自分に合ったスキンケアのアイテムを見つけたいと思っている男性は多いですよね?
「男が肌に気を使うなんてはずかしい」
「男のくせに化粧品を使うなんて女々しい」
などと考える人が多かったのは、もう過去の話。
ビジネスシーンでも、きれいな肌は仕事ができる人間の常識とされるようになりました。
整髪料を中心とした過去の男性用化粧品ブランドには、アフターシェーブローションやクリームなどがありましたけど、現代の皮膚科学に基づくものであったとはいえません。
今、メンズコスメは、皮膚科学から導かれた肌のメカニズムと、男性の肌の特性を反映して多くの製品が販売されており、どれを選んだらよいのか迷うほどです。
ここでは、男性の肌の特性を簡単に解説してから、ユーザーから高い評価を受けているメンズコスメの化粧水をピックアップして紹介します。
ぜひ参考にして、自分の肌に合ったコスメを見つけください。
目次
1. 男の肌の特性を知る
1-1. 日焼けとシェービングで傷んでいる角層
1-2. 水分蒸発量が多い
1-3. 皮脂分泌量が多い
1-4. 美白ケアとエイジングケアの要素
2. 高評価のメンズ化粧水10アイテム
① ティーツリーケアソリューションアンプルマスクJEX
② ミノン メン 薬用フェイスローション
③ アクセス・シー
④ オールインワンフェイスジェル
⑤ THE TONER
⑥ フィトグラム ローション
⑦ BALIOオールインワンジェル
⑧ 薬用ローション
⑨ メンズ肌水
⑩ 24メンズ オールインワンローション
まとめ
1. 男の肌の特性を知る
男性が肌を健康な状態に保つために必要なケアは、「洗顔」「保湿ケア」「紫外線対策」の3ステップで考えなければいけません。
女性のスキンケアには、メイク落としが加わり、さらにシミ予防の美白ケア、シワやたるみ予防のエイジングケアなどが重視されます。
化粧品には、男女兼用のものもあります。
しかし、男性の肌と女性の肌は、ホルモンの分泌や生活習慣の違いなどから異なった特性をもっているのです。
メンズコスメは、男の肌の特性に合わせた作用や効果を考えてつくられています。
まず、男の肌の特性を理解しましょう。
1-1. 日焼けとシェービングで傷んでいる角層
人間の肌は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」という3層構造でできており、表皮は外界からの刺激や異物の侵入から体を守り、真皮は肌の弾力やハリをつくり、皮下組織には動脈や静脈が通って皮膚に酸素と栄養を供給し、老廃物を排出しています。
表皮は、細胞分裂をして新しい表皮細胞を生み出している「基底層」、表皮細胞が徐々に後から生まれた細胞に押しつぶされて扁平になる「有棘層」と「顆粒層」、そして死んだ表皮細胞が角質となって、多いところでは20層以上もレンガのように重なる「角層」という4つの層に分かれています。
角層では、幾重にも重なるペラペラの角質のすきまを細胞間脂質が埋めており、このわずか0.02ミリ程度の厚さしかない層がバリアとなって、細菌やウイルスの侵入を防いでいるのです。
角層は薄いので傷つきやすく、女性の場合はメイク落としのクレンジングや、日焼け止めの紫外線吸収剤などの刺激が大きな問題となるのですが、男性の場合は、毎日欠かさないシェービングと、日焼け止めを使わないことによるダメージが大きな問題となります。
どうしても日焼けやシェービングで傷んでしまう角層のケアは、メンズコスメの最大の目的なのです。
1-2. 水分蒸発量が多い
「肌のうるおい」とは、体内から蒸発する水分を角層の細胞間脂質にある「セラミド」という保水物質や、角質の中にある「天然保湿因子(NMF)」というアミノ酸の一種が、つなぎとめることで維持されています。
肌の外から化粧水などでいくら水をつけても、角層にはバリア機能があるので浸透することはありません。
