レーテ
故ルネ・ヴァン・ダール・ワタナベ氏に師事。正統派西洋占星術、タロット、ホロスコープカウンセリングを学ぶ。一時期、アンナ・マリア・竜姫という名前で雑誌・TV・イベント等で活動していたことがある。
現在は、お客様によるご紹介の方のみ鑑定を行う完全紹介制。情報過多・漏洩の時代に、教会の告解室のような”個人の秘密”の尊重を心掛ける。
西洋占星術においては、15?17世紀ヨーロッパ、フランスを中心とした宮廷文化と惑星の関係を研究中。
また、タロットカードに宿る精神性と日本の武士道との共通点が多々あることを見出し、日本人の誇りを呼びさます鑑定を目標としている。主な占術方法 : 西洋占星術/タロット/ホロスコープカウンセリング/姓名判断/方位/夢解読
目次
1. 運の良し悪しは関係ない
來夢 小さい頃から、いろんなことが分かってしまうところがあったとおっしゃったけど、それって感覚的に言うと感じるの、見えるの? 何か落ちてくるの?
レーテ 感じるんですね。
來夢 感じることに対して、西洋占星学やタロットカードがツールになっていると思うんですが、どっちを主体にしていますか? その人次第?
レーテ その人次第ということはありますが、うーん、半々でしょうか。ただ、タロットが好きというお客様が多いですね。タロットは芸術的で絵で出てくるので分かりやすいし、きれいですし。直感で感じたことがカードに出てくることが多々ありますから、それも加えてアドバイスするようにしています。
來夢 あとは方位ですよね。
レーテ 方位については、引っ越しとか旅行とか、お客様からのご要望が結構あります。でも、いま地軸がズレていますから、一応暦に沿って観ますが、きちんとタロットでもホントにいい方位を占うようにしています。地軸がズレているので、いい方向が悪かったりすることがあるので、分かりにくい面がありますからね。
來夢 なるほど、分かりにくい面をタロットでおぎなうようにしているんだ。ということは、九星気学で使っているのは方位のみで、西洋占星学のホロスコープ、タロットがメインなんですね。
レーテ あとは、こういう夢を見たとか、物を失くしたとか、そういう場合、意味があることが多いので、ちゃんと占って差し上げるようにしています。何の意味もない場合は、「それは単なる不注意ね」って言いますけど(笑)。
來夢 素敵(笑)。それって大事よね。何の意味もないのに、どんなことでも意味があると思い込んでしまう人いますからね。でも、だからこそ、ちゃんと占って差し上げるわけだ。
レーテ そうですね。お客様は何らかの答を望んできてらっしゃるわけですから。
あとは、ご要望によってはご先祖様のこととか、その方のご家系とかも観ることがありますね。
來夢 結局、そういうふうに広がっていきますもんね。それもタロットで観るんですか?
レーテ 両方で観ます。タロットを使うこともありますが、やはりホロスコープにご先祖様やご家系は出るので、ホロスコープで観るようにしています。
來夢 でも、生まれた時間などが、まったく分からない人多いでしょう。
レーテ そういう場合はタロットと、あとは分かる範囲の星、天文暦で拝見します。
來夢 先祖のこと、家族のことというと、そういった展開、たくさんありますからね。レーテさんの対応ぶりが理解できます。
レーテ 運が良いとか悪いとかありますが、実は、良い悪いは関係ないと思っています。もちろん運が良いほうがいいに決まっています。でも、自己固有の生命(エネルギー)が、その方に合った形で燃焼されればいいので、そのためのお手伝いをしたいと思っています。
來夢 つまり、エネルギーがバランスよく回っているかいないかですよね。どんなに占った結果が良くても、それを活かせない人はいますからね。
2. ホロスコープで神話を作り、タロットはカンフル剤として
來夢 お客様とのお付き合いのなかで、ご縁を大切にすることもそうでしょうが、ほかに心掛けていることってありますか?
レーテ ホロスコープに関しては、その方の神話を作って差し上げることだと思っています。タロットについては、私はカンフル剤だと思っていて、これはどっちにするか、いいか悪いか、この男性はいいかなど、決定しなきゃいけない場合、はっきり言い切るようにしています。
來夢 でも、言い切ってあげると、かえって依存心が強くなるケースもあるので、その辺り、どういうふうに気をつけているの?
