合格祈願や恋愛成就など、何かしらのお守りを持っている方は多いと思いますが、その中はなぜか見てはいけない気がして、「何が入っているのか?」「見てはいけない理由は?」と疑問の方も少なくないと思います。
今回は、こうしたお守りの中身に関する素朴な疑問を、1つずつ分かりやすく解説していきます。
この記事を読んでお守りへの理解を深めていただき、自分が今持っているお守りや、お守りを贈った相手のことを大切に思うきっかけにしてもらえたら嬉しいです。
目次
1. お守りの中身に入っている物とは?
2. お守りの中身を開けてはいけない理由
2-1. 中身を見ると罰が当たる
2-2. 中身を見ると効力がなくなる
3. お守りの中身だけを持ち歩いてもいい?
4. いろんなお守りを身に付けてもいい?
5. お守りに髪の毛を入れてもいい?
6. 手作りのお守りで運気を上げよう!
6-1. 手作りお守りの中身①ポジティブな言葉
6-2. 手作りお守りの中身②縁起物の形をした折り紙
6-2-1. ハート型
6-2-2. 鶴(つる)
6-2-3. 蛸(タコ)
6-2-4. 紙の色や種類にもこだわろう
6-3. 手作りお守りの中身③お金
まとめ
1. お守りの中身に入っている物とは?
お守りの中には、内符(ないふ)と呼ばれる小さな御札が入っています。
内符は紙や布・金属・木板など様々な素材でできていて、通常はその神社の神様の名前や、「交通安全」「安産祈願」といったお祈りの言葉が書かれていることもあります。
お守りのルーツは、神社などでお祓いをしてもらった時などに頂く、神棚に祀る「御札」です。
御札と内符はどちらも同じ効果があるのですが、大きなサイズの御札を肌見離さず持ち歩くのは大変ですし、仰々しくて持ち運びに適していませんよね。
そこで、御札を携帯しやすいようにサイズを小さくして、巾着などでできた守袋(まもりぶくろ)に入れていつでも持ち歩けるようにしたことが、お守りの始まりです。
さて、このお守りの中に入っている内符ですが、その効力を授かりたいのであれば決して袋を開けたり中を見てはいけません。
次は、「お守りは開けたらダメ!」と言われている理由を解説します。
2. お守りの中身を開けてはいけない理由
お守りをわざと開けしたり中身の内符を興味本位で見ることは、絶対にしてはいけません。
ただし最初におことわりをしておくと、例えば友達が作ってくれた合格祈願のお守りで「試験の時に開けてね」と言われていたら、その時は中身を見ても大丈夫です。
今回解説する「中身を見たらNG」のお守りは、由緒ある神社などで頂くものと考えてください。
そのお守りの中身を見てはいけない理由とは、お守りの中に神様がいらっしゃるから(内符が神様の分身だから)です。
お守りとは、例えるなら「持ち運びができる神社」のようなものです。
その神社に祀られている神様の力を内符に宿すことで、神社を参拝していない時でも神様の存在やその効力を感じられるようにすることが、お守りの効果であり目的です。
通常、神社の神様は本殿に祀られていて、そのお姿(御神体)を見ることはできません。
御神体は通常、人目にすら触れられないよう厳重に守られているのです。
それくらいに、神様は神聖で畏れ多い存在なのです。
さて先ほど解説した通り、いくら手のひらサイズの小さなお守りと言っても、その中身の内符は神様の分身であり神社における御神体です。
つまり、いくら興味本位だったり悪気はなかったとしても、お守りの中身は決して見てはいけないのです。
よく「お守りの中身を見ると罰(バチ)が当たる」と言われますが、中身を見ることで神様の怒りを買ってしまった時は、何かしらの災いが降りかかる可能性もあります。
中身を見ると起こるかもしれない災いや不幸についても、簡単におさらいしましょう。
2-1. 中身を見ると罰が当たる
お守りの中身を見るということは、つまりは「神様を信じていない」ということです。
例えるなら、勉強すると言った子どもが本当に勉強しているかどうか疑って、子供部屋に無断で入って確認するようなものです。
頑張って勉強していた子どもは当然怒りますし、そのせいで勉強する気すらなくしてしまうかもしれません。
この例と同じように、お守りの中身をわざわざ確認しなくても、神様はちゃんと持ち主に効力を与えてくれています。
そんな神様の姿を興味本位で覗き見することは、神様の怒りを買い、罰が当たっても仕方のない行為なのです。
2-2. 中身を見ると効力がなくなる
罰が当たるかどうかはまさに「神のみぞ知る」ところですが、少なくともそのお守りの効力はなくなってしまいます。
神様は、その存在を敬ったり信じる人に効力を与えます。
そして何度も言うように、中身を見る行為は「神様を信じていない」「効力を疑っている」ということです。
そのため、中身を一度でも見てしまったら、そのお守りの効果は完全になくなってしまうのです。
神様も人間と同じで、自分のことを好いてくれる人をたくさん助けたいのですね。
3. お守りの中身だけを持ち歩いてもいい?
