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2015.08.19



ヒプノセラピー(催眠療法)を受ける前に知っておきたいこと

hypno

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ヒプノセラピーという言葉を、聞いた事はありますか?

催眠療法のことですが、最近はカウンセリングやさまざまな心理的なセラピーを、行うサロンで、ヒプノセラピーを取り入れている所も多くあります。

しかし、まだまだ誰もが気軽に受けているという訳でもなく、興味はあるけど、どんな事をするのかな?効果はあるのかな?どんな時に受けたらいいのだろう?などの不安もあるようです。

そこで、ヒプノセラピーを受けてみたい方、興味がある方、勉強してみようかな?と思っている方から、すでにヒプノセラピーを経験済みだけど、もっと深く知りたい方の為に、ヒプノセラピーについてのさまざまな情報を、お伝えしていきます。

目次

1.ヒプノセラピー(催眠療法)について
2.ヒプノセラピーセッション中のと催眠状態について
3.ヒプノセラピーセッションの流れ(年齢退行催眠療法)
4.代表的なヒプノセラピーの種類
5.ヒプノセラピー(催眠療法)の体験談
6.ヒプノセラピーをより深く知るために
まとめ

1.ヒプノセラピー(催眠療法)について

1-1 ヒプノセラピー(催眠療法)とはこんなセラピーです

ヒプノセラピー(催眠療法)とは、心理療法のひとつであり、催眠状態(トランス)というリラックスした状態に誘導し、ある一定の暗示を用いて、人為的に特殊な心理状態や生理的な状態に導いていく手法のことです。

ヒプノセラピーは、自分でも気がついていない潜在意識(無意識)に働きかける事ができます。

潜在意識に働きかける事で、通常の顕在意識でわかっている問題点や思考パターンなどを探り出し、解決の糸口が見つかりやすくなるのです。

顕在意識では、わかっているのに、なかなか解決できない事や行動できない事なども、ヒプノセラピーの手法を取り入れて、潜在意識に問いかけたり、暗示をかけることで、スムーズに変化が見られ、問題解決ができたり、自分でも気がついていない必要な記憶を呼び戻し、性格や考え方、行動などを、良い方向へと変える事ができます。

また、催眠中に本人にだけ、何かが聞こえたり、見えたり、香りがしてきたりすることもありますし、暗示どおりに何かを忘れたり、名前や数字など)、子供に戻ったような感覚になる事もよくあります。

このように生理的な変化を起こす事ができますが、脳波にはアルファー波が多く発生しており、深いリラックスの状態です。

1-2 ヒプノセラピーの効果

ヒプノセラピーは潜在意識に直接働きかけるため、問題の原因を早く見つける事ができるので、ブリーフセラピー(短期療法)が可能です。

日常生活の中で何か問題がある場合「こうした方が良い、こうしたい」と、頭の中ではわかってはいるのに、なかなか行動を起こせないということは、経験がありませんか?

これは潜在意識に、思考パターンがしっかりと植え付けられていて、たとえ否定的なものだとしても、無意識にコントロールされてしまっているのです。

しかし、ヒプノセラピーは催眠状態の中で潜在意識に対して、語りかけたり、暗示をかけたりしますので、否定的な考え方や信念などを変える事ができます。

ただし、あくまでも本人が「催眠にかかりたい」と、思う事が一番であり、自分自身が拒絶している場合は、効果があがりません。

〜具体的な効果〜

・ネガティブな考え方や習慣の改善
・人間関係(コミュニケーション)の悩み
・トラウマの原因を探り解消させる
・自信が湧いてくる
・モチベーションの維持やアップ効果
・集中力がつく
・目標や夢がみつかり、その方向性などがわかる
・さまざまな創造力が湧いてくる
・自分自身の性格や考え方、生き方などが理解できる
・ダイエット
・心身ともにリラックスできる
・身体の痛みの軽減(ストレスからくるもの、原因不明のもの)・・・etc

2.ヒプノセラピーセッション中の催眠状態について

2-1 催眠中の意識の状態(トランス状態)

