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2017.11.22



10分でわかるオリーブオイルの基礎知識-納得する1本の選び方

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オリーブオイルの選び方って、難しそうですよね?

香りがよくて美味しくて、しかも体にいいオリーブオイルの日本における流通量は、この数年間で急増しています。

少し大きめのスーパーマーケットには、専用のコーナーがあって、いろいろな種類のオリーブオイルが並んでいます。

しかし、いざ買おうと思っても、どれを選べばいいのか、決め手になる知識をもっている人は少ないでしょう。

ここではオリーブオイルの基礎知識を解説してから、自分に合った納得の1本の選び方を紹介します。
食材の鮮度や個性を引き立てて、シンプルな料理のクオリティを上げてくれるエクストラバージン・オリーブオイルの魅力を堪能してください。

目次

1. オリーブオイルができるまで
1-1. オリーブオイルの歴史
1-2. 主な産地と生産量
1-3. 製造過程
1-4. 収穫と運搬
1-5. 洗浄から搾油
1-6. ヘルシーな成分

2. オリーブオイルの選び方
2-1. エクストラバージンオイルとは?
2-2. ボトル表示の見かた
2-3. サイズやショップの選び方
2-4. 3タイプのイタリア産オリーブオイル
2-4-1. マイルドタイプ
2-4-2. 辛・苦・青タイプ
2-4-3. フルーティータイプ

まとめ

1. オリーブオイルができるまで

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日本でイタリア料理が人気を得て、オリーブオイルが注目されるようになったのは1995年頃からです。

それから約20年、多彩な香りと味わいをもつオリーブオイルは、日本の家庭にも普及してきました。
そのほとんどは輸入品ですから、輸入業者なり商社なりが、多くの製品の中から輸入販売するものを選定しています。

その選定の際に基準とされるのは、産地、原料となるオリーブの実の質や特徴、製造過程や品質管理などです。

また、オーブオイルはワインと同様に農産物ですから、気候や天候の影響を受けて、味や香りが変化します。

まずは、そうしたオリーブオイルの基礎知識を身につけましょう。

1-1. オリーブオイルの歴史

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オリーブは、人類が最初に栽培した植物といわれています。

栽培の歴史は諸説ありますが、6000~7000年前に地中海東沿岸のシリアからパレスチナあたりで始まったとされ、紀元前3000年頃には圧搾機でオリーブオイルを搾っていたことがわかっています。

地中海北側のギリシャ、イタリア、南フランス、南スペイン、南側の北アフリカに伝わったのは紀元前16世紀頃といわれ、オリーブオイルは食用だけでなく、薬や化粧品としても使われるようになり、オリーブの木は神聖な存在となりました。

その後、南半球やアジア圏を含め、世界中でオリーブが栽培されるようになります。
現在、世界で栽培されているオリーブの品種は1300以上もあるといわれ、そのうち600種がイタリアで栽培されています。

1-2. 主な産地と生産量

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今やオリーブオイルは世界中で生産されていますが、60%以上をEU諸国が占めています。

近年の生産量ランキングで1位はスペイン、2位はイタリア、3位はギリシャとなっており、そのほかもシリアやトルコ、北アフリカのチュニジアやモロッコなど、1年を通して温暖な気候の地中海沿岸諸国が上位を独占しています。

2013年の統計では、スペインの年間生産量は82万トンで、北東部のカタルーニャと南部のアンダルシアが2大産地として知られています。

日本でもっともなじみの深い生産地であるイタリアの生産量は49万トンで、北部、中部、南部とそれぞれにテイストの異なるオイルが生産されています。

ギリシャの生産量は35万トンで、世界的に有名な産地であるクレタ島のオリーブは手摘みで収穫するため、オイルの品質に定評があります。

1-3. 製造過程

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植物油にはいろいろな種類がありますが、そのほとんどは種子を搾るだけでなく、溶剤を使用したり、精製したりという化学的な工程が必要になります。

しかし、エキストラバージン・オリーブオイルはオリーブの実の100%ジュースですから、特別な存在です。
エキストラバージン・オリーブオイルは、オリーブの実を搾り、油分と水分を分離されるだけという、いたってシンプルな手法でつくられます。

