目元に自信がもてないと、人にどう見られているか気になりますよね?
目元に不安があると、表情もくもりがち。
相手に悪い印象をあたえているのではないかと、気になってしまうものです。
シワやたるみといった肌の老化は、毎日、少しずつの変化なので、あまり気にかけないまま進行してしまいます。
顔の中で、そうした老化現象がもっとも出やすいのが目元なのです。
深く刻まれてしまったシワや、皮膚がゆるんで落ちてしまったたるみは、セルフケアで完全に消すことはできません。
ですから、年齢にかかわらず日々のアイケアをしっかり行って、目元の老化を予防することがとても重要なのです。
ここでは、年齢を重ねても目元に自信をもっていられるアイケアを13のポイントで紹介します。
イキイキとした魅力的な目元は、あなたの印象を輝きのあるものへと変えてくれることでしょう。
目次
2. 魅力的な目元をつくる13のアイケア
2-1. 視差の影響を修正して顔の歪みを治す
2-2. 表情筋のマッサージ
2-3. イキイキとした目元を保つエクササイズ
2-4. 疲れ目に効くツボ
2-5. まぶたのむくみを取る即効性のツボ
2-6. カラコンを大人的に使う
2-7. タオルケアで白目を白くする
2-8. 小ジワを解消する保湿ケア
2-9. アイクリームとアイセラム
2-10. まつ毛美容液と育毛剤
2-11. 涙袋のケア
2-12. 正しいアイゾーンのメイクオフ
2-13. 美容機器を効果的に使う
1. 第一印象はアイゾーンで決まる!
人間は人と会話をするときに、相手の目のあたり(アイゾーン)に視線を送っています。
それは、相手の感情の移り変わりをいち早く察知しようとするからです。
喜怒哀楽などの感情は、アイゾーンと口元の表情で相手に伝わります。
とくにアイゾーンは、「目は口ほどにものをいう」といわれるくらい、心を映す部位なのです。
初対面の相手が受け取る印象は、もちろん服装や髪形も大きな影響を与えます。
清潔感であるとか、生活レベルであるとか、流行の影響があるかどうかとか、いろいろな要素を推し量る材料になります。
しかし、人間関係において一番大事な要素である、「この人は明るい人だ」「この人とは話ができる」「この人は信じてもよさそうだ」といった、相手の人間性を印象づけるのは、自分が視線を送って動きを注視しているアイゾーンなのです。
ですから、目元に暗い印象や疲れた印象があると、はじめからマイナスポイントを背負うことになってしまいます。
反対に、イキイキとしたキレイなアイゾーンは、会話をする以前に、それだけで相手を引き込む魅力をもっています。
魅力的なアイゾーンをつくるために欠かせないのが、日々の正しいアイケアです。
2. 魅力的な目元をつくる13のアイケア
アイゾーンは表情の変化やまばたきによって、とてもよく動かす部分です。
ですから、アイゾーンの皮膚は酷使されることになりますが、頬や額と比較すると5分の1程度の厚さしかありません。
しかも、魅力的な目元をつくろうとしてメイクも集中するので、皮膚の負担はますます大きくなってしまいます。
シワやたるみといった老化現象が目元に現れやすい原因は、ここにあるのです。
そのため、スキンケアの中でもアイゾーンのケアは「アイケア」と呼んで、特別扱いされています。
デリケートなのに酷使されるアイゾーンですから、ケアの基本は、皮膚の負担をできるだけ軽くして乾燥を避けることと、皮膚を支える筋肉を柔軟な状態に保つことにあります。
2-1. 視差の影響を修正して顔の歪みを治す
人間の両目はおおよそ6センチほど離れているために、ものを見たときに左右の網膜に映る像にわずかな差が生じます。
この「両眼視差」があるために、奥行きを知覚することができるのですが、利き目ばかりを軸にして、もう片方の目で補いながらものを見てしまう傾向があります。
利き目ばかりを使う傾向が強くなると、利き目ではない方の目のまわりにある筋肉はあまり使われなくなるので衰え、やがて顔の歪みやたるみにつながっていきます。
目の内部の筋肉も使わなくなると衰えますから、利き目ではない方の目を閉じて、利き目だけでものを見るクセがついてしまうこともあります。
そうすると、薄目にしている方の目元がたるみがちになり、顔が歪んできます。