催眠状態とは、顕在意識(表層上の意識)が薄れ、心の内部(潜在意識)や感情が現れている状態で、脳波にはアルファー波が流れ、リラックスの状態のことをいいます。

もう少し詳しく解説すると、身体全体はリラックスしているのに、意識が狭くなるような感覚になり、ある一定の部分に集中しているような状態です。意識はぼんやりし、現実と幻覚の境目が薄れているような感覚です。

〜催眠(トランス)状態の段階〜

①浅い→リラックスした感じはするが、腕が動かない
②やや深い→筋肉をコントロールできるが、立ち上がれない、歩けない、部分的に無痛になる
③深い→記憶を喪失したり、イメージがはっきり見えたりする
④かなり深い→夢遊状態、感覚がわからなくなる、幻覚がみえる。幻聴が聞こえる。

※通常のヒプノセラピーでは、やや深い催眠状態の段階が中心で、退行が進むにつれて、深くなります。

2-2 催眠と右脳の関係について

催眠時の状態は、右脳優先になっており、右脳に働きかける事でヒプノセラピーの効果があがります。

ここで右脳と左脳の事を少し説明しますが、人間は6歳位まで、右脳優先で生きているということはご存知でしたか?

この右脳というのは、感性や感覚をつかさどっており、五感で感じる事ができる動物的な脳と言われています。そのため理論的や批判的な感情はなく、無批判の状態ですので、素直に言葉を受け入れる事ができます。

逆に左脳の働きは、思考や倫理をつかさどり、分析的で合理的のため人間的な脳と言われています。

お子さんがいらっしゃる方は、思い当たる事があるかもしれませんが、幼い子供は親の言う事を素直に聞きますし、口答えなどはまずしません。
もちろん、子供はいろんな経験も不足しており、合理的や理論的な判断もできないのですが・・・

しかし、成長するに従って、左脳中心に切り替わっていくので、倫理的、分析的、合理的などの考え方に変わっていきます。大きくなるに従って、どんどん言う事を聞かなくなってくるのはこの為なのです。

「三つ子の魂百まで」ということわざどおりに、幼少期の右脳優先の時代に、周りの環境次第で信念や考え方、行動パターンが作られて行くのです。

更に、催眠状態というのは、心身ともに深いリラックス効果が高いので、脳波はアルファー波の状態にあります。これは右脳が優先の状態なので、潜在意識にもアクセスしやすいうえ、暗示にもかかりやすくなります。

ヒプノセラピーは、右脳優先の状態を作る事ができるので、子供のように無批判になり、理屈抜きで感情と向き合う事ができるのです。

2-3 潜在意識と顕在意識について

潜在意識とは、自分では自覚できない意識を超えた領域のことで、心の奥深くに潜んでいます。意識の締める割合では、顕在意識10:潜在意識90とも言われており、未知で不可解な部分もとても多くあります。

たとえば、さまざまな考え、心構え、信念、欲望、夢、経験などがたくさん貯蔵されています。それらは、数えきれないような莫大な量であり、過去のものだけではなく、毎日の生活の中での経験がどんどん増えていきます。

もちろん潜在意識は24時間休まずに活動しており、眠っている間にも蓄積されていきますので、経験した事だけにとどまらず、感覚的なもの、想像したもの、印象、夢や妄想なども含まれており、無限の宝庫と言えるでしょう。

潜在意識は自由自在に、発揮できる力を持っているのですが、普段は顕在意識に制約されており、ほんのわずかしか、表には出ていないのです。しかし非常事態に直面した場合など、突然に顕在意識と入れ替わり、ものすごい力を発揮する事があります。

3.ヒプノセラピーセッションの流れ(年齢退行催眠療法)

初めてサロンに行かれた方をたとえとして、一般的なセッションの流れを解説しています。
もちろんサロンによって、違いますが、初めて訪れるような感じでイメージをしてみてください。