お守りを每日大切に持ち歩いていたとしても、入れ物である守袋が破れて中身が見えてしまう可能性もあります。
また、守袋が汚れてしまって、中身の内符だけを持ち歩いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、中身だけを持ち歩くのは「罰当たりではないがおすすめしない」行為です。
意図せずに中身が見えてしまっても、その神様や効力を信じてお守りを大切にすることはとても良いことです。
しかし中身だけを携帯している状態は、神様を家から追い出してしまっているようなものです。
それでは神様も安心して効力を与えられませんし、守袋に入れられていないために効力が減少してしまうかもしれません。
守袋が破れたり汚れてしまった時は、中身だけを持ち歩くのではなく、元の神社にお返しして新しいお守りを受け取りましょう。
「神様を大切にしていれば守袋は要らない」という考え方もありますが、ただ思っているだけでなく思いを行動に移すからこそ、神様に感謝の気持ちが伝わるものです。
守袋が思わず破れたり汚れたことを後悔する必要は一切ありませんが、その神様にまた居心地良くいてもらうために、新しいお守りに早めに交換しましょう。
4. いろんなお守りを身に付けてもいい?
「いろんなお守りを身に付けていると神様同士が喧嘩してしまう」という噂を聞いたことはありませんか?
確かに恋愛的に考えるなら、いろんな神様が好きな浮気者のような気がして、たくさんのお守りを持つことは良くないことだと思ってしまいますよね。
しかし実は、いろんな種類のお守りを持つことは「OK」なのです。
その理由は、日本は古くから八百万の神様を信仰しているからです。
例えば昔の農民は、それこそいろんな時期に、あらゆる神様にお祈りをしていました。
「お米をたくさん収穫できるように、五穀豊穣の神様にお祈りする」
「干ばつでお米が育たないから、雷神様に雨乞いをする」
「お米がたくさん穫れたことを、いろんな神様に感謝する」
このように、良いことは神様に感謝し、悪いことは神様に祈って鎮めてもらおうとしていたのですね。
この考え方は今も同じで、
・恋愛成就は縁結びの神様
・金運アップは金運に強い神様
・合格祈願は学問の神様
こんなふうに、それぞれの効力に長けた神様を信じることは罰当たりでも何でもありません。
いろんな神社や神様に興味を持ち、その効力を信じたり大切にすることは、神様にとっても嬉しいことなのです。
5. お守りに髪の毛を入れてもいい?
「お守りに自分の体の一部を入れると願いが強くなる」という噂も耳にしたことがあると思います。
恋愛成就のお守りを作る時に、自分の髪の毛や爪を入れて好きな人に渡そうと考えたことはありませんか?
この行為は、実は「NG」です。
自分の髪や爪を入れると、自分の思いと裏腹に相手との距離が離れてしまったり、災いが降りかかる危険性があると言われています。
この理由もまた、お守りに入れた髪や爪が御神体となり特別な力を持つようになるからです。
もし相手がお守りを大事に扱わなかったり、引き出しの奥にしまってその存在を忘れてしまったら、自分の分身でもある御神体は「大切にされていない」と感じてしまいますよね。
その負の念は、最初に込めた愛情を怨念に変え、お守りの持ち主だけでなく自分自身にも不幸をもたらしてしまうことがあります。
特に自分の恋愛成就を願う場合に多いのですが、自分の努力だけでは達成できないことや、他人の気持ちや人生をコントロールしようとする願望は、その願いが叶わなかった時に嫉妬や憎悪などの負の念に変わってしまいます。
そして、その念を生み出したり増幅しかねない髪の毛や爪などは、お守りの中に決して入れてはいけないものなのです。
もし手作りのお守りを作る時は、
・自分の努力で達成可能なこと
・その人の幸せを願う(不幸に繋がらないお願いをする)こと
以上の2つを守って、ポジティブな効力だけを引き寄せましょう。
6. 手作りのお守りで運気を上げよう!