利き目だけを使いすぎないようにするケアをはじめましょう。
利き目は、1点の対象を両目で見て片目を手で隠してみて、見え方が両目で見たときと変わらない方の目です。
① 意識的に、利き目ではない方の目でものを見るトレーニングをする。
② テレビを見るときは、斜めの体勢で見ない。
③ 本やスマホなどは、両目から同じ位置で見るようにする。
2-2. 表情筋のマッサージ
顔には連動しながら表情をつくり出している20数種の筋肉があって、その総称を「表情筋」といいます。
目のまわりを囲むようにしてあるのが「眼輪筋」です。
眼輪筋をほぐして血行を改善し、アイゾーンに栄養や酸素が十分に行き届くようにしましょう。
① 両手の人差し指と中指の腹をアイホール(頭蓋骨の目の穴)の下縁に当てて、目頭から目尻まで軽く押すようにマッサージ。
② アイホールの上縁に親指の腹を当てて、目頭から目尻まで軽く押すようにマッサージ。
③ 人指し指の腹を目頭と鼻の付け根の間に当てて、軽く押すようにマッサージ。
④ 人差し指と親指で眉をつまんで左右に揺り動かすようにして、目頭から目尻までマッサージ。
表情筋はトレーニングして鍛えるのではなく、マッサージやストレッチによって柔軟さを維持することが重要です。
2-3. イキイキとした目元を保つエクササイズ
エクササイズといっても、とても簡単なものです。
1日に数回、意識して目を閉じることによって、まばたきの質を上げることができます。
まつ毛の生え際の内側にあるマイボーム腺という皮脂腺から油分が分泌されて、ドライアイの予防にもなります。
① 上まぶたと下まぶたの粘膜が当たることを意識しながら、しっかりと目を閉じる。
② 目を閉じたまま、眼球を大きく1周回し、反対側へも回す。
眼球を動かすことでも眼輪筋をほぐすことができますから、表情筋マッサージとセットで行うと効果的です。
2-4. 疲れ目に効くツボ
疲れ目は、イキイキとしたキレイな目元の大敵です。
アイゾーンには疲れ目解消のツボが集中しているので、早めのケアで目元の老化を防ぎましょう。
ツボは指の腹を垂直に当てて、ゆっくり息を吐きながら3秒間押し、息を吸いながら3秒間でゆるめます。
ツボの位置には個人差がありますが、目の回りのツボはわかりやすいものばかりです。
強く押しすぎずに気持ちいい力加減で押し、6カ所を均等に行うようにしましょう。
① 太陽(たいよう)
こめかみから目尻に向かって指を滑らせていき、目尻の斜め上にあるわずかなくぼみです。
② 睛明(せいめい)
目頭のやや上、鼻の付け根との間にある骨のくぼみです。
③ 攅竹(さんちく)
眉頭の内側にあるツボです。人指し指を当てて探ると、コリコリとした筋に触れる部分です。
④ 魚腰(ぎょよう)
眉の中央あたりにある痛みを感じるポイントです。
⑤ 承泣(しょうきゅう)
眼球の中央部分の真下、頬骨の上部にあるくぼみです。
⑥ 四白(しはく)
承泣から指の幅1本分下にあるくぼみのやや下です。
2-5. まぶたのむくみを取る即効性のツボ
ツボは、気が流れている「経絡」のところどころにある、気の出入り口です。
患部以外の部位のツボを刺激するのは、経絡でつながっている部位に影響が出るからです。
この2つのツボは、疲れ目にも効果があり、まぶたのむくみを即効で改善する作用がありますから、朝のメイク前や仕事の合間に刺激して、すっきりとした目元をつくりましょう。
① 天柱(てんちゅう)
後頭部の「盆の窪」から指1本分外側にあるツボで、血圧の安定に効果があり、頭痛、首や肩のこりも緩和します。
② 合谷(ごうこく)
手の人差し指と親指の骨が合流するところから、やや人指し指よりにあるくぼみです。
目の疲れやたるみ、頭が重い、肩こりの緩和に効果を発揮します。
2-6. カラコンを大人的に使う
白目と黒目のバランスは、魅力的な目の印象に大きな影響を与えます。
理想的な比率は1:2:1とされています。
手軽にこのバランスを手に入れることができるのが、カラーコンタクトです。
今や、カラーコンタクトは10代20代の盛りアイテムばかりではなくて、30代40代の大人が使える「時短アイテム」として人気があります。
毎日常用するのではなく、仕事やプライベートで印象を高めたいときに利用しましょう。
購入にあたっては、必ず専門店で相談をしながら自分に合ったものを選んでください。