3-1 まずは信頼関係(ラ・ポール)が一番大切です

セッションを受けるにあたって、一番大切なのは、クライアントとの信頼関係です。信頼関係がなくては、どんな素晴らしいテクニックを持っていても、ヒプノセラピーの十分な効果は、あがりません。

セラピストはクライアントの不安を取り除くように、まずは世間話しから入っていきますので、あまり硬くならずに、ありのままの会話を自然と楽しんでください。
しかし、現代催眠の場合は、知らず知らずのうちに、この段階でも催眠の準備に入っていくことが多くあります。

また、この世間話しの間にも、クライアントの様々な情報を確認したり、収集(アセスメント)をされています。
自分でも気がつかないうちに、ささやかな会話の端々にある、問題解決の糸口を施術者は常に観察しています。

セラピストはプロですので、信頼して身を委ね、催眠にかかってみたいと素直に思ってみてください。

3-2 情報を収集する(アセスメント)とカウンセリングの契約

本格的なセッションへの準備段階として、クライアントの問題や現状、なぜヒプノセラピーを受けたいのか?などの情報を収集する必要があります。

〜アセスメントの手順〜

①ご挨拶と感謝。まずサロンに来られたことだけでも、問題解決の第一歩なのです。

②ヒプノセラピーの安全性、守秘義務など説明があり、同意を求められます。

③情報収集の項目の例

・何を解決したいか?
・どのように困っているか?
・いつから発生したか?
・解決後はどうしたいのか?
・発生の経緯、きっかけなど
・カウンセリングなどの経験の有無とその内容
・日常生活での変化など
・その他相談の経験(友人、家族など)
・終了までの目処など
このような基本的な事以外にも、気になる事があれば話すようにします。

④セラピーを受ける事ができるのか?受けたいのか?と最終確認後、契約を交わします

⑤お互いの為に口頭と、書面での同意を得てからスタートします。

3-3 催眠誘導(リラクゼーション、呼吸法)

ここからは、徐々にセラピストの誘導により、本格的な催眠セッションに入っていきます。ゆったりとした音楽をかけたり、照明などをこの段階で落とす場合もあります。

ソファーやベッドに指示どおりに、ゆっくりと腰掛けます。

〜呼吸〜

身体の力を抜き、軽く目をつぶり、ゆっくりと深呼吸します。4〜5繰り返していると、徐々に意識がぼんやりしたり、身体の力が抜けていきます。

もしも緊張が取れなくても、大丈夫です。ゆっくりと呼吸を続け、セラピストの言葉に耳を傾けていくことで、どんどんリラックスしていきます。

自分のペースで、一番楽な姿勢で呼吸を続けます。

〜リラクゼーション〜

呼吸が落ち着いて行くに従って、自然と身体の力が抜けて行きます。セラピストの言葉を聞いていると、更にリラックスした状態になり、いつのまにかソファーと一体化しているような、心地よい感覚になります。

〜が聞こえますか?〜が見えますか?などの質問に、思うまま感じるままに答えます。セラピストがあなたに同意をしてくれ、視覚、聴覚、感覚などが敏感になって行くような気がします。
とても心地よい声に、吸い込まれそうな感じがします。

この段階で、あなたは完全に催眠状態(トランス)に入ってしまっています。

3-4 深化からの年齢退行

ここからは更に深く催眠状態(深化)へと導かれて行きます。顔の筋肉や動きは止まり、筋肉は弛緩しています。呼吸や心拍も落ち着いています。
目つきがトロンとしていたり、声にも変化が現れて行きます。声がけをされても、素早い反応ができず、ゆっくりとした話し方になります。

年齢退行には、階段を降りて行くように、退行して行くテクニックが多く使われます。階段を一歩づつ降りて行くかのように、数字を逆算していきます。

最後の階段を下りる前に、ここで、施術者が必ずいつでもイヤな気持ちになったら、戻ってくる事ができるという暗示をかけてくれます。これをアンカーリング(アンカー)をかけると言います。
セラピストの言葉の通りに、進んで行って大丈夫です。

