美白は、時代を超えて日本人女性の憧れです。
なぜ「日本人女性」と書いたかというと、「美白」は日本でつくられた言葉で、いわゆる「透明感のある白い肌」への憧れは、世界共通のものではないからです。
そもそも、日本人の健康な肌は白くありません。
それでは「美白」の意味する「透明感のある肌」を阻害するものが何かということを考えてみると、最大の要因は「シミ」です。
ですから、「美白ケア」は「シミケア」といい換えることができます。
シミにはいくつかの種類があり、肌のシミと考えられている大部分のものは「老人性色素班」と呼ばれる症状。
そして、シミは一度できてしまうと、セルフケアで消すことは困難という現実があります。
シミケアは、まず、この現実を受け入れなければいけません。
美白美容液は、シミの予防をメインとして、場合によっては多少の改善を図ることもできるアイテムと考えましょう。
ここでは、老人性色素班ができるメカニズムと、それを防ぐ美白美容液の働きを解説してから、おすすめの美白美容液20アイテムを紹介します。
目次
1. 美白美容液を選ぶポイント
1-1. ジェルやオイルと美容液の違い
1-2. シミの原因になるメラニン
1-3. メラニンを抑制する3つの方法
1-4. 代表的な美白有効成分
2. 5,000円以下のおすすめの美白美容液8選
① ホワイトニングモイスチャーエッセンス
② ピュア5 薬用ピュアTENマスク
③ ホワイトニングBB
④ 美白美容液
⑤ 美白美容液WN
⑥ ホワイトルーセント オンメーキャップ スポッツコレクティング セラム
⑦ シミ対策美容液
⓼ 美人エッセンス
1. 美白美容液を選ぶポイント
美白美容液を選ぶ際には、シミができるメカニズムと、美白美容液に配合されている美白有効成分がどのように働くかということを理解する必要があります。
その上で、年齢や体質、環境などで変わる肌質に合ったものを選ばなくてはいけません。
1-1. ジェルやオイルと美容液の違い
基礎化粧品は、化粧水、オイル、ジェル、乳液、クリーム、美容液など、テクスチャーの違いで名称や働き方が違います。
化粧水の多くは、90%以上が水分でできており、配合されているのは主に水溶性成分なので、肌の中にはほとんど浸透しないものです。
オイルは、油分をベースおり、配合されるのも油溶性成分がメインになります。
余分な油分は毛穴トラとしてブルなどの原因になるので、使い方には配慮が必要です。
ジェルは、粘着性のあるゼリー状テクチャーで、ほどよい油分を含んでいるものが多いという特徴があります。
乳液は、界面活性剤によって水と油分が混ざって「乳化(エマルジョン)」しているもので、クリームより油分が少ないテクスチャーです。
クリームは、油分を多く含んでいる重めのテクスチャーで、肌に脂質の膜をつくるため、「肌にフタをしてはいけない」と考える現代の美容皮膚科学では、皮脂の分泌が減る高齢層用のアイテムになっています。
バームは、さらに重いテクスチャーで、半固形にして塗りやすくしたものです。
美容液は、実のところ、テクスチャーの分類では正確な定義がありません。
油分を少量含んで化粧水のようにサラッとしたものから、ジェル状のもの、乳液状のものと幅広いテクスチャーが存在します。
美容液とは、目的に合った成分を配合して集中ケアする基礎化粧品を意味します。
美白を目的とした美白美容液以外に、保湿美容液やエイジングケア美容液などがあり、最近は複数の目的を兼ねたものも多くなっています。
1-2. シミの原因になるメラニン
皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織という3層の構造になっています。
シミは、表皮の肌トラブルで、メラニンという色素の沈着が主な原因。
紫外線を浴びると、表皮のもっとも内側にある基底層というところで、表皮細胞がメラノサイトという細胞に指令を出して肌の内側を守ろうとします。
指令を受けたメラノサイトは、酵素であるチロシナーゼを活性化させてチロシンというアミノ酸からメラニンを合成します。
基底層で、細胞分裂によって次々と生まれる表皮細胞は、後から生まれる細胞に押し出されて、有棘層、顆粒層へとだんだん薄くなっていき、死んだ細胞であるペラペラの角質となって、角層を構成します。
何層にも重なって肌のバリアとなる角質は、やがてはがれ落ちてなくなりますが、紫外線が原因でつくられたメラニンも角質といっしょに押し出されて排出されます。
ところが、あまりにも大量のメラニンが合成されたり、なんらかの理由で古い角質がはがれ落ちずに残ったりすると、メラニンも排出されずにいつまでも表皮に残ることになり、それが色素沈着を起こしてシミになるのです。
1-3. メラニンを抑制する3つの方法
美白美容液は、メラニンの合成を抑えることが主な目的で、その働き方は大きく分けて3種類。
・表皮細胞がメラノサイトに出した指令を伝達する情報伝達物質の働きを止める
・酵素チロシナーゼに働きかけてメラニンの合成を抑制する
・チロシナーゼ自体をを減少させる
もっとも多いのは、チロシナーゼに働きかけるものです。
1-4. 代表的な美白有効成分
美白を目的とする美容液に配合される「美白有効成分」は、厚生労働省が指定するものが20種ほどあり、これらの成分を配合する美容液は医薬部外品となります。
医薬部外品とは、厚生労働省が定めた140種の表示指定成分が一定の量で配合されているもので、化粧品のように全成分表示の義務はなく、有効成分以外はどのような成分が配合されているのかわからないものもあります。
メーカーが独自で開発したり、提唱したりしている美白成分もあり、化粧品よりも、「薬用」などと表示されている医薬部外品のほうが高い美白効果を得られるとは限りません。
厚生労働省が定めている主な美白有効成分は次のようなものですから、成分表示で確認しましょう。
