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  2019.04.25



妊婦に葉酸が必要な理由

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妊娠を考えるようになると、耳にする機会が増える栄養素のひとつが葉酸です。
妊活中から必要とされる栄養素ですが、なぜ、その時期に葉酸を多くとる必要があるのでしょうか?

妊活中の女性や妊婦さんが葉酸を多くとるべきとされるのには、理由があります。
実は葉酸は赤ちゃんの脳や脊髄の発達に欠かせない栄養素なのです。

赤ちゃんの成長のための栄養は、お母さんの体を通して与えられます。
妊婦さんがとる食事が赤ちゃんの体も作るのです。
赤ちゃんと自分の健康を守るため、推奨される量の葉酸をきちんととる習慣をつけましょう。

目次

1. 葉酸の正体と働き
 1-1. 葉酸の発見
 1-2. 葉酸の特徴
 1-3. 葉酸の働き
  1-3-1. 核酸の合成を助ける
  1-3-2. 赤血球を作る
  1-3-3. 動脈硬化を予防する
  1-3-4. エネルギー代謝を活発にする
  1-3-5. 月経のときの不快な症状を軽くする

2. 妊婦に葉酸が必要な理由
 2-1. 赤ちゃんの脳や神経の成長の仕方
 2-2. 葉酸不足でおこる赤ちゃんのふたつの病気
  2-2-1. 無脳症
  2-2-2. 二分脊椎
 2-3. 二分脊椎が引きおこす影響

3. 葉酸などの栄養と赤ちゃんの生活習慣病の関係
 3-1. おもな生活習慣病
 3-2. 生活習慣病と遺伝子
 3-3. 胎児のときの栄養状態と生活習慣病

4. 「小さく産んで大きく育てる」ことの危険性
 4-1. ダイエットと低出生体重児の関係
 4-2. 日本の妊婦さんの摂取エネルギーの現状
 4-3. 妊婦に多い葉酸不足

まとめ

1. 葉酸の正体と働き

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ここでは葉酸がどんなものなのか、どういった働きを持つのかを説明します。

1-1. 葉酸の発見

葉酸の発見のきっかけを作ったのは、インドのボンベイ(現ムンバイ)にある産院の医師、ルーシー・ウィリスという人です。

ウィリス医師は、多くの妊婦さんが巨赤芽球性貧血という、息切れや動悸、めまいなどを伴う病気にかかっていることに気づきました。
これは巨大な赤芽球が増えて、酸素を運ぶ役割を担う正常な赤血球が減る病気です。

そして、ウィリス医師はこの病気を発症している妊婦さんに酵母の抽出液を与えれば、貧血が治ることを発見しました。これが1931年のことです。

その後の研究で、貧血を治す効果のある成分は葉物野菜(葉菜)に多く含まれていることがわかりました。10年後の1941年、その成分がほうれん草から抽出されて、葉酸と名付けられました。

1-2. 葉酸の特徴

葉酸はビタミンB群のひとつで、油に溶けにくく、水に溶けやすい水溶性のビタミンです。

葉酸という名前の通り、野菜に多く含まれています。でも、動物性食品に含まれていないわけではありません。牛や豚、鶏のレバーのほか、ウナギの肝などにも含まれています。

葉酸は「水に溶けやすい」「熱に弱い」という特徴があります。調理する際は、「生で食べられるものはなるべく生で食べる」、「ゆで汁ごと食べられる方法で調理する」ことを考えましょう。

食事から摂取された葉酸は、肝臓や腎臓などにある酵素によって分解されて、利用されます。

化学構造も明らかになっていて、1940年代には人工的に合成することに成功しています。現在は、サプリメントも販売されています。

1-3. 葉酸のおもな働き

葉酸にはさまざまな働きがあります。ここではおもなものを説明します。

1-3-1. 核酸の合成を助ける

葉酸は新陳代謝と深く関わっています。

人間など生物の遺伝情報は、DNAやRNAと呼ばれる物質に詰まっています。DNAやRNAは、核酸という物質からなっています。葉酸はこの核酸が合成されるのを助ける働きを持っているのです。