とはいえ、製造の過程には様々な手順が必要とされます。
エキストラバージン・オリーブオイルの収穫から出荷にいたるまでの手順は次のようなものです。

① 収穫
② 運搬
③ 洗浄
④ 粉砕
⑤ 練り込み
⑥ 搾油
⑦ 澱の除去 
⑧ 保管
⑨ 瓶詰
⑩ 出荷

1-4. 収穫と運搬

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大切に栽培されたオリーブの実を収穫するところから、オリーブオイルづくりは始まります。

収穫方法には、「手摘み」「用具や小型機械を使って実を落とす」「機械で幹ごとはさんで揺らす」「大型トラクターなどで一気に木を叩いて集める」などの手法があります。

もっとも理想的なのは、オリーブの実が傷つきにくい、理想の色に熟したものだけを選定できる手摘みによる収穫ですが、効率が極端に落ちる贅沢な方法です。

オリーブの実は摘んだ瞬間から酸化が始まり、酸化はオイルの質を落としてしまいます。
ですから、収穫から搾油所に運搬するまでは時間を争う作業になります。

一般的には収穫してから24時間以内の搾油が目標とされますが、中には2~3時間の搾油にこだわる生産者もいて、北半球では9月末から12月頃にかけてとなる収穫時期に、徹夜の作業が行われます。

1-5. 洗浄から搾油

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搾油所に運ばれたオリーブの実は、葉や小枝などを送風機で飛ばしてから水で洗浄します。
その後、石臼、ハンマー式、ディスク式などの方法で粉砕してからペースト状にします。

それから行われる搾油には、「伝統的手法」「遠心分離法」「シノレア法」などがあります。

伝統的手法は、石臼で粉砕したペーストを「フィスコリ」と呼ばれる円盤状のマットにのせ、そのマットを何層にも重ねて上から圧力をかけて圧搾します。
ペーストが空気に触れる時間が長くなり、酸化しやすいという面もありますが、代々受け継がれてきた手法として、このスタイルを貫いている生産者もいます。

現在の主流である遠心分離法は、ペーストを遠心分離器にかけて油分を抽出する方法です。
この方法では、洗浄から搾油までをひとつのラインとなる機械で行っている生産者がほとんどなので、オリーブの実の酸化を抑えることができます。

シノレア法は、「透水法」や「パーコレーション法」とも呼ばれています。
油分と水分の表面張力の違いを利用した方法で、大変品質のよいオイルが抽出できる最新の搾油法です。

1-6. ヘルシーな成分

オリーブオイルが体にいいといわれる理由のひとつに、「オレイン酸」が豊富に含まれるという点があります。

オレイン酸は、酸化しにくい脂肪酸である一価不飽和脂肪酸に属し、高血圧や心臓病、動脈硬化などの原因である血中の悪玉古レステロールを減らす、消化吸収を助ける、腸を刺激して排便を促すといった作用があります。

脂肪酸は酸素が結びついて過酸化脂質になると、生活習慣病や老化の原因になる有害物質になってしまいます。
オリーブオイルは、植物油の中でも酸化しにくいオイルなのです。

また、オリーブオイルは約99%の脂肪酸と、約1%のその他の物質で成り立っていますが、この1%の中には200種以上もの微量成分が含まれており、ポフェノールやビタミンE、ビタミンAなどが体にいい成分として注目されています。

 

2. オリーブオイルの選び方

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今や、専門店やインターネットを利用すれば、世界中で生産されている様々なオリーブオイルを購入することが可能です。

その中から、納得の1本を選ぶときのポイントは4つあります。

2-1. エクストラバージンオイルとは?