階段を下りて行くのと同時に、気がついたら幼少期まで退行しています。戻る年齢はそれぞれ違いますので、施術者の誘導の通りにさかのぼっていきます。

問題の原因となる出来ごとの年齢まで、さかのぼって行くと、その時代の感情が沸き上がります。深く催眠状態に入っているときは、その感情を押さえる事ができずに、訳もなく涙がでたりすることがありますが、心配はいりません。

3-5 セラピー

「今、何歳ですか?」
「どこにいるのか?」
「何をしているのか?」
「何が起きているのか?」
セラピストからの質問に対して、思うままに答えてみてください。

一番大切な事は、どんな気持ちでいるか?という感情の部分です。そして、本当はどうしたかったのか?という部分について、細かに話しを聞いてくれ、共感していきます。

それから、今の自分(大人になった自分)と、一体化させるようなセラピーが行われるのです。

いろんな話しを聞いたり、話したりしていくうちに、心が落ち着き、スッキリとした気持ちになっていきます。
その時の感情を、素直に伝えましょう。

セラピーの最後には、今後の為のさまざざな暗示の言葉掛けが行われるので、その言葉をしっかりと胸に刻み込みます。催眠状態の場合は、とても素直に聞き入れることができるのです。

3-6 覚醒

セラピーが終了したら、催眠を解くための言葉掛けが始まります。

セラピストの声のトーンが変わり、テンポも強く早くなっていくので、どんどんと催眠状態から覚めていきます。
ほとんどの場合、数を数えながら、覚醒していく事が多いですが、不思議と数を数えていくたびに、身体の隅々からどんどん力が入り、意識もはっきりと戻っていきます。

完全に目覚めたときは、少しぼんやりしている感じもありますが、気持ちはとてもさわやかで、スッキリとしています。

4.代表的なヒプノセラピーの種類

ヒプノセラピー(催眠療法)には、さまざまな種類があり、クライアントの悩みや相談内容によって、セラピーが変わります。
セッション前のカウンセリングやアセスメントの際に、セラピストが判断しセッションの種類を決めて行く場合と、セッション中のクライアントの状態によって、進んで行きながら決めていく場合もあります。

ヒプノセラピストは、基本的にどの種類のセラピーもできるように勉強していますが、経験や考え方によって、得意分野もあるかもしれません。また、サロン自体のカラーでスピルチュア系の場合は前世療法メインの場合や、NLPのようなコーチングメインで行うサロンの場合は、未来療法が多くなる事もありますが、必ずではありません。

あくまでも、クライアントがどうなりたいか?ということで変わってきますので、セラピストにお任せするのがベストです。

4-1 前世療法

年齢退行療法の一種で、クライアントの出生以前(過去生退行)の記憶まで誘導し、さかのぼることで、自分では覚えていないような記憶が呼び起こり、その時代の感情を思い出したり、行動がわかったりします。

ヒプノセラピーといえば、前世療法を思い浮かべる方も、多いと思います。
この分野に関しては、非現実的な要素も多いので、賛否両論あるようですが、実際にセッションを行ったところ、今までに行った事がない場所や時代が見えたり、その時の感情を語りだし、まれに知らない国の言葉を喋ったという例もあるようです。

この前世療法は、全ての人が過去生の記憶がよみがえるとは言えませんが、望んでいない人でも記憶が蘇る事もあります。

なかでも、アメリカの精神科医であるブライアン・L・ワイス博士の前世療法は有名で数々の書籍などもあります。

4-2 年齢退行療法(インナーチャイルド療法)

幼少期や乳児期、中には胎児期まで退行して、記憶が蘇る事があります。

幼い頃に戻る事で、その時に体験していたさまざまな経験、封印していた記憶がよみがえり、トラウマの原因などがわかります。
その時の悲しさ、辛さ、怒り、寂しさなどを自分自身が受け止め、共感する事で心がスッキリとしたり、原因不明の問題点の解決に繋がったりします。

顕在意識ではすっかり忘れていた出来ごとなどがよみがえるだけではなく、自分自身も幼い頃に戻っているので、子供の頃の言葉遣いで喋ったり、子供のようにワンワンと涙を流して泣く事もあります。