1-3-2. 赤血球を作る

葉酸はビタミンB12とともに働いて、赤血球を作る役割を持ちます。巨赤芽球性貧血(悪性貧血)を予防する働きもあります。

葉酸の不足は巨赤芽球性貧血を引きおこす原因のひとつです。

1-3-3. 動脈硬化を予防する

葉酸は、動脈硬化の原因となるホモシステインという物質の血中濃度を下げる働きをしています。

また、ホモシステインは妊娠合併症やアルツハイマー病とも関連がある可能性が指摘されていて、研究が進められています。

1-3-4. エネルギー代謝を活発にする

葉酸にはエネルギーの代謝を活発にする働きもあります。

人間がエネルギー源として利用する栄養素は3つあります。
ひとつが炭水化物、ふたつめが脂質、3つめがタンパク質です。
3つの栄養素を消化吸収して、エネルギーとして働かせるには、さまざまな酵素が必要です。

葉酸を含むビタミンB群は、互いに協力しあって、エネルギーを作るさまざまな酵素の働きを助ける「補酵素」として働いています。

1-3-5. 月経のときの不快な症状を軽くする

女性の多くが、月経のときに、痛みや眠さ、怠さ、イライラなど、さまざまな症状に悩まされています。

月経前に特に強い症状をおこす場合を「月経前症候群」と呼びます。
月経前症候群の原因はまだはっきりわかっていませんが、ホルモンのバランスが崩れることが原因のひとつではないかと考えられています。

葉酸をはじめとするビタミンB群にはホルモンの代謝を円滑にする役割もあります。
月経前症候群では、葉酸などのビタミンの摂取で症状が改善する可能性があります。

2. 妊婦に葉酸が必要な理由

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人間の生命活動で重要な役割を持つ葉酸ですが、妊活中の女性や妊婦さんには通常以上の葉酸が必要とされています。それはなぜでしょうか?

ひとつは、赤ちゃんは活発に細胞分裂して、さまざまな臓器を形成して育っていくからです。
核酸の合成を助ける働きを持つ葉酸は、赤ちゃんの発育に不可欠なものなのです。

また、葉酸はおなかの中で育つ赤ちゃんの脳や脊髄の発達にも欠かせません。
お母さんが十分な葉酸をとっていないと、赤ちゃんが先天性異常をおこすリスクが高まってしまいます。

そのため、妊娠を考えている女性や妊娠の可能性のある女性は1日に400μg、妊婦さんは1日に480μgの葉酸をとるように呼びかけられているのです。

2-1. 赤ちゃんの脳や神経の成長の仕方

脳や神経のことを中枢神経と呼びます。
赤ちゃんの中枢神経の元となるのは、背中の中央にある一枚の板状のもの(神経板)です。

妊娠4週目になると、神経板は管状(神経管)になります。
そして、ファスナーを閉じるように、背中を中心として上下に伸びていき、最終的には頭側と尾側がそれぞれ閉じられます。

やがて神経管の上を皮膚が覆います。
神経管のまわりには骨や筋肉ができていきます。

2-2. 葉酸不足でおこる赤ちゃんのふたつの病気

葉酸が不足することで発生リスクが高まる病気は、ふたつあります。
どちらも脊椎に関係するものです。

頭蓋骨を支える脊椎(背骨)は、椎骨という骨が連なってできています。
椎骨のうち、円柱状の部分を椎体、屋根のような形の部分を椎弓(ついきゅう)と呼びます。
椎体と椎弓に囲まれた空洞部分(脊柱管)の中には、脊髄や血管、神経が通っています。

普通なら、上下にファスナーを閉じるように伸びていく脊椎ですが、途中で成長が止まってしまうことがあります。
上端(頭の部分)の成長が止まると無脳症、下端(腰の部分)の成長が止まると二分脊椎になります。

2-2-1. 無脳症

脳の一部が欠けていたり、不十分にしか発育しない病気です。
神経管の上端に閉じ忘れがおこることで、脳が正常に形成されなくなってしまうのです。

多くの場合、流産したり、死産になったりします。生まれた場合でも、治療法がないため、1週間以内にほとんどが命を落としてしまいます。

2-2-2. 二分脊椎

妊娠の初期に発生するもので、「神経管閉鎖障害」のひとつです。
背骨に穴が開いて、本来、背骨の中にある脊髄が皮膚の外に出てきてしまう病気です。
これを「脊髄披裂(せきずいひれつ)」と呼びます。