以前は、化粧水で肌にたっぷり水分を与えてから、乳液やクリームで蒸発しないようにフタをするスキンケアが常識とされていましたが、間違いであることが皮膚科学で実証されました。
肌の保湿ケアに必要なのは、水分を与えることではなくて、角層を健全な状態に保ち、体内から蒸発する水分をしっかりとつなぎとめられるようにすることなのです。
ホルモンの違いなどから、男性は肌から蒸発してしまう水分の量が女性の倍以上あるといわれます。
これは、女性よりも男性の方が、角層で水分を保持する機能が弱いということです。
1-3. 皮脂分泌量が多い
女性の場合、角層で水分を保持しているのは、セラミドが80%程度、天然保湿因子(NMF)が約15%程度、毛穴から分泌された皮脂が肌の表面に広がった皮脂膜が5%程度とされます。
角層で保持している水分量が女性より少ない男性は、それを補うために皮脂の分泌が多くなり、2倍の分泌量があるともいわれます。
皮脂は「脂」ですから、時間が経つと酸化して毛穴トラブルの原因になります。
クリームなどで肌に余計な油分を与えるのも、スキンケアにはよくないこととされるようになっています。
女性は朝晩2回の洗顔で皮脂を洗い流すことが、スキンケアの基本。
メイク落としをした後の洗顔だけでなく、夜、寝ている間にも皮脂は分泌されているからです。
皮脂の多い男性は、洗顔で皮脂をしっかり落とすことをもっと重視すべきなのです。
1-4. 美白ケアとエイジングケアの要素
化粧水は、コスメの中で役割を変えつつあります。
かつては、肌に水分を与えるアイテムでしたが、それが意味のないことだとわかってしまった現在は、角層の表面を柔らかくして、次に使う美容液などが角層に浸透することを助ける「ブースター」機能をもつものが増えています。
美容液は、保湿、美白、エイジングケアといった目的に応じた成分を高濃度で配合し、集中ケアするためのアイテムです。
しかし、「美容液は角層に浸透するもの」「化粧水は角層に浸透しないもの」という線引きが微妙になってきている現状があります。
「ローション」は液状の化粧品を意味し、以前は化粧水を指す言葉でしたが、今はローションと名の付く美容液も存在します。
また、美容液と同じような成分を配合して「化粧水」という名称で販売されているものもあるのです。
保湿だけでなく、シミの予防や老化予防の効果を強調する化粧水も増えてきているので、メンズコスメを選ぶ際には検討する要素としてもいいでしょう。
2. 高評価のメンズ化粧水10アイテム
男性から高い評価を受けている化粧水を10アイテムピックアップしました。
化粧水という名称は使っていないものもあり、シートマスクやジェルも含まれています。
「薬用」は、厚生労働省が定めた140種の表示指定成分のいずれかを配合した「医薬部外品」であることを意味します。
医薬部外品は医薬品よりも作用や効果が緩やかで、治療を目的とせずに予防や多少の改善が期待できるものであり、「〇〇を防ぐ」「〇〇を改善する」というように効能をうたうことができます。
化粧品は、医薬部外品よりもさらに作用や効果が穏やかで、健やかな肌や美しさやを維持することを目的とされ、効能をうたうことはできません。
化粧品は全成分を配合量の多い順に表示することを義務づけられていますが、医薬部外品は表示指定された有効成分さえ表示すれば、ほかの成分の表示義務はありません。
ニキビケアや美白ケア、エイジングケアを目的とする基礎化粧品には、医薬部外品が多くなります。
ですが、「医薬部外品」であれば、ニキビやシミやシワなど改善効果が「化粧品」よりも高いと考えるのは間違いで、なによりも自分の肌状態に合っていることが重要ですし、できてしまったシミやシワ、たるみなどをセルフケアで改善することは難しいのが現実です。
① ティーツリーケアソリューションアンプルマスクJEX