自分の感情ではコントロールできない、原因が分からない悩みのある方に、効果が高いことが多いのです。

4-3 副人格療法(サブパーソナリティー療法)

副人格(サブパーソナリティ)とは、主人格とは別の人格の事をいい、必ずしも良い影響を与えているというようには考えられていません。その副人格がコントロールしている感情に対して、対話をしていくようにセッションをします。

わかりやすく説明すると、たとえば自分がお母さんの場合として、毎日子育てに追われて忙しい毎日を送っているけれど、子供の笑顔をみるだけで幸せと思っている・・・しかしその反面、何もかも放り出してどこかへ行ってしまいたいと、突然考えてしまう。こんな経験はよくあると思います。

一見ごく普通の日常のようですが、実は心のどこかで、子育ては楽しいけれど、疲れてしまっていたり、何か不満がある自分がいるのかもしれません。これはとても単純な例ですが、実際はもっと複雑で入り組んだいる問題がある事が多く、セッションを行っていく事で、思いがけない理由がわかったり、考えられないような思い込みが潜んでいたりします。

この副人格に目を向けてみる事によって、自分自身のことが深く良くわかり、いろんなことに向き合えたり、問題解決したりができます。

4-4 未来療法(未来巡行療法)

前世療法とは逆に、これから起る未来をイメージし、成功した自分に会う事ができるセッションです。

潜在意識の中で自然とイメージされている、未来の自分を体験することで、現在の自分を客観的に見つめ直す事ができたり、これからの行動や何をしたら良いのかなどを考える事ができます。
また、自分自身へのアドバイスやメッセージを送る事もできます。

スポーツ選手などが、トレーニングの一環として、取り入れる事で良い成果を上げる事ができたり、メンタルコントロールにはとても効果的です。

しかし、いきなり未来催眠を行うのには、無理がある場合が多いので、段階を追ってセッションを行っていきます。

5.ヒプノセラピー(催眠療法)の体験談

実際にヒプノセラピーを体験された方の取材を元に、ごく一部ですが体験談をまとめています。会話やセッションの全てを書いている訳ではありませんので、簡単に感じる部分もあると思いますが、実際にはもっと深い感情の変化やさまざまな会話があります。セッションはだいたい1回2時間前後ということが多く、1度で満足される方から、数回受ける方や不安を感じたときだけ受ける方など人それぞれです。このような変化があるんだ・・・と、いう部分を参考にされてください。

5-1 会社の上司に対して、常に緊張感があり言いたい事が言えない(30前半男性)

30代前半の男性で営業系のサラリーマンの方の体験談です。

パッと見は、さわやか系でとても人見知りをするような感じには見えないタイプです。ヒプノセラピーのことを、偶然耳にして、興味を持つようになり、一度受けてみたかったとのこと。

ヒプノセラピー前のアセスメントの際は、特に悩みがあるような話しはされませんでした。ただ好奇心もあり受けてみたいとの事を、言われました。

ただなんとなくですが、上司や先輩に対して、言いたい事が言えない・・・と漠然とした想いがあるような感じです。

カウンセリングの際に、お話をしていると、ハキハキした口調で会話はされるのですが、視線をあまり合わせるのが苦手のようで、目をそらしがちで、語尾に強さがありません。
この辺りに人見知りの部分が現れています。

セッションに入ると、比較的すんなりとリラックスされ、トランス状態にもわりと深く入られています。年齢退行では、小学校低学年の頃まで戻り、お兄ちゃんと小さな川で遊んでる場面が見えたようです。

その時の気持ちなどを聞いていると、とても楽しそうでした。しかし、突然家に帰らなくては・・・と、慌てた様子になり、家に帰ろうとはするのですが、なかなか帰れなくて、更に話しを聞いていくうちに、お父さんに怒られる事がとても怖いと言いだされます。