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まず確認しなければいけないのは、エクストラバージンオイルであるかどうかということです。

オリーブオイルは、酸度の違いで8種類に分類されています。

① エキストラバージン・オリーブオイル(酸度0.8%以下)
② バージン・オリーブオイル(酸度2%以下)
③ オリーブオイル・ランパンテ(酸度2%を超えるもの)
④ 精製オリーブオイル(②を精製したもので酸度0.3%未満)
⑤ オリーブオイル(①及び②と④をブレンドしたもので酸度1%未満)
⑥ 未精製オリーブポマースオイル(①②③の搾りかすから溶剤を使用して抽出したオイル)
⑦ 精製オリーブポマースオイル(⑥を精製したもので酸度0.3%未満)
⑧ オリーブポマースオイル(①及び②と⑦をブレンドしたもので酸度1%未満)

現在日本国内で販売されているのは、①のエキストラバージン・オリーブオイル、⑤のオリーブオイル(日本ではピュアオイルと呼ばれている)、⑧のオリーブポマースオイルの3種です。

化学的な処理を一切せず、オリーブの実の栄養分をそのままとることができるのが、エキストラバージン・オリーブオイルです。
「EXTRA VERGINE」とラベルに書かれているものを選びましょう。

2-2. ボトル表示の見かた

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オリーブオイルの味や香りは、ワインと同じように開けてみるまで決定的なことはわかりませんが、ラベルの表示からそのオイルのプロフィールを知ることができます。

ラベルには、小さな文字でいろいろな情報が記載されています。
その中で、初心者でもチェックしやすいのは次の5項目です。

① 認証マーク

「D.O.P」や「I.G.P」はEUが定める地域保護認証制度で、いわば公的機関のお墨付きです。
葉っぱの認証マークがあれば、有機栽培であることを示しています。

② 分類の名称

「EXTRA VERGINE OLIVE OIL」は英語表記で、イタリア産の場合は「Olio Extra Vergine di Oliva」と表記されています。

③ 生産者・瓶詰業者・所在地

賞味期限とともに表示を義務づけられているのがこの項目です。
例えば、他国で生産されたオイルをイタリアで瓶詰したものもイタリア産と呼ばれるので、栽培から瓶詰までをイタリアで行われていることを確認できます。

④ 収穫年度

オリーブの収穫時期は年を越すこともあるので、2年にまたがって表記されます。
新鮮なオイルを選びたかったら、賞味期限と同時に収穫年度も確認しましょう。
ただし、この項目は任意表示なので、記載がないものもあります。

⑤ 賞味期限

EUでは、瓶詰めをしてから18カ月までを賞味期限に規定しています。
同じ年に搾油したオイルでも、すぐに瓶詰したものと1年後に瓶詰したものでは鮮度が違ってくるので、収穫年度とあわせて確認したほうがよいのです。

2-3. サイズやショップの選び方

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最近はスーパーマーケットでも、何種類ものオリーブオイルを置く店が増えていますが、納得の1本を探すのであれば、鑑定士(テイスター)などの専門家がいる専門店や百貨店、コーナーが充実している大規模スーパーがおすすめです。

テイスティングができるところだったら、ぜひ試食してみましょう。
パンにつけて試食するよりも、オイルだけを口に含んだ方が香りや味をとらえることができます。

ボトルのサイズは、あまり大きな徳用サイズではなく、新鮮なうちに使い切れるものを選んでください。
頻繁に使うようになれば大きなボトルでも問題ないでしょうが、要はオイルが酸化して劣化しないうちに使い切ることです。

透明ではなく遮光してある色付きのガラス瓶か、アルミボトルが、劣化しにくい容器です。

いきなり何種類ものオイルを揃える必要はありません。
まずは気にいる1本を探して、使いこなしましょう。
次のステップで違うタイプのオイルを入手して、バリエーションを楽しめるようにすればいいのです。

2-4. 3タイプのイタリア産オリーブオイル

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日本にもっとも多く輸入されていて、世界でもっとも土着の品種が多いイタリア産のオイルは、香りや味わいが豊かでバラエティに富んでいます。

これらイタリア産のオリーブオイルは、大きく3つのタイプに分類することができます。

その産地のものがすべて同じタイプというわけではなく、それぞれ中間的なものもありますが、まずは代表的な3つのタイプを試して、その違いを覚えるといいでしょう。

2-4-1. マイルドタイプ

「軽やか」「デリケート」「繊細」などとも称されるこのタイプのオイルは、食材の個性を引き出して料理になじみやすいのが特徴です。

イタリア北部に多いタイプで、和食やフレンチの料理人が好んで使うのもこのタイプです。
繊細な白身魚や、焼き菓子、パンなどによく使われ、淡白な白身、粉やフルーツといった素材の美味しさをうまく引き出すことができます。