ブランド:MEDIHEAL(L&K)
販売価格:25ml/3枚入 1,058円(税込)
韓国のシートマスク&パック専門ブランド「MEDIHEAL(メディヒール)」の製品で、このアイテムは、乾燥や気温の変化による外部環境から皮膚を保護し、肌荒れを防ぐフェイスマスク。
肌を守るティーツリーエキス、カミツレエキス、ツボクサエキスなど、アンプル1本分のローションが浸透したシートマスクで、日本製の商品には日本の軟水が使用され、シートは旭化成(株)が世界で唯一生産する、キュプラ長繊維不織布の「ベンリーゼTM」が使用されています。
いろいろなサイトで、男女ともにとても高い評価を受けているアイテムです。
② ミノン メン 薬用フェイスローション
ブランド:ミノン(第一三共ヘルスケア)
販売価格:150ml (オープン価格)(税込)
保湿不足やシェービングで不調に陥りやすい男性の敏感肌に「やさしくいたわるケア」を提供する「ミノン メン」シリーズの薬用ローション。
製薬会社の男性肌研究から生まれたメンズコスメで、抗酸化成分のトリプトファンや天然ビタミンEを配合して、乾燥するのにベタつきも気になる敏感肌男性のニキビ、肌あれ、カミソリ負けを防ぎます。
③ アクセス・シー
ブランド:ザスコスメティック(ザスインターナショナル)
販売価格:120ml 5523円(税込)
フルーツ酸が古い角質を剥がれやすくするピーリング効果を発揮、甘草エキスやアラントインが炎症を鎮めて肌荒れを予防、オトギリソウエキスが毛穴を引き締める収斂(しゅうれん)作用で肌を整える化粧水。
健康な肌と同じ弱酸性にこだわり、男性の皮脂分泌を考慮したノンオイル仕様で、脂性肌に悩む女性からも高評価を得ています。
発売から20年を迎えますが、根強い人気のメンズコスメです。
④ オールインワンフェイスジェル
ブランド:ZIGEN
販売価格:100g 3694円(税込)
化粧水、美容液、乳液、クリームがひとつになった、男性向けのオールインワンタイプ保湿ジェル。
男性の肌向けに配合された「ヒト型セラミド1、3、6Ⅱ」「ヒアルロン酸」「コラーゲン」という3大美容成分に加え、「プラセンタエキス」「ハマメリス水」といった高保湿成分が角質層に浸透してうるおいを保ちます。
コラーゲンやヒアルロン酸は、真皮で肌のハリや弾力をつくり出していますが、口から補給しても体内でアミノ酸に分解されますし、外部から塗っても真皮まで浸透することはないので、コスメで補給することはできません。
コスメに配合されているコラーゲンやヒアルロン酸は保湿成分として働きます。
体内で生成されない7種類の必須アミノ酸と、8種類のアミノ酸を配合して肌を整え、無香料、オイルフリー、アルコールフリー、パラベンフリーで、敏感肌の人でも毎日使えるメンズコスメです。
⑤ THE TONER
ブランド:BULK HOMME
販売価格:200ml 3,000円(税込)
「メンズスキンケアブランド世界シェアNo1」というビジョンを掲げるBULK HOMMEは、「
THE FACE WASH(洗顔料)」「THE TONER(化粧水)」「THE LOTION(乳液)」のラインナップ。肌の状態に応じて、洗顔料と化粧水のベーシックな2ステップと、乳液を加えたコンプリートな3ステップの使い方が選べるようになっています。
「THE TONER」は、植物や動物、微生物の体内にも存在する天然の糖質であるトレハロースを保湿成分として配合した低刺激化粧水で、肌のうるおいを残したまま汚れを落とす「THE FACE WASH」の後に使用することで、保湿効果が高まります。
⑥ フィトグラム ローション
ブランド:メイコー化粧品
販売価格:150ml 2500円(税込)
2018年12月に発売されたばかりの新製品ですが、メイドインジャパンにこだわった丁寧なつくりで、すでに高い評価を受けているメンズ化粧水。