自分がなりたい目元のイメージをしっかり伝えることが、買い方のコツです。
2-7. タオルケアで白目を白くする
魅力的な目元には、白目と黒目のバランスが大切なのですが、白目と黒目の境目がくっきりしていることも大事な要素です。
クリアな白目は、透明感と目ヂカラを高めます。
加齢とともに、白目は濁り、黒目との境目はだんだんぼやけてきます。
これは避けられない老化現象の1つではありますが、多くの場合、顕著に現れるのは60歳以降。
30代40代の女性で、クリアな白目の障害となるのは充血です。
充血のもっとも大きな原因は、疲れ目を解消するために栄養や酸素を送ろうとして、血流が増えすぎていることにあります。
疲れ目と充血の解消には、冷たいタオルとホットタオルを交互にのせるタオルケアが有効です。
2-8. 小ジワを解消する保湿ケア
シワには大きく分けて、3種類の原因があります。
目尻などによくできる浅い小さな「小ジワ」は、肌の乾燥が原因です。
表情が原因でできる「表情ジワ」は、表情を変えれば消えます。
しかし、同じ場所ばかりにできる表情ジワは、年齢を重ねてくると表情を変えても消えなくなります。
これは、肌の弾力とハリを保っているコラーゲンが減ってしまったり、変形してしまうことが原因です。
消えなくなってしまった深いシワは、セルフケアで消すことはできませんが、小ジワは乾燥が原因ですから、日々の保湿ケアをしっかり行うことで解消できます。
正しい保湿ケアの第一歩は、自分の肌に合った保湿美容液を見つけることです。
化粧水はほとんどが水分なので、肌にいくらつけても蒸発してしまいます。
使いすぎれば肌がもっている水分まで蒸発させてしまうので、かえって乾燥させてしまうのです。
セラミドが配合された保湿美容液で、アイゾーンもしっかりと保湿ケアを行いましょう。
目元のしわが気になる方は「1日3分!簡単ケアで「目元のしわ」を改善する5つの方法」の記事もあわせてご覧ください。
2-9. アイクリームとアイセラム
アイゾーンは、皮膚が薄いのに酷使されるという特別な部位ですから、基礎化粧品も専用のものが用意されています。
代表的なアイテムはアイクリームとアイセラムで、アイゾーンのいろいろな悩みに対応したものが、各メーカーから発売されています。
アイクリームは油分の補給を主な目的としたもので、アイセラムは目元専用美容液と考えればいいでしょう。
アイクリームやアイセラムは、配合されている成分によって使い方が変わりますから、自分のニーズに合ったものを選ぶことが大切です。
腫れぼったい上まぶたのケアと、下まぶたにハリをもたせるケアに、同じものは使えません。
朝は保湿ケアの後にアイセラムを使い、夜はアイクリームを目元の気になる場所にポイント使いするといいでしょう。
ほかのスキンケアと同様に、決して肌をこすらないようにして、肌にやさしくなじませることが大切です。
2-10. まつ毛美容液と育毛剤
まつ毛も頭髪と同じで、細くなったり、本数が減ったりという老化が進みます。
まつ毛は眉毛と並んで、顔全体の印象に大きな影響を与えます。
長いまつ毛が上を向いていて、瞳に十分な光を取り込んでいれば、目は大きく見えて目元の透明感もアップします。
しっかりとしたまつ毛は、目ヂカラもアップさせます。
マスカラやまつ毛エクステを使う目的はそこにあるのですが、自まつ毛が根本からしっかりしていなければ、効果を十分に出すことはできません。
まつ毛の本数が減ってきて、マスカラにたよる気持ちが強くなると、さらにまつ毛を傷めてしまう悪循環に陥りがちです。
市販されているまつ毛美容液は、保湿成分がメインで、育毛成分を多少加えてあるものです。
頭髪と同じように乾燥や過剰な皮脂は毛穴にダメージを与えることになるので、保湿ケアが中心になります。
そうした市販のまつ毛美容液を試してみるのもいいのですが、まつ毛の少なさや細さが気になって、本気で改善を考えるのであれば、早めにクリニックを受診するのもいいでしょう。
「貧毛症」と診断された場合は、医療用のまつ毛育毛剤が処方されます。
早めに美容医療の力を借りることで、5年後10年後のアイゾーンに差がつくことは間違いありません。
2-11. 涙袋のケア
目の下の膨らみを「涙袋」と呼び、若い女性の間では魅力的な顔に必要な1つの条件となっています。