ただ神経管に閉じ忘れがおこっただけの状態は「脊椎披裂(せきついひれつ)」と呼び、「脊髄披裂」とは区別されています。

脊椎披裂では、椎弓がいくつか欠けた状態になります。これは新生児の10人にひとりぐらい見られるもので、大きな問題はおこりません。

ところが脊椎披裂がおこって骨が欠けている部分の皮膚に穴が開いてしまうことがあります。穴から成長した脊髄が外に飛び出してしまうのが脊髄披裂です。
脊髄披裂は、赤ちゃんが生まれてすぐに手術を受けないと、下肢(足)の運動障害のほか、膀胱や直腸の機能障害をおこすことがあります。

脊髄披裂では手術を受けても障害が残る場合があるので、二分脊椎の予防に取り組むことが大切です。

2-3. 二分脊椎が引きおこす影響

おなかの中の赤ちゃんの脳や神経は、妊娠6週目までにできあがります。

その後、妊娠8週を過ぎるころには脳の水(脳脊髄液)の循環が始まります。

脊椎披裂では、脳の水の循環が始まっても、問題はおこりません。
しかし、脊髄披裂では8〜9割に水頭症という病気を引きおこします。

二分脊椎の赤ちゃんは、10人にひとり程度がけいれんをおこしますが、水頭症の場合、およそ3人にひとりと、けいれんをおこす危険性が高まります。

また、脊髄披裂では、脳と脊髄の移行部に構造の歪み(キアリ奇形)がおこることがあります。
生まれてすぐに手術を受ければ多くの場合、赤ちゃんの脳の機能障害は回復します。
しかし、この状態を放置すると水頭症が進んで、脳の障害が永久的に残ることになります。

3. 葉酸などの栄養と赤ちゃんの生活習慣病の関係

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妊娠中のお母さんの栄養が足りないと、赤ちゃんにも悪影響があります。

実は胎児のときに低栄養状態に置かれたことがある赤ちゃんは、大人になってから狭心症や虚血性心疾患をおこしやすいということがわかっています。
現在では、生活習慣病のリスクが高くなると考えられるようになっています。

3-1. おもな生活習慣病

生活習慣病は、生活習慣が招く病気の総称です。
おもな病気としては、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、動脈硬化などがあります。

その名前から、生活習慣に気をつけていれば病気にはならないと考えられがちですが、実は生活習慣に気をつけていても、生活習慣病が発症することがあります。

3-2. 生活習慣病と遺伝子

生活習慣病のリスクを高める生活習慣のひとつに「肥満」があります。

しかし中には、太っていても高血圧や糖尿病にならない人、やせているのに高血圧や糖尿病になる人がいます。

生活習慣病には、遺伝子が関係している可能性が指摘されています。
特定の遺伝子多型を持つ人が、不適切な生活習慣を長く続けることで生活習慣病が発症すると考えられているのです。

3-3. 胎児のときの栄養状態と生活習慣病

実は、特定の遺伝子多型を持っていて、不適切な生活習慣を続けている人がすべて生活習慣病を発症するとは限りません。

さらに別の要因として、胎児のときの栄養状態が挙げられます。
赤ちゃんがいるときのお母さんの栄養状態が生活習慣病の発症に関わっているのです。

赤ちゃんのときの低栄養状態が生活習慣病を発症するメカニズムはふたつ考えられます。

胎児におこる体の構造的な変化

例えば腎臓が作られるときに、赤ちゃんが低栄養状態にあったとします。
腎臓の糸球体(血液を濾過して尿の元を作るもの)などが細胞の自然死(アポトーシス)をおこして、糸球体の数が減ってしまいます。
いったん減った細胞の数は元に戻ることはありません。
そのため、生まれながらに糸球体の数が少ない人となり、高血圧が発症しやすくなります。

DNAの異常

赤ちゃんがおなかの中にいるときに低栄養状態に陥ると、遺伝情報を伝えるDNAに異常がおこることがあります。
このDNAの異常は、生まれてから十分な栄養をとるようになっても治ることはありません。