レーテ 私の場合、それは全然ないですね。依存されていると思ったことないし、ただ、占術で得た答、つまりエネルギーを伝える役目をになっているとは思っています。
來夢 なるほど。レーテさんが、その役目以上でも以下でもないと思っているから、レーテさんが、はっきり言い切ろうと何だろうと、相手は依存してこない。
レーテ なかには、はっきり言い切ると来なくなる人もいます。ただ、相性もありますし、私はあくまでもエネルギーの媒体だと思っているので、それを心掛けています。
來夢 そこを勘違いしてしまうと依存を生みますからね。
レーテ 依存ではなく、信頼されるように努力します。
來夢 話は変わりますが、さっき、ホロスコープは神話を作ることだと言われましたよね。それはルネ先生がおっしゃっていたことなので、私は分かるけれど、もう少し皆さんにも分かるように説明して戴けますか?
レーテ 悩んで来られる方は、自分の物語を見失っているので、その方のホロスコープを観て、その方自身の神話を作って差し上げるのだとルネ先生から教えて戴きました。
來夢 神話というのは12の星の物語ですからね。
レーテ そうです。太陽とか金星とかは、すべて神様のエネルギーですので、神話と言うと、何か大仰(おおぎょう)な感じがしますが、その方独自の物語を作って差し上げる感じです。
來夢 たとえば、ルネ先生は、生まれたときに東の空に何座があるかで、あなたの物語が始まるとおっしゃっていました。
レーテ そうでしたね。アセンダントラインと言いまして、個人の持って生まれた資質、他人にこう見られたいというペルソナ(仮面)を示す場所ですね。
ホロスコープの場合は、それぞれの役割分担、活躍する位置がちゃんと分かれているので、そのなかにおいて星達、惑星達がどのような働きをするかをお伝えします。単純に言うなら、たとえば仕事の場所にすごく良い星が現れていれば、45歳あたりから大活躍します、というようにお伝えするわけです。
來夢 たとえば12の場所と10の星でもいいんだけど、どの場所にどの星がたくさん集まっているのかというと、人それぞれだから、星が集まっている人もいれば、バラけている人もいる。それを、ひとり一人の神話として読み取っていくという話ですよね。
タロットについては、さっき、タロットはカンフル剤とおっしゃっていましたが、普段、カードは78枚を使っているの?
レーテ 22枚の大アルカナと78枚、合わせて100枚使っています。
來夢 じゃあ2組みのタロットカードを使ってるんだ。1つは大アルカナだけを使い、もう1つは78枚全部を使って、混ぜて100枚ということ?
レーテ 初めから混ぜるのではなくて、まず大アルカナだけを使って、次に78枚を使い、結果として混ざる感じです。
來夢 つまり、シャッフルするときは別々にシャッフルする。レーテさんオリジナルのやり方ですね。
レーテ タロットはカンフル剤と申し上げたことについてですが、意外とはっきり答を言ってほしいというお客様が多いんですね。いらっしゃったからにはスッキリして帰って戴きたいので、答を明確にするためにタロットを使っています。
ホロスコープで物語は作れるんですが、私の場合は、お客様の質問を伺って、では拝見しますと言ってカードを切って、こっちはいいですよ、こっちはよくないですよというふうに伝えています。即断、即決という意味ですね。
來夢 スッキリして帰って戴くというのは、大切ですよね。
レーテ たとえば恋愛問題で来られた方に、破滅するからやめたほうが良い、と伝えたとしてもお客様は来ます。はい分かりました、やめますと言って。
來夢 そうそう、初めから誰かに止めてほしかったりするしね。
レーテ もちろん、良い場合は良いと言い切りますし、お客様の要望に沿わない占いや言い方はしません。とくに女性のお客様のなかには、自分の思いを全部聞いてほしいという方が結構いらっしゃいます。そのなかから命題を探し、明確に整理して即断します。
來夢 男性のなかにも、そういう人はいるし、話を聞いてほしいから来られるというか、そちらがメインという人はいますね。
レーテ そうですね。たとえ、望んでいることと反対の厳しい結果が出たとしても、お伝えします。お客様の魂の強さを信じています。
來夢 それは、とても同感できます。
今日は、懐かしいお話を伺うことができましたし、長いお付き合いのなかで初めて伺ったお話もありました。ありがとうございました。
※次回ご紹介するのは、住宅建築・農業などの分野で4つの事業を成功裡に展開しつつ、茨城県つくば市に風水鑑定事務所を設け、算命学を主として多くの人の不安や悩み解決に応じていらっしゃる安倍鴻祥(あんばい・こうしょう)先生です。