洗顔クリームと乳液もラインナップされています。
梅、よもぎ、茶葉、沖縄もずく、ノニ、あかもく、アロエ、丹波黒豆、鹿角霊芝、シーベリーという、日本古来より親しまれてきた10種の植物エキスを配合し、ベタつきを感じさせないサラッとした使用感なのに、高い保湿効果が特徴です。
⑦ BALIOオールインワンジェル
ブランド:BALIO
販売価格:100g 3980円(amazon 税込)
ビタミンCの約170倍もの抗酸化力を持つフラーレンを高濃度で配合し、徹底してエイジングケアにこだわったメンズコスメで、皮脂の多い男性の肌に、美容成分を効果的に浸透させる温泉水を使用、39種類もの保湿成分を厳選して配合し、乾燥しやすい肌に最適なうるおいを与えます。
デリケートな日本人男性の肌を徹底的に研究し、メイドインジャパンの成分にこだわって安全性をキープ。
成分にこだわって大量生産ができないため、現在、アマゾンのみで販売されています。
⑧ 薬用ローション
ブランド:メンズアクネバリア(石澤研究所)
販売価格:120ml 1500円(税込)
皮脂分泌の多さが大きな原因となる「男子ニキビ」。
その対策を目的とする「メンズアクネバリア」シリーズは、洗顔料の「薬用ウォッシュ」で毛穴奥の皮脂やアクネ菌を洗い流し、この「薬用ローション」で殺菌とテカリ&皮脂ベタ対策、「薬用UVジェル」で紫外線対策、さらにニキビ跡をカバーする「薬用コンシーラー」まである、トータルニキビケアブランド。
古くからオーストラリアの家庭で常備されてきた、自然の力が凝縮された精油「ティーツリーオイル」に薬用有効成分を加えて殺菌し、炎症を抑えてニキビを防ぎます。
無色素(合成色素は不使用)、無香料、無鉱物油、ノンパラベン、低刺激性で、肌にやさしくニキビケアができます。
⑨ メンズ肌水
ブランド:肌水(エフティ資生堂)
販売価格:400ml 702円(税込)
肌に必要なミネラル分を含む富士山麓の天然水が、適度なうるおいを与えるミネラルウオーターローション「肌水」のメンズアイテム。
さわやかなライムの香りで、全身に使える爽快ローションです。
メンズではない「肌水」もありますが、ライムの爽快感が好きになってこちらを選ぶ女性もいます。
⑩ 24メンズ オールインワンローション
ブランド:24h cosme(ナチュラピュリファイ研究所)
販売価格:145ml 1944円(税込)
「24h落とさなくてもOK!」なほど、肌に優しいコスメをプチプラで販売する国産ナチュラルコスメブランド「24h cosme」に誕生したメンズラインのオールインワンローションで、シェービングによる肌の負担や活発な皮脂分泌を考慮して、100%天然由来成分でつくられています。
界面活性剤不使用、パラベンフリーで肌へのやさしさにこだわり、肌の弱い人、敏感肌の人でも使え、ティーンからミドルエイジまでオールジェネレーションユーズをうたっています。
トレハロースなどがみずみずしい保湿力を発揮、ビルベリーリーフなどのオーガニック植物エキス配合で肌を引き締めます。
まとめ
ここで紹介したコスメは、価格の安いプチプラから美容液クラスの高価なものまであります。
毎日使うスキンケアアイテムですから、コスパは大事な要素となるでしょう。
しかし、スキンケアは毎日の積み重ねが大事なことも事実。
男女を問わず、自分への投資と考えて基礎化粧品にかけたおカネは、5年後10年後の美と健康につながるものです。
とくに、シミ、シワ、たるみといった老化現象は、予防が重要です。
肌の保湿力が弱く皮脂分泌の多い男性なのですから、女性とは違ったアプローチで、日々のスキンケアを大事にしましょう。
記事に掲載したのは参考価格ですから、最新の情報を確認してください。
【参考資料】
・『なぜ、一流の男は「肌」を整えるのか?』 小野浩二 あさ出版 2015年
・@cosme
・各メーカーサイト