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  2019.04.25



甘酒の栄養|腸内環境を整える働きの栄養素が豊富

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「飲む点滴」といわれるほど栄養豊富で、「飲む美容液」といわれるほど美容効果の高い甘酒に注目が集まっています。

日本古来より栄養ドリンクとして飲まれていた甘酒には、米麹からつくるものと日本酒の酒かすからつくるものがあります。

どちらも栄養価が高い飲み物として知られていますが、含まれる栄養成分はどうなっているのでしょうか。

発酵が必要な米麹からつくる甘酒も、慣れてしまえば簡単に作れますし、手作りの麹甘酒には活きた酵素がたくさん含まれています。

そんな甘酒の栄養価についてご紹介するとともに、健康・美容効果についてもご紹介していきます。甘酒を手作りしてみたい方にはその詳しい方法へのリンクもありますのでご活用くださいね。

目次

1. 甘酒の栄養
 1-1. 麹甘酒の栄養素
 1-2. 酒かす甘酒の栄養素

2. 麹甘酒の栄養効果
 2-1. 麹甘酒の栄養が健康に良い理由
 2-2.  麹甘酒の栄養が美容に良い理由
 
3. 酒かす甘酒の栄養効果
 3-1. 酒かす甘酒の栄養が健康に良い理由
 3-2. 酒かす甘酒の栄養が美容に良い理由
 
4. こんな時、こんな人に効果的な甘酒の栄養
 4-1. 生活習慣病とその予防
 4-2. アンチエイジング
 4-3. 便秘解消
 4-4. 疲労回復

5. 甘酒の栄養を無駄にしない飲み方
 5-1. 麹甘酒を飲む温度
 5-2. 酒かす甘酒を飲む温度
 5-3. 調味料として使うなら

まとめ

1. 甘酒の栄養

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1-1. 麹甘酒の栄養素とその特徴

米麹をつかって、加水・加熱した米を発酵させた麹甘酒の栄養はこのようになっています。

(麹甘酒100gあたり)
エネルギー…81kcal
たんぱく質…1.7g
脂質…0.1g
炭水化物…18.3g
ナトリウム…60mg
カリウム…14mg
マグネシウム…5mg
リン…21g
鉄…0.1mg
亜鉛…0.3mg
銅…0.05mg
ビタミンB1…0.01mg  
ビタミンB2….0.03mg
ビタミンB6…0.02mg
水溶性食物繊維…0.1g
不溶性食物繊維…0.3g

【麹甘酒の栄養の特徴】

・甘味飲料としては栄養豊富

食後や小腹が空いたときに飲む甘い飲み物としては、自然の食物繊維やビタミン、ミネラルが含まれているため健康や美容に効果があります。

・健康飲料とまでは言えない面も

麹甘酒にはビタミンCがまったく含まれていません。また、話題になっているビタミンB類はトマトジュースと比較してB1は4分の1、B2は4分の3、B6は約5分の1しか含まれません。健康のために毎日続けるなら、たとえばカップ1杯200㏄を摂取するなら、麹甘酒と共にビタミンCや他のビタミンを含むトマトジュースや青汁などと半分ずつの量で飲むとバランスが良いですね。

【麹甘酒一日の摂取量目安】

麹甘酒を毎日続けるなら、1日100㏄~200㏄が最適です。朝食後に100㏄、午後の間食として100㏄程度摂取すれば十分で、それ以上になるとエネルギー(カロリー)量が増えすぎます。

1-2. 酒かす甘酒の栄養素とその特徴

酒かすを水に入れて煮溶かし、砂糖を加えた甘酒の栄養はこのようになっています。

(酒粕15g、上白糖10g、水75gで作った酒かす甘酒100gあたり)
エネルギー…72kcal
たんぱく質…2.2g
脂質…0.2g
炭水化物…13.5g
ナトリウム…1mg
カリウム…4mg
マグネシウム…1mg
リン…1mg
鉄…0.1mg
亜鉛…0.3mg
銅…0.06mg
ビタミンB2…0.04mg
ビタミンB6…0.14mg
不溶性食物繊維…0.8g

