔料で、口コミサイトでも大人気。公式の通販サイトから、トライアル価格のセットを申し込むことができます。
『ZIGEN(ジゲン) フェイスウォッシュ』 ZIGEN
ジェルタイプの洗顔料で、石鹸やフォームと同じように泡立てて使います。肌質選ばずおすすめですが、セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンの三大保湿成分が全て配合されているので、乾燥肌の人には特に心強いかも。毛穴汚れや古い角質は、こんにゃくマンナンがスクラブとして働き、肌を傷めずに柔らかく落としてくれます。ジゲンはオールインワンジェルの保湿剤が有名なので、あわせて使うのもおすすめです。
5.コスパ最強のおすすめ洗顔料
「洗い流してしまう洗顔料に、あまりお金をかけたくない」という男性も少なくないでしょう。わかります。大丈夫です。低価格の市販石鹸、洗顔料だって、肌に合えば優秀な相棒になります。
『カウブランド 赤箱』 カウブランド
おすすめのコスパ最強石鹸。スーパーやドラッグストアでたいてい買える、1つ100円程度の石鹸ですが、肌を保護するミルク成分と、保湿のためのスクワランが配合されており、実力は侮れません。家族全員、洗顔から入浴までこれひとつ、というご家庭も多いようです。
同シリーズで青箱の石鹸もあり、こちらはミルク成分のみ配合です。よりさっぱりとした洗いあがりなので、皮脂の多い男性や10代の若者には青箱もおすすめです。
『ウーノ ホイップウォッシュ (モイスト)』資生堂
リーズナブルな価格帯で洗顔フォームを探すなら、こちらがおすすめ。マイルドな洗浄成分(AMT)や、天然クレイが配合され、適度な潤いを残しつつ、肌を傷めずに汚れを落としてくれます。保湿成分としてWヒアルロン酸も配合。「つっぱらない」「この値段でこの使用感は文句なし」と、Amazonなどの口コミ評価も上々です。
6.脂性肌におすすめの洗顔料
肌がテカりがちな人は、単純に皮脂量が多いだけでなく、肌の乾燥が原因になっている可能性もあります。水分の蒸発を防ごうとして、皮脂が過剰に分泌されるのです。特に20代以上の人は、洗浄力の強さばかり注目せず、保湿にも気配りして洗顔料を選びましょう。
『ミスター フェイシャルクレンザー』 ORBIS
配合されている炭とモロッコ溶岩クレイが、毛穴を詰まらせる角栓や、余分な皮脂を吸着して落とします。抗炎症成分として、グリチルリチン酸ジカリウムを配合。無油分、無香料、無着色なので、男性スキンケア用品によく使われるメントールが苦手な人にもおすすめです。
『資生堂メン クレンジングフォーム』 資生堂
きめ細やかな泡立ちが特徴。皮脂汚れや古い角質を落としつつ、適度な潤いは残してくれるので、ベタつく部分とかさつく部分の両方に悩まされている混合肌の人におすすめ。こちらはハッカ油が入っているので、メントールの爽快感を求める人に。髭剃りをする時の、シェービングフォームとしても使えます。
7.ニキビ肌・敏感肌におすすめの洗顔料
肌が荒れている人やかぶれやすい人は、敏感肌用の洗顔料を使いましょう。添加物なしの低刺激商品はもちろん、殺菌、抗炎症成分を配合した医薬部外品も出ています。また、ニキビは過剰な皮脂のせいばかりではなく、乾燥やターンオーバーの乱れも原因となります。20代以降の大人のニキビ肌には、オイリー肌用ではなく、敏感肌用の洗顔料をおすすめします。
『Non.A』プライマリー
思春期ニキビにも大人ニキビにもおすすめの薬用石鹸。肌トラブルの相談を7万件以上分析して開発したというもので、ユーザーからの評価も絶大です。抗炎症成分としてグリチルリチン酸ジカリウムを配合。また、ヒアルロン酸などの保湿成分や、皮脂の分泌を抑えて毛穴を引き締める大豆エキスなども配合されています。医薬部外品。
『ノブ AC ウォッシングフォーム』NOV
低刺激性スキンケアの専門メーカーによる、大人ニキビ肌用の低刺激洗顔フォーム。アクネ菌(ニキビの原因)の栄養源になりにくい成分を使い、油分、香料は不使用、肌荒れを抑えるグリチルリチン酸ジカリウムや、保湿効果のあるグリセリンなどが配合されています。ニキビ肌をいたわりつつ、もっと美肌にこだわりたい人には、マイルドなピーリング作用を加えたACアクティブというシリーズも。医薬部外品。
8.30代以降の大人なメンズにおすすめの洗顔料
ケアをせずに放っておくと、肌はどんどんたるみ衰えていきます。これは肌の組織の衰えと同時に、肌の乾燥も大きな原因。少しでも見た目の衰えを遅らせるために、正しい洗顔を早く始めて積み重ねましょう。
また、男性の場合は特に、年齢を重ねて、加齢臭や脂性臭が気になる人も増えるでしょう。30代40代以降の男性は、エイジングケアに特化した洗顔料を使ってみるのも手です。
『薬用柿渋石鹸 柿のさち』 株式会社マックス
加齢臭が気になる大人の男性向けに、消臭に力を入れて開発された薬用石鹸です。柿渋は、昔から防菌・防臭に効果があるとされてきた定番の成分。臭いの元となる皮脂は、天然泥成分ベントナイトが、毛穴の奥から洗い出してくれます。他にブドウ葉エキス、マロニエエキスなどの保湿成分も配合。洗顔だけでなく、入浴用の石鹸として愛好されています。
『マージェンス コンディショニング ウォッシュ』 ポーラ
ポンプをプッシュすると泡で出てくる洗顔料で、何かと忙しい大人の男たちには便利な一本。毛穴の奥まで洗い出す強い洗浄力と、肌の水分を守るために配合された、保湿力の高いS-ヒアルロン酸が頼りになります。また、体臭成分と結合する機能性香料「ニュートラル」を使用しているのが特徴。加齢からくる男のニオイが緩和されるそう。
9.洗顔後は保湿も忘れずに!
洗顔後に必ず行ってほしいのが保湿です。どんなに良い洗顔料を使っても、洗顔直後の肌表面は皮脂や水分を失っているもの。化粧水でしっかり肌の水分を補い、乳液でふたをして、水分の蒸発を防いで下さい。
乳液の適度な油分を、皮膚は「肌に脂がある」と認識するため、余分な皮脂が分泌されずにすみます。逆に言えば、乾燥肌を保湿せずに放置すると、水分の蒸発を防ごうとして皮脂がどんどん分泌され、肌は乾いているのにテカテカするという悪い状態になるのです。
男性は一般的に女性よりも皮脂が多く、肌の水分量が少ないとされます。ある研究では、男性の皮脂量は女性の3倍、水分量は2分の1という結果も。(2009年ポーラ研究所調べ)
せっかく丁寧に洗顔したなら、その後のケアも万全にしましょう。洗顔料と同じシリーズで化粧水などのスキンケア用品を出しているメーカーもあります。揃えて使ってみると良いでしょう。
まとめ
健やかな肌でいるために、丁寧な洗顔は基本です。これは男性でも女性でも同じこと。洗顔料は面倒がらずによく泡立てて、肌をこすらないように洗いましょう。さっぱり洗い流したら、保湿ケアも忘れずに。コツコツ続けれていけば、年月を重ねるごとに差が出てきますよ!
【参考資料】
『スキンケア美容医学事典』 吉木伸子 池田書店
『美肌をつくるスキンケア基本ルール』吉木伸子(監修) PHP研究所