また、胎児のときに葉酸が不足すると、有害なホモシステインというタンパク質が増えて、DNAやタンパク質の代謝のしくみが上手く働かなくなってしまいます。
遺伝子の配列自体は変わらなくても、遺伝子の機能が変わってしまうのです。

これが生活習慣病になりやすくなる原因のひとつと考えられています。

4. 「小さく産んで大きく育てる」ことの危険性

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日本では昔から、「小さく産んで大きく育てる」ことがよいとされていました。
でも、医学的にいうと、これは間違いなのです。

日本では、生まれたときの体重が2,500g以下の赤ちゃんを「低出生体重児」と呼びます。
この低出生体重児が1975年以降、大幅に増えています。10人にひとりが低出生体重児といわれるほどです。

生まれたときの赤ちゃんの平均体重も減っていて、女の子では3,000gを下回っています。

4-1. ダイエットと低出生体重児の関係

どうして、日本では低出生体重児が増えているのでしょうか?

背景として、若い女性のスリム願望が挙げられます。
やせていることが美しいと思って、ダイエットに励んでいる人は少なくありません。
でも、極端にスリムな体型をしている人は、実は低栄養状態にある可能性が高いのです。

やせている女性が妊娠すると、おなかのなかの赤ちゃんも低栄養状態にさらされます。
こんな環境で育った赤ちゃんは、将来、生活習慣病になる危険が高くなってしまいます。

4-2. 日本の妊婦さんの摂取エネルギーの現状

「妊娠中は太りすぎに気をつけなければいけない」と思っていませんか?
もちろん、妊娠しているときは体重管理が必要です。
でも、太りすぎを恐れるあまりに、しっかり栄養がとれていなければ本末転倒です。

妊娠中に必要とされるエネルギーは、赤ちゃんが育つにつれて増えていきます。
妊娠初期より妊娠中期、妊娠中期よりも妊娠後期のほうが推定エネルギー必要量は多いのです。

日本の妊婦さんでは一般に、妊娠期間中の摂取エネルギーはほぼ一定です。
妊娠後期になったからといって増えていないのです。
しかも、摂取しているエネルギーは同年代の妊娠していない女性とほぼ変わらないといいます。

おなかの中の赤ちゃんが低栄養状態にさらされている可能性は、かなり高いのです。

4-3. 妊婦に多い葉酸不足

全般的に栄養が足りていない妊婦さんが多い日本では、葉酸も不足しがちです。

厚生労働省が葉酸の積極的な摂取を呼びかけていますが、推奨量(1日に480μg)がとれている妊婦さんは4割程度に過ぎません。

妊娠の可能性がある女性や妊活中の女性の葉酸の推奨量は1日に400μgですが、妊娠がわかったら葉酸をさらに多くとることが望ましいのです。

また、出産したからといって、葉酸があまり必要でなくなるわけではありません。
授乳期の赤ちゃんも新しい細胞が活発に作られているので、葉酸は重要な栄養素になります。

不足すると赤ちゃんの心身の発達に遅れが出るという指摘もあるそうです。
授乳期には1日に340μgの葉酸をとるようにしてください。

まとめ

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赤ちゃんの健康には、お母さんの栄養状態が大きな影響を与えます。

特に葉酸は、赤ちゃんの健やかな成長のため、そして、お母さん自身の貧血を防ぐために欠かせません。必要な量をしっかり摂取しましょう。

また、赤ちゃんがおなかの中で低栄養状態にさらされると、生活習慣病になるリスクが高まります。太りすぎないように配慮しつつ、十分なエネルギー量を摂取してください。

葉酸以外の栄養素も、バランスよくとることが大切です。

【参考資料】
・大井静男『脳の発達にも欠かせない 赤ちゃんを元気にする栄養の話 女性と赤ちゃんの健康を守る緑のビタミン葉酸』(保険同人社 2008年)
・永井勝次『葉酸』(健全社)
・吉川敏一『ビタミン・ミネラル速攻事典』(土屋書店 2009年)
・古賀文敏・定真理子『卵子の老化に負けない 妊娠体質に変わる栄養セラピー』(青春出版社 2017年)
・香川明夫(監修)『七訂 食品成分表2017』(女子栄養大学出版部 2017年)

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