【酒かす甘酒の栄養の特徴】

・酒かすの量によって栄養価はかなり違う

酒かすを水に溶かして煮立て、砂糖を加えて作る甘酒は、酒かすの濃度によって栄養量はかなり変わります。酒かす自体はとても栄養価の高いものです。上記の甘酒はあくまでも基準として算出していることを理解してください。

・麹甘酒同様ビタミンCは含まれません

酒かす甘酒は、麹甘酒同様にビタミンCが含まれません。他のビタミンも同様なので、やはり健康のために続けるならトマトジュースなどの野菜ジュースや青汁などと同量にして飲むと良いでしょう。

【酒かす甘酒一日の摂取量目安】

酒かす甘酒を毎日続けるなら、1日100㏄~200㏄が最適です。朝食後に100㏄、午後の間食として100㏄程度摂取すれば十分で、それ以上になるとエネルギー(カロリー)量が増えすぎます。酒かす甘酒は砂糖の量を調整できますから、気になる人は甘味を控えて作ると良いでしょう。

2. 麹甘酒の栄養効果

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2-1. 麹甘酒の栄養が健康に良い理由

・脳の働きを活性化する

脳の栄養となるのはブドウ糖だけということはよく知られていますよね。麹甘酒に含まれるブドウ糖は時間をかけてゆっくりと吸収されるので、脳に栄養を送り続けて活性化することになります。

・疲れにくくスタミナアップ

分岐鎖アミノ酸(BCAA)は運動中に筋肉中で代謝されエネルギー源として利用される3種のアミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)の総称で、エネルギー源となるのと同時に、疲労物質である乳酸の発生を抑える役目も持っています。この分岐鎖アミノ酸すべてを含む麹甘酒を飲むことで、疲れにくくスタミナが持続するようになります。

・必須アミノ酸で生き生き効果

麹甘酒は、人体で作ることのできない9種類の必須アミノ酸全てを含み、その他のアミノ酸も含むため「アミノ酸スコア」がとても高く、疲れにくい生き生きした体を作ることができます。

2-2. 麹甘酒の栄養が美容に良い理由

美肌効果

【酵素】

人間が一生のうちに作ることができる「潜在酵素」から「消化酵素」「代謝酵素」が作られます。食べ物から酵素を取ることで、消化に使う酵素を節約できますから、代謝酵素として使うことができ、肌の代謝もよくなり美肌につながります。

【ビタミンB群】

栄養の代謝に欠かせない成分のビタミンB群はデトックス効果も高く、老廃物をスムーズに排出します。

【食物繊維・植物性乳酸菌】

どちらも腸内環境を整え、便秘を改善することで肌の調子が良くなります。甘酒に含まれる植物性乳酸菌は、胃酸や胆汁酸に強く、生きたまま小腸まで届きます。その際、甘酒に含まれるオリゴ糖は吸収されずに大腸まで届き、善玉菌のエサになります。こうして増えた大腸の善玉菌は、酪酸を産生します。酪酸は、腸のぜん動運動(便を送り出す運動)を活発にしてさらなる便秘改善に役立ちます。

【コウジ酸】

メラニンの生成を抑制する作用があるため、肌の美白効果が期待できます。

ダイエット効果

【基礎代謝が上がる】

麹から作られる甘酒に含まれるアルギニンなどのアミノ酸には基礎代謝を上げる作用があります。

【甘いけれど太りにくい多糖類】

麹甘酒の甘味は米のでんぷんが糖化されてできたブドウ糖に由来するものですが、糖質全体としては未分解のでんぷんや食物繊維も含んでいて、多糖類に分類されます。ブドウ糖や果糖などの単糖類やお砂糖などの二糖類は吸収されやすく余ると脂肪として体内に蓄積されますが、多糖類は消化に時間がかかるので吸収に時間がかかって太りにくい糖となります。