代表的なオリーブの品種には、主にリグーリア州で栽培される「タッジャスカ種」や、北イタリアの保養地として知られるガルダ湖周辺で栽培される「カーザリーヴァ種」があります。

タッジャスカ種は、甘いと表現されることもありますが、これは苦みや辛みがほとんどないという意味です。
青いアーモンドや松の実の香り、酸味の少ない赤いリンゴのようなやさしい味が特徴です。

カーザリーヴァ種は、レタスやチコリのような香りがあって、タッジャスカ種同様に繊細な食材の美味しさを引き出します。

2-4-2. 辛・苦・青タイプ

このタイプはイタリア中部に多い、苦くて辛味のある個性的なオイルです。

オイルを舐めると、コショウのような刺激的な辛味や、薬のような苦味があって最初は驚きますが、これはポリフェノールなどの体によい成分が多く含まれているからで、苦味や辛味が強いほどよいオイルとされます。

食材も、炭火で焼いた肉や野菜などのように力強い味わいのものとの相性がよく、バーベキューには最適です。

青い野菜や内臓などのクセの強い食材にもマッチするので、サラダ、ソテー、マリネなどにたっぷりかけるといった使い方も合います。

主な品種は、トスカーナ州やウンブリア州で栽培されている「フラントイオ種」と「モライオーロ種」、プーリア州で栽培されている「コラティーナ種」、カンパーニア州で栽培されている「カルペッレーゼ種」、サルデーニャ島の「ボザーナ種」などです。

2-4-3. フルーティータイプ

フレッシュでさわやかな香りが特徴であるこのタイプは、イタリア南部に多いオイルです。

苦味や辛味はあまり感じられず、柑橘類、青りんご、バナナ、青トマトなど、みずみずしいフルーツのような風味が楽しめます。

このタイプはもっとも日本人の味覚に合うといわれており、フレッシュなトマトやフルーツ、アジ、イワシ、サバなどの新鮮な青魚などとの相性がよく、冷奴にかけたり、味噌汁にたらしたりといった和食での使い方も多彩です。

代表的な品種は、青いトマトの香りがする「トンダ・イブレア種」や、バナナや桃の香りが感じられる「ノッチェラーラ・デル・ベリーチェ種」、青いトマトや青リンゴの香りがする「ビアンコリッラ種」があり、これらはシチリア島を代表する品種でもあります。

レモンやオレンジの産地でもあるシチリアでは、オレンジの輪切りにこのタイプのオイルをかけて、サラダとして食べるほど、フルーツとマッチします。

ラツィオ州やカンパーニア州で栽培されている「イトラーナ種」も、青いトマトの香りが特徴で、トマトの産地で生産されるオイルだけに、トマトとモツァレラチーズ、バジルのサラダである「カプレーゼ」には、このオイルが定番とされます。

 

まとめ

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オリーブオイルの入門としては、まずイタリアの3タイプから好きなものを選んで試してみてはいかがでしょうか。

オリーブオイルの使い方は多彩で、「かける・あえる・つける」「焼く・煮る・炒める・揚げる」といった料理の調味料として使う以外にも、「スープ類にたらす」「パン・麺・米をつけて食べる」「ドレッシングの原料にする」といった使い方などがあります。

特別にイタリア料理を意識しなくても、普段食べている料理に加えるだけで、新鮮な風味や味わいをもたらしてくれるはずです。
しかも、健康にもいいのですから、ぜひ習慣化することをおすすめします。

香と味が好みである納得の1本に出合えたら、オリーブオイルという食文化の奥深さに感動を覚えることでしょう。

【参考資料】
・『オリーブオイルの選び方 使い方』 池田書店 2013年
・『オリーブオイル・ガイドブック』 新潮社 2014年

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