お父さんがかなり厳格な方で、いつも怒られていたというイメージがあり、口答えが一切できず、そのうえお兄ちゃんと常に比べられていたのか、お兄ちゃんに言う事は聞いてくれるのに、自分自身は聞いてくれないと、幼い頃はそう思っていて、その頃からのコンプレックスが続いている様な気がしました。

場面は変わり、今度は家の中で、お父さんが新聞を読んでいる背中を見つめている自分がいました。そのお父さんに対して、思いきって話しかけてみたら、お父さんが振り向いて、ニッコリと笑ってくれたそうです。ただそれだけの事ですが、なんだか嬉しくて胸がいっぱいになったと言われていました。

セッションが終わり、お父さんの事を聞いてみると、今もあまり顔を見て話しもできず、疎遠になっているとのこと。忘れていた記憶思い出し、とても懐かしい気持ちになり、お父さんに会いたくなったと言われていました。

子供の頃も、お父さんに川で遊んで楽しかったことを、話したかったみたいですが、怖くて言えなかったようです。しかし、終わった後は、お父さんの顔を見て、いろんな話しをしたくなったと言われていました。その後お父さんと腹を割って話せるようになり、会社の上司とも次第に以前よりも目を見て話す事が、少しづつできるようになったとのこと。

この男性は一度のセッションで、すごくスッキリして満足されたと言われていました。

5-2 心から男性を好きになれない(20代後半の女性)

20代後半の女性です。結婚はされていますが、旦那さんのことも、心から好きになれないと言われます。そのためなのか、何度か浮気を繰り返したりして、満たされない心を埋めているようですが、そういう自分に嫌気がさし、ヒプノセラピーを受けに来られました。

とても美人で目立つタイプの女性です。しかし表情が乏しく、どことなく寂しさがただよったいるような感じがしました。話しを聞いていると、好きという感情がどうしてもわからない・・・でも結婚なんてこんなものでしょう。となげやりになっています。

セッションが始まり、やや緊張している感じでしたので、最初のリラックスの部分をゆっくり時間をかけて行いました。
年齢退行では、おそらく小学校に上がる前くらいまで、戻られたようです。すると急に眉間にしわを寄せ、今にも泣き出しそうな顔をします。話しを聞いていくうちに、夫婦喧嘩を見ている場面のようです。

幼い頃から、お父さんが厳しくて、お母さんがよく怒られていたようです。しかもいつも自分が夜眠ってから、お父さんがお母さんを強く注意しているようで、眠れなくて隣の部屋の布団の中で、いつも泣いていたとのこと。

お父さんは自分にはやさしいのに、なぜ?お母さんを怒るんだろう?と悲しくてたまらなくなり、なんとかお母さんが怒られないようにしたいと、無理して良い子を演じていた様子です。幼い頃から自分自身の心を封印するクセがついてしまったこと、お父さんがお母さんを怒る姿を見て、そのことで男性に対して、心を開けなくなってしまったようです。

セッション中は、ごめんなさいと何度もいいながら、涙が止まらなくなっていましたので、あなたのせいじゃないということを、言い聞かせました。この方は4回セッションを受けられて、次第に心を開いていくような感じで、2回目が終わる辺りから、旦那さんに対して、いとおしい気持ちが少しずつ湧いてきたと、言われていました。

最近はニコニコとした笑顔も出るように、表情もだいぶ変わっています。

5-3 わけもなく不安に襲われて眠れない(40代後半女性)

40代後半の女性です。生活リズムも変化がなく、特に悩みもないのに、最近はベッドに入ると、訳もなく不安になり、なかなか寝付けないで、困っているとのことです。

いろいろ話しを聞いていると、更年期障害の影響ではないか?と思われる節が多く感じましたので、まずはリラックスさせることに重点を置きました。

自分自身が一番心地よさを感じるシーンをイメージしてもらうと、温泉に浸かっているシーンを思い浮かべられましたので、温泉に浸かりながら、身体中の力を抜いていくイメージやとろけていくようなイメージをしっかり体感してもらい、夜ベッドに入った時に同じ気持ちになるように暗示をかけました。セッション後は、身体から疲労感が抜け、スッキリされたと、かなり驚いていました。