【便秘改善でおなかスッキリ】

さらに、便秘改善効果によるポッコリお腹の改善といったダイエット効果もあります。

○麹甘酒のつくり方はこちらを参考にしてください

「米麹を使った甘酒の作り方|温度計不要レシピと失敗時の対処法」

https://taking-a-stand.jp/make-amazake-ricemalt-5078

3. 酒かす甘酒の栄養効果

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3-1. 酒かす甘酒の栄養が健康に良い理由

・コレステロール値の低下

酒かすに含まれるレジスタントプロテインは、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールを体外へ排出する効果があり、コレステロール値の低下に役立ちます。

・腸内環境を整える

酒かすに多く含まれる不溶性食物繊維は、便の量を増やします。水溶性食物繊維と似た働きを持つレジスタントプロテインは、悪玉コレステロールなどの油分を吸着する働きがあるため大腸でこの油分が潤滑油のような働きとなり便の排出をスムーズにします。便秘が解消された大腸は正常な働きを取り戻し、腸内環境が整っていきます。

・肝臓を守る

酒かすには活性酸素の除去(抗酸化作用)を助けるペプチドが存在し、これが肝臓を強化すると考えられています。今、有力視されているのは、グルタミン、システイン、グリシンの3つのアミノ酸がつながってできたグルタチオンというペプチドで、肝臓に集まって強い抗酸化力を発揮することがわかっています。

・血圧を下げる

血圧の調整をしているのは腎臓です。腎臓から分泌されるレニンという物質がアンギオテンシンをつくり、これが血圧を上昇させます。また、同じく腎臓から分泌されるカリクレインという物質がキニンという物質をつくり、血管を拡張させて血圧を下げます。この両者のバランスを取ることで血圧を調整しています。アンギオテンシン変換酵素(ACE)は肺の血管内皮細胞にでき、アンギオテンシンの作用を強化して人の働きを低下させ、血圧上昇に強く働きかけます。このアンギオテンシン変換酵素(ACE)の働きを阻害するペプチドが酒かす内に6種類発見されました(月桂冠総合研究所による)。高血圧ラットに与えた実験でも血圧の低下が認められています。

・不眠、ストレス、免疫力に効果

ライオン研究開発本部、近畿大学、京都府立医科大学などの共同研究チームが、酒かすに含まれるS-アデノシルメチオニンという物質が睡眠調節に関与する中枢神経に作用することをつきとめました。この成分がノンレム睡眠を増加させ、睡眠の質を向上させるといわれています。睡眠の改善により、ストレスの軽減、免疫力アップが期待できます。

3-2. 酒かす甘酒の栄養が美容に良い理由

肌の美白効果

酒かすに含まれるアルブチンと遊離リノール酸は、肌のシミの元となるメラニンを生成する際に作用するチロシナーゼ(メラニン生成酵素)の働きを妨げます。メラニン色素は、ドーパクロムという物質が紫外線を受けて変化したものです。このドーパクロムの生成を促すのがチロシナーゼなので、チロシナーゼの働きを阻害することでドーパクロムの生成が抑制されるのですね。

肌の保湿効果

酒かすの中には、日本酒を作るために時間をかけて育まれた、発酵による生産物がたくさん詰まっています。最近明らかになったのが、酒かすに含まれるα‐エチルグリコシドとα‐グリコシルグリセロールの保湿・肌荒れ防止効果です。大関・カネボウ・長谷川香料の共同研究によると、α‐エチルグリコシドを入れた水をマウスに1週間飲ませる実験を行ったところ、肌からの水分蒸散量が通常の半分に減り、一方皮膚の柔らかさが2倍になるという結果が出ています。この他にも、遊離アミノ酸、有機酸、グリセロールなど肌の保湿にかかわる成分が酒粕には豊富に含まれています。

便秘改善効果

酒かすには、不溶性食物繊維が多く含まれるため、酒かす甘酒を毎日飲むことで、便秘改善効果もあります。酒かす100gあたりの食物繊維量は、食物繊維が多いといわれるきのこ類や海藻類よりも多くなっています。食物繊維の1日の摂取量は20~25gが望ましいといわれていますが、忙しい現代人は野菜を調理する時間が少なく、外食や総菜・弁当に頼ってしまうためこれを達成するのはとても困難です。酒かすを1日100g摂取すれば、1日の目標摂取量の四分の一になります。甘酒だけでなくかす汁などでも摂取することで食物繊維の摂取量が増え、便秘改善に効果を発揮します。