涙袋の正体は、眼輪筋が浮き出たもの。
ですから、加齢とともに眼輪筋が衰えると涙袋もゆるみ、目の下のたるみとなってしまいます。
眼輪筋がハリのある涙袋のケアは、皮膚の保湿と、眼輪筋の柔軟さを維持することです。
たるみが出てきてからは、アイセラムを効果的に使うことや、コラーゲンを増やすケアで老化の進行を防ぎましょう。
コラーゲンを増やすためには、ビタミンC誘導体、レチノール、ナイアシンなどが配合されたアイセラムや美容液を選ぶことと、ビタミンA、C、Eを一緒に摂取して体内の抗酸化作用を高めることが有効です。
2-12. 正しいアイゾーンのメイクオフ
デリケートなアイゾーンのメイクオフは、いかに肌をこすらないで終えるかということがキーポイントです。
ですから、拭き取りタイプのクレンジングやゴシゴシ洗う洗顔は論外。
顔全体の肌のことを考えると、目元や口元にはポイントメイクリムーバーを使うことが推奨されますが、アイケアから考えれば、肌への刺激が強いリムーバーは決してすすめられるアイテムではありません。
リムーバーを使わなくてすむアイメイクを心がけることが、一番のケアになります。
クレンジングは、洗い流すクリームタイプかジェルタイプを選び、肌にのせている時間をできるだけ短くすませるようにしましょう。
洗顔も、比較的刺激の少ない固形石けんを使って、泡をやさしくなじませるようにします。
クレンジングと洗顔による肌への刺激を抑えるアイケアは、驚くほどの効果が実感できますから、ぜひ実践してください。
13. 美容機器を効果的に使う
「ホームエステ」を実現する美容機器は、近年の急速な進化によって、安価で多機能なものが出回っています。
もちろん医療アイテムではありませんから、過度な期待や即効性は望めませんが、自分に合ったものを使い続けることで効果が現れます。
アイケアに効果が出やすい機能は、主に3つあります。
① イオン導入
肌に微弱な電流を流して、美肌成分を肌の奥まで浸透させるもので、美容医療ではシミや子ジワのケアに実績がある方法としてオーソドックスなものです。
導入する成分はビタミンC誘導体が効果的で、コラーゲンなどの分子が大きいものは導入できません。
② 低周波美顔
微弱な電流を流して皮膚の筋肉を動かし、たるみを予防するケアです。
表情筋のエクササイズなど顔の皮膚を動かす運動は、同じ場所を何度も折りたたむので表情ジワを深くしてしまう可能性もありますが、低周波にはその心配がありません。
③ 超音波マッサージ
振動によって肌の深部に働きかけて、血行を促すケアです。
加齢によって血行が悪化すると、たるみの原因になります。
血行を促すことによってリフトアップが期待でき、シワやたるみの予防ができます。
ニキビのある人は悪化する可能性があるので、超音波マッサージは使用できません。
まとめ
シワやたるみと並んで、アイゾーンの肌トラブルとして多い「クマ」のケアはとくに取り上げていませんが、ここで解説してきたケアにはクマの対処も含まれています。
血管が透けて見える「青グマ」は血行不良が原因ですから、血行の改善を。
たるみによってできる影が原因の「黒クマ」は、たるみの予防や改善を。
シミが原因の「茶グマ」は、抗酸化作用や紫外線対策でメラニンの生成を抑えるケアが有効です。
また、アイケアの一環として、スマホの使い方を見直すことも大きな意味があります。
スマホの使いすぎは疲れ目を加速させるだけでなく、アイゾーン、さらには顔全体の老化を進めることになります。
手にもったスマホを長時間見ていると、顔の皮膚が下の方に引っ張られて頬や口元が少しずつたるみ、さらには目元へと影響を及ぼします。
下向きの姿勢が続くと首や肩の血流も悪化するので、アイゾーンに栄養や酸素をしっかり送り届けることができなくなります。
スマホの使いすぎに注意し、意識して下向きの姿勢を続けないようにしましょう。
さらに目元美人を目指すなら「目元美人になる20のテクニック-マイナス5歳を印象づけるケア 」の記事もぜひ参考にしてみてください。
【参考資料】
・『なりたい美人になれる秘密の目元テクニック50』 幻冬舎 2017年
・『1分でモテ目になる!』 PARCO出版 2014年
・『究極にシンプルなスキンケア論』 成美堂出版 2013年