夜ベッドの中で、リラックスする為の呼吸をお伝えし、実行してもらったら、ぐっすり眠れるようになったそうです。

このように、自分自身でも感覚を覚えて実行する事ができるのも、ヒプノセラピーの良いところです。

6.ヒプノセラピーをより深く知るために

6-1 古典催眠療法と現代催眠療法の違い

古典催眠(クラシック催眠)と言われる伝統的な催眠は、古くは1725年から始まったと言われていますが、現在では、現代催眠(エリクソン催眠)が主流の、ヒプノセラピーが行われています。

では、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?

■ 古典催眠療法(クラシック催眠療法)

基本的に、人は抵抗をするものとして考えられており、施術者が優位で権威的な立場で行われます。
暗示も命令的で、催眠状態(トランス)は、引き起こすものとして捉えられており、クライアントの抵抗に対しては、乗り越えて進むか、無視するとの考え方があります。

テクニックとしては、一点を凝視させる、驚かせるなどの方法や、意識が変わる瞬間を狙って暗示をかけ、施術者がクライアントの感情や動きなどの五感を、支配するように暗示をかけていくのが特徴的です。約80%の人が催眠状態に入ります。

■ 現代催眠療法(エリクソン催眠療法、NLPヒプノセラピー)

施術者は黙認的であり、催眠状態(トランス)は自然な現象として考えられています。施術者とクライアントの立場は同等か、もしくはクライアントが優位な場合もあります。

クライアントの抵抗を上手く利用し、活用されていくようなテクニックが多くあり、文脈を重視した言葉掛けを多く行うことが特徴的です。
まるで、普通に話しをしているかのようにスタートし、今までの催眠のイメージとは違います。

しかし、自然な言葉掛けの中に、さまざまな暗示をかけるテクニックがあり、

・ペーシング(ペースを合わせる)
・バックトラッキング(おうむ返し)
・ミラーリング(相手を観察し合わせる)
・リフレーミング(認知の枠組みを変える)
・ダブルマインド(選択技を与える)

などで、全ての人が催眠状態(トランス状態)に入る事ができます。(これは、ごく一部のテクニックです)

6-2 ヒプノセラピーや催眠に関する様々な疑問と誤解

ヒプノセラピーや催眠は、さまざまな誤解がありますので、小さな疑問などを、わかりやすく解説していきます。

■ 催眠ショーとの違い

よくTVなどで行われていますが、催眠術を手品や魔法のように演出して、やや大げさにショーのように見せているのを、一度は目にした事があると思います。

たとえば、瞬間的に催眠にかけられ「あなたは犬になります」と命令されて、四つん這いになって歩き出したり、まるで自分の意志とは関係ないような、動きをしてしまい、本人も周りの人もびっくりするようなことをしてみせます。

実際の催眠は、このように自分の意志とは関係なく、瞬間的にコントロールされてしまうような事は絶対にありません。また瞬間的に催眠をかけているような演出が行われていますが、実際は本番前から、徐々に暗示をかけており、催眠をかけられる側も無意識ではありますが、そういう状態を楽しんでいたり、無意識に自分を目立たせようとアピールしたりということもありますので、無理と思えるような事でも聞いてしまったり、言われるままに動いてしまう事もあります。

実際のヒプノセラピーでは、そのような事は、意識がなくなったり、自分の意志でコントロールできないなどという事は一切ありません。

■ 催眠中の意識について

もちろん意識はあります。

眠っている訳ではありませんが、とてもぼんやりとフワフワとしたような心地よさのなかで、施術者の言葉もはっきり聞こえますし、音楽やその他の音も聞こえます。(たとえば、車の音、雨の音など)

ちゃんと意識があるので、自分の意思に反するような、イヤな事、やりたくない事などを、無意識にやってしまうような事は絶対にありません。
極端な話しですが「自殺しなさいや誰かを傷つけなさい」など、命令したとしても、意思に逆らって行動するようなことはありませんし、自身が催眠状態から覚めたいと思えばいつでも、自分の意思で覚める事ができます。