ダイエット効果

酒かすにはダイエット効果があります。その仕組みをご紹介しましょう。

糖質を摂取すると、アミラーゼという消化酵素が働いてブドウ糖(グルコース)になり、小腸から血液に入ります。血中のブドウ糖(血糖)が増えるとインシュリンが分泌され、脂肪細胞に蓄えるように導きます。血糖値が上がれば上がるほど、インシュリンの分泌量は加速度的に増え、脂肪細胞に取り込まれる量はふくれあがります。糖質の分解速度を遅くすればインシュリンは分泌されにくくなり、脂肪細胞に取り込まれにくくなります。酒かすに含まれる食物繊維やレジスタントプロテイン(難消化性タンパク質)は糖質の分解を緩やかにし、急激に血糖値が上がることを防ぎます。そのため、糖質が脂肪として蓄積されることを抑制してくれるのです。さらに、酒かすに含まれるアデノシンという成分は血行を促進し、冷え性を改善しますので基礎代謝が上がるためダイエットにつながります。

○酒かす甘酒のつくり方はこちらを参考にしてください
「酒かすの甘酒の作り方|美容・健康に効く和の栄養ドリンク」

https://taking-a-stand.jp/amazake-how-to-sakekasu-5247

4. こんな時、こんな人に効果的な甘酒の栄養

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4-1. 生活習慣病とその予防

高血圧の予防

昔から降圧剤として使われているACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬と同じ働きをするペプチドが麹甘酒には含まれているため、ACEがブロックされて血圧が下がります。ペプチドは、たんぱく質の最小単位であるアミノ酸が、二つ以上つながったもので、麹菌が米のたんぱく質を分解すると作られます。

糖尿病の予防

腸内の善玉菌を増やし、腸の炎症を抑えると血糖値の上昇が緩やかになります。腸内にはたくさんの日和見菌(食べ物や体調によって善玉にも悪玉にもなる菌)がいます。麹甘酒には、善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維が含まれるので、麹甘酒を毎日続けると腸内の日和見菌が善玉菌となり善玉菌が増えます。また、麹甘酒にも酒かす甘酒にも含まれる食物繊維は便秘の解消に役立つため、さらに腸内環境は改善されます。こうして腸内環境が整うと、血糖値の急上昇を抑えるため長い目で見ると糖尿病の予防になり得ます。ただし、どちらの甘酒も糖質は多いので、摂取は1日200㏄程度にするのが最適です。

4-2. アンチエイジング

麹甘酒に含まれるフェルラ酸による抗酸化作用で、病気や老化の元である活性酸素が除去されるためアンチエイジング効果が期待できます。また、桑島内科医院の桑島康子医師は「体調不良の患者さんのほとんどは腸内環境が悪くなっている」といいます。腸内環境を整えることが、体調不良や老化を防ぐというのです。麹甘酒にも酒かす甘酒にも、食物繊維やレジスタントプロテインのように腸内環境を整えるために必要な成分が含まれるほか、それらが効果的に働くために必要なビタミン・ミネラルも含まれているため腸内環境を整えるのに役立ちます。

4-3. 便秘解消

麹甘酒、酒かす甘酒両方に食物繊維が含まれているため、便秘解消に役立ちます。酒かす甘酒には水溶性食物繊維は含まれませんが、便のかさを増やしてくれる不溶性食物繊維が豊富に含まれているので便秘解消に効果があります。麹甘酒にはオリゴ糖が含まれているため、腸内の善玉菌のエサになり善玉菌が増えます。そうすると腸内環境が整い、便秘や下痢など腸のトラブルが起こりにくくなっていきます。

4-4. 疲労回復

疲労回復にBCAAが効果的ということを耳にしたことがあるのではないでしょうか。麹甘酒のたんぱく質は植物性としてはとても良質なたんぱく質で、このBCAAを含みます。BCAAとは、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種のアミノ酸の総称となる分岐鎖アミノ酸のことで、運動中に筋肉中で代謝され、エネルギー源として利用されます。筋肉を使ったときに発生する疲労物質である乳酸の発生を抑えるのもこのBCAAです。