お守りとは、由緒ある神社だけで作られるものではありません。
「言霊」や「引き寄せ」という考え方がある通り、特別な力のない私たちでもお守りを作り、その効力を得たり他人に与えることができます。
以下では、手作りのお守りにおすすめの中身とその効力、お守り作りのコツや注意点を詳しく解説していきます。
6-1. 手作りお守りの中身①ポジティブな言葉
自分やお守りをプレゼントする相手へのポジティブな言葉やメッセージは、手作りお守りの中身の定番です。
お守りに入れる言葉は、ポジティブでシンプルな「単語」や「一文」が最も効果的です。
受験を控えている人なら「合格」「○○大学合格」、スポーツ大会に出場する人なら「必勝」「必ず優勝できる」、恋愛中の友達を応援するなら「恋愛成就」などなど、ひと目で意味や思いが伝わる簡潔な言葉を書きましょう。
お守りには中身を見てはいけないという暗黙の了解がありますが、それは由緒ある神社などの場合です。
もし自分がお守りを作ったとしたら、その効力を宿す神様も自分ということになります。
そのため神様とも言える自分が「見てもいい」とすれば、贈ったお守りの中身を相手に見てもらって、お守りの中のメッセージを伝えることもできるのです。
例えば、受験で疲れた時のために「頑張れ!」というメッセージと一緒に飴玉を入れたり、いつも仕事で頑張っている恋人に「お疲れさま!」というメッセージと一緒にディズニーランドのペアチケットを入れておいたりと、サプライズプレゼントをするのも素敵ですよね。
お守りは効力の種類だけでなく、誰からもらったかも大事です。
大切な人から贈られたお守りがいつも手元にあれば、つらい時ももっと頑張りたい時も、そのお守りが励ましてくれることでしょう。
6-2. 手作りお守りの中身②縁起物の形をした折り紙
折り紙は古来からある日本ならでは文化であり、お守りと相性の良い組み合わせです。
ポジティブな気持ちを込めながら折る折り紙にもまた、良い効力が宿るとされています。
折り紙の魅力は、いろんな形を作って自分の気持ちを表せることと、色や紙質を自由に変えて運気をより上げられること。
例えば、赤色の折り紙に「恋愛成就」とメッセージを書いてハート型に折れば、色・形・メッセージにこだわった、これ以上ないくらいの恋愛成功のお守りになります。
お守りの中身に入れると縁起が良い折り紙の形を、以下に3つご紹介します。
6-2-1. ハート型
先ほど紹介したハートの効力は、恋愛成就だけではありません。
ハートにはもっと広い意味での「愛情」や、人の幸せを願う「幸福」という意味も込められているため、家族や友達など誰にでも贈ることができます。
自分自身へのお守りとしてハート型を作り、幸福を引き寄せるラッキーアイテムにするのも良いですね。
6-2-2. 鶴(つる)
病気の人のお見舞いに行く前に千羽鶴を作ったことはありませんか?
健康や長生きの象徴である鶴の折り紙をお守りの中に入れると、千羽鶴と同じように体や心の健康を願う効力が期待できます。
また、「折り紙」「鶴」「お守り」の組み合わせも日本人にとって非常に相性が良く、縁起物同士の相乗効果を生み出してくれます。
大切な人が入院してしまったり、ケガがなかなか治らない時には、折り鶴を入れたお守りをプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
6-2-3. 蛸(タコ)
合格祈願のお守りを贈るなら、その中身はタコの折り紙で決まりです。
生き物のタコを英語で言うと、オクトパス。
言葉遊びをすると「置くとパス(合格)」になり、ゲンを担いでくれます。
「ダジャレだけど大丈夫…?」と思うかもしれませんが、そのお守りらしからぬくだけた感じが試験の緊張感を和らげてくれたり、ゲン担ぎの効果で試験に集中できたりと、実はその力は侮れません。
お守りを贈る相手に「試験前に開けてね」と伝えておけば、試験勉強も当日も集中力が伸び、合格を引き寄せてくれることでしょう。
6-2-4. 紙の色や種類にもこだわろう
この記事の最初に、神社でもらうお守りには「内符」という御札が入っているとお話しました。
手作りのお守りを作る時は、この内符の役割を果たす紙にもこだわることで、運気をさらに上げることができます。
例えば、その人のラッキーカラーの紙を内符にしたり、恋愛成就なら赤・金運アップなら黄など色と運勢を関連付けることは、運気上昇にとても効果的です。
メッセージ以外にもいろんなこだわりを加えることで、自分の思いや願いもより強くなります。
6-3. 手作りお守りの中身③お金
金運アップをはじめ、いろんな開運のためにお守りの中にお金を入れるのも効果的です。
「五円玉はご縁を運ぶ」「ご祝儀は割り切れない数字」などなど、お金は使い方次第で縁起物になりますし、「お金や財布を大切にする人は金回りが良くなる」とも言われますよね。
お金も神様と同じで、大切に使ってくれる人のところに集まる習性があるため、お守りの中身としてもぴったりなのです。
お守りの中に入れる金額は、縁起が良いものがおすすめです。
例えば、ご縁を引き寄せるために五円玉を入れたり、777円のようなラッキーナンバーを作ったりと、ご利益のありそうな金額を入れておくと運気が上がりやすくなります。
なお、万が一無くした時のことを考えて、1万円札のような高額のお金を入れないようにしましょう。
そして可能であれば、守袋に入れる前にお金を銭洗弁財天などで清めることをおすすめします。
お金は人から人へとどんどん渡っていくものなので、いつどこでどんな人が触れているか分かりません。
どんな人に渡っているか分からないものをお守りにするのは、あまり気持ちの良いものではありませんよね。
銭洗弁財天は、そのお金についている厄を払い、元の状態にリセットしてくれます。
そうして清めたお金を大切に扱うことで、そのお守りが金運や開運をたくさん運んでくれるようになります。
まとめ
お守りの中身には神様の分身がいらっしゃるため、決して中身を見てはいけません。
また、中身を見ずにお守りのご利益を信じて大切にしてくれる人を、神様は決して見捨てません。
もしカバンの中やお財布にお守りが入っていたら、今から取り出して守袋を拭いたり汚れを落としてみましょう。