ただし、リラクゼーション効果がとても高いので、ごくまれに眠ってしまう方もいますが、その場合はヒプノセラピーはできなくなります。

■ 催眠後の記憶について

セッション終了後でも、記憶はちゃんと残っています。

セッション後でも、ちゃんと記憶は残っていますので、何を話したか、どういう事を行ったかというのは、ちゃんと覚えています。

■言いたくない事を無理やり言わされるイメージ

自分の意思でちゃんとコントロールできるので、決してそんなことはありません。

自分の意志はちゃんとありますので、言いたくない事は言わなくて大丈夫ですし、言う、言わないというのは、自分の意思で選んで話せばいいのです。

■ ヒプノセラピーを受けるタイミングについて

個人差があるので、一概にはいえませんが
・人見知り、緊張などのコミュニケーションについての悩み
・不安、心配、後ろ向きなどの感情のコントロールについての悩み
・自信を持ちたい、前向きになりたいなど考え方を変えたい
・恋愛、結婚、家族などが原因の悩み
・ペットや大切な人を失った時の喪失感
・妊娠中に不安がある方
・問題の原因がわからない悩み・・・etc

顕在意識を休ませた状態で、潜在意識(無意識)の中の、本来の自分の意志を引き出したり、自分の意志に反している、さまざまな悩みの原因の記憶や、トラウマを探り出したりしますので、その時の感情を目覚めさせたり、また受け入れたり、癒したりして、問題解決を行っていきます。
本人が受けたいと思ったときに、受けるのがベストです。

■ 受けてはいけない時やかかりにくい場合について

〜受けてはいけない場合〜

・診療内科、精神科を受診されている方
・体調が悪い時、病気の時など
 ※ 事前に医療機関の許可が必要です
・アルコール、違法薬物などを飲用している方
 ※どんな場合でも受ける事はできません

〜かかりにくい人や場合〜

・信頼関係ができていない場合
・プライベートを絶対に喋りたくない人
・かたくなに催眠にかかりたくないと思っている人
・あまりに近すぎる関係の友人や家族など
 ※いずれにしても施術者の経験やテクニックで違います

■ 催眠と洗脳との違い

潜在意識に働きかけるという点で、共通点はありますが、催眠は本人がかかりたくないと思っていれば、かかることはありませんし、自分でコントロールできます。

洗脳は物理的暴力や精神的な圧迫などを用いて、相手の思想や信念などを根本的に変える状態のことですが、一般的にマインドコントロールと同じような感覚で思われているようです。

ちなみにマインドコントロールとは強制的ではないのですが、気がついたら、さも自分で選択したかのようにコントロールされている技法の事で、洗脳とは似ているようで違います。
しかし、いずれも自分自身の意思が、他人の手がコントロールされてしまうというところは、催眠とは大きく違います。

また、催眠は必ず覚めますが、洗脳やマインドコントロールは、なかなか覚める事が難しいので
す。

まとめ

いかかでしたか?

ヒプノセラピーについてのさまざまな誤解や疑問などは、ご理解いただけましたか?
また、ヒプノセラピーを受けてみたい!もっと勉強したいと思っていただけたでしょうか?

ヒプノセラピーはとても奥が深く、簡単には理解しにくい部分もあるかもしれません。でも、もしも機会があれば、ぜひヒプノセラピーを気軽に体験して頂きたいと思います。

体験されてから、また記事を読み直していただくと、より深く納得いただける部分が、きっとでてくることでしょう。

参考文献
「ミルトン・エリクソン入門」ウィリアム・ハドソン・オハンロン著/森俊夫、菊池安希子訳/金剛出版
「癒しのヒプノセラピー」中島勇一著/メディアート出版
「はじめての心理学」氏原寛、松島恭子、千原雅代編/創元社
「ワイス博士の前世療法」ブライアン・L・ワイス著/山川紘矢、亜希子訳/PHP研究所

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2017.05.07

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