5. 甘酒の栄養を無駄にしない飲み方

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5-1. 麹甘酒を飲む温度

手作りした麹甘酒を飲むときには温め過ぎに注意して、70℃以下の温度で飲むことをおすすめします。麹甘酒に含まれる酵素の多くは、70℃以上に加熱すると不活性化してしまうからです。

麹で作った甘酒は、発酵させるために60℃前後の温度を8時間程度保っています。市販のものは常温で販売するためにその後加熱殺菌処理を施してパック充てんするものが多いのですが(一部冷蔵販売で加熱していないものもあります)、家庭で手作りした甘酒はそのまま冷蔵庫で保存するため、酵素が活きたまま残っています。せっかくの活きた酵素ですから、そのまま摂取したいものですね。

夏は冷蔵庫から出してそのまま冷たくても美味しくいただけますし、冬もほんのり温める程度で充分美味しいですよ。

5-2. 酒かす甘酒を飲む温度

酒かすの甘酒は、アルコール分を飛ばすなら1~2分煮立ててから飲むと良いですよ。酒かすは日本酒の搾りかすなので、日本酒のアルコールがかなり残っています。健康な大人が日本酒の香りとアルコール分を楽しみたいという場合は、もちろんそれほど煮立てる必要はありません。

風邪のひきはじめや寒い日の睡眠前に、温かく熱した酒かすの甘酒はアルコール分の効果で寒い冬に身体を温めてくれます。

5-3. 酒かす・麹を調味料として使うなら

酒かすを調理に使うときは、調理のときには落としてしまう漬け床よりもそのまま食べられるようにすることがおすすめです。

たとえば、白身魚を酒かすに味噌や醤油と混ぜた「かす床」に漬けて食べるのも美味しいのですが、酒かすを酒や少量の味噌、醤油などで調味してのばした「ソース」にして加熱した白身魚にかけた方が酒かすの摂取量がぐんと多くなります。昔の人の調理方法も良いものですが、栄養価を取り入れるという視点で見て違う調理方法を試してみるのも良いでしょう。

麹も同様に、塩こうじにしておいて塩の代わりの調味料として使うほか、醤油につけておいて醤油麹にもできます。また、甘酒も砂糖の代わりの調味料として使うことができますよ。

まとめ

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甘酒の栄養素を細かいところまで調べてみました。

最近はスーパーマーケットやコンビニでも市販の甘酒をよくみかけるほどブームが安定しているので、健康のために良いという印象が強い飲み物です。もちろん、砂糖や人工甘味料で甘味をつけているドリンク類とは比較するまでもなく体のために良い飲み物ではありますが、ビタミンやミネラルの量にそれほど期待はできないということもわかりました。

ただし、桑島靖子医師の研究チームが特別養護老人ホームにおいて麹甘酒を毎日100㏄摂取したグループとそうでないグループにわけて観察したところ、免疫力の向上や精神機能の改善、腸内細菌の状態の改善が明らかになっていますので、健康効果がないということでもありません。酵素やコウジ酸のようにまだ体内での働きがハッキリとは解明されていない成分も含めて甘酒には身体に良い栄養が含まれているからでしょう。

毎日甘酒を飲んで美容・健康効果を期待するなら、甘酒に明らかに不足しているビタミンCを含む飲み物や、よりビタミンB類の多いトマトジュースなどを合わせて飲むと良いということがわかりました。また、身体に良いのは確かですが麹甘酒も酒かす甘酒も糖質を多く含んでいますのでエネルギー量(カロリー)が高いのも特徴なので飲みすぎには注意が必要です。

 

【参考書籍】
「酒粕のパワーでやせる!健康になる!」(学研)
「夏でもおいしい麹甘酒で健康になる」山下くに子(小学館)
「食べる甘酒で病気が治る!楽々やせる!」マキノ出版ムック『壮快』特別編集
「魔法の糀レシピ」浅利妙峰(講談社)
「おいしく食べるあま酒レシピ」舘野真知子(東邦出版)

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