・AMP(アデノシン1リン酸2ナトリウムOT)
・アルブチン
・ビタミンC誘導体
・プラセンタエキス
・コウジ酸
・t-AMCHA(t-シクロアミノ酸誘導体)
・D-メラノ(TM)
・4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)
・カモミラET
・トラネキサム酸
・ルシノール
・リノール酸S
・L-システイン
・エラグ酸
2. 5,000円以下のおすすめの美白美容液8選
コスメには、サロンやデパコスに行かなければ購入できないものもありますが、ここではネットショップで購入可能な美白美容液で、現在、評価が高くリピーターが多いアイテムをピックアップしました。
① ホワイトニングモイスチャーエッセンス / 50ml
ブランド: フリープラス(カネボウ)
販売価格: 4860円(税込)
ビタミンC誘導体の一種である「L-アスコルビン酸2-グルコシド」と、漢方の原料として使われる甘草の根に含まれる「グリチルリチン酸ジカリウム」を有効成分として配合。
紫外線の影響を受けやすいデリケートな肌のために開発された薬用美白美容液で、肌の負担を抑えて美白ケアができます。
② ピュア5 薬用ピュアTENマスク / 10枚入りx2袋
ブランド: ジャパンギャルズ
販売価格: 1080円(税込)
「水溶性プラセンタエキス」を美白有効成分として配合する薬用マスク。
洗顔後に10分から15分間マスクすることで、メラニンの生成を抑制し、保湿ケアも行います。
国産天然コットン100%使用の厚手マスクには、美容液が330mlもしみ込ませてあり、肌にやさしく密着して使用感に定評があります。
無着色、無鉱物油、ノンパラベンをうたっています。
③ ホワイトニングBB / SPF40 / PA+++ / 【ナチュラル】普通~健康的な肌色 / 35g
ブランド: オルビス
販売価格: 2916円(税込)
1本で、美白美容液、日焼け止め、下地、ファンデーション、コンシーラー、パウダーの6役を兼ねる薬用美白BBクリーム。
水溶性のビタミンC誘導体である「アスコルビン酸2-グルコシド」を美白有効成分として配合、肌への刺激が強い紫外線吸収剤不使用でSPF40、PA+++の高いUVカット効果を実現しています。
④ 美白美容液 / 30g
ブランド: キュレル(花王)
販売価格: 3780円(税込)
植物由来の「カモミラET」を美白有効成分として配合し、ユーカリエキスが肌にうるおいを与えて、外部からの刺激を受けにくいなめらかな肌を保つ薬用美白美容液。
乾燥性敏感肌を考えたキュレルのラインナップで、無香料、無着色、エチルアルコール無添加です。
⑤ 美白美容液WN / 本体 / 30ml
ブランド: ちふれ
販売価格: 1188円(税込)
天然由来の「アルブチン」と、ビタミンC誘導体「L-アスコルビン酸 2-グルコシド」を美白有効成分として配合した、プチプラ薬用美白美容液の人気コスメです。
無香料、無着色、エチルアルコール無添加で、ヒアルロン酸とトレハロースを保湿成分として配合してます。
⑥ ホワイトルーセント オンメーキャップ スポッツコレクティング セラム ナチュラル / SPF25 / PA+++ / 本体 / ナチュラル / 4g
ブランド: SHISEIDO(シセイドウ)
販売価格: 4536円(税込)
有効成分 として「4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)」を配合した美白美容液と、シミをカバーするコンシーラーが融合したスポッツ美白アイテムです。
ペンシル型なのでピンポイントにつけやすく、メイクの上からでも重ね塗りできるのが特徴。
「ナチュラル」「ナチュラルライト」「ミディアム」から、自分の肌に合わせたカラーが選べます。
⑦ シミ対策美容液 / 45mL / 無香料
ブランド: アクアレーベル(SHISEIDO)
販売価格: 2268円(税込)
最強のプチプラと呼び声の高い、資生堂アクアレーベルの薬用美白美容液で、みずみずしいなめらかな感触が特徴。
美白有効成分として「m-トラネキサム酸」を配合、紫外線によるダメージをケアする整肌サポート成分としてヒアルロン酸や水溶性ポリマーのリビジュアを配合、さらに、うるおい導入成分であるアクアシナジーを高配合して、角層をうるおわせます。
⑧ 美人エッセンス/ 40ml
ブランド: 米ぬか美人
販売価格: 2700円(税込)
日本酒の酒造ブランドである日本盛が展開する「米ぬか美人シリーズ」の薬用美白美容液。
米ぬかエキスと日本酒由来の天然保湿成分に加え、抗炎症効果も高い「グリチルリチン酸ジカリウム」でみずみずしい肌を維持しながら、美白有効成分の「水溶性プラセンタエキス」がメラニンの生成を防ぎます。
クワの根を乾燥させて抽出するソウハクヒエキスも、高い美白効果と抗酸化作用をもつ成分です。
※それぞれの販売価格は記事作成時のものとなっております。
まとめ
ここでおすすめしてきた美白美容液は、いずれもユーザーからの口コミで高い評価を受けているものばかりです。
しかし、肌質は年齢とともに変わりますから、同じものを使い続けることが必ずしもよいとは限りません。
スキンケアに使用する基礎化粧品は、自分の肌の変化を感じとって変えていくことが大事。
40代になったら、20代のときと同じケアではいけないのです。
エイジングケアは30代後半からはじめましょうとアナウンスしているメーカーが多いのですが、美白ケアはシミの予防ですから、紫外線対策とともに早くから行うにこしたことはありません。
美白ケア=エイジングケアと考えずに、20代から続けることが、10年後20年後の美白を実現するカギとなります。
【参考資料】
・@cosme
・各メーカーサイト