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  2020.02.14



Vol.12 宿曜占いにたどりつくことができたのはご先祖のおかげ─その①

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みずき かのん

江戸時代(享保17年)から300年以上続く祈祷師の家系「弘法大師堂」に生まれる。高野山で自らも祈祷師としての資格を取得。テレビ、雑誌、携帯サイト等の占い原稿の執筆、監修を手がけるかたわら、全国の神社仏閣をめぐるなど、神仏・パワースポットの研究を深める。
2002年、東京都渋谷区原宿に占いの館「開運堂」をオープン。悩める女性を中心に数万人を鑑定。パワーストーン、開運アイテム・カラー・ファッション等のアドバイス、占い講座、開運イベント等も開催。とくに弘法大師空海伝来の『宿曜占い』、「良いところを引き出し、後押しする」凄技鑑定で知られ、著書に『ピタリと当たる宿曜占い』(日本文芸社 2011年11月刊)がある。

主な占術方法 : 宿曜占い/ 四柱推命/タロット占い/手相

【HP】開運堂

目次

1. 小学校の頃、手相が変わるのが不思議で怖かった

2. 拒否していたご先祖と和解

3. 失業中にたまたま表参道で占いを始めたら行列が

4. 初めての就職先のエステで陰陽五行を学ぶことに

 

1. 小学校の頃、手相が変わるのが不思議で怖かった

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來夢 みずきさんのプロフィールを拝見すると、祈祷師の家系に生まれたとありますが、代々どのくらい続いているのですか?

みずき 江戸時代から300年以上続いています。

來夢 それは母方、父方のどちらなのかしら?

みずき 母方のほうです。ただし祖母と母は祈祷師を継いでなくて、母方の曾祖父、祖父という流れです。

來夢 じゃあ、女性はみずきさんだけということですか?

みずき そうです。私の父は養子だったんです。それで父の代が一代抜けて、私になったというわけです。

來夢 それって、代々の資質みたいなものがあって、お父さんもお母さんも合ってなかったというか、祈祷師に向いてなかったということだったのかしら。

みずき 私の実家は茨城県の大洗にある真言宗の祈祷寺です。それで、母は一応般若心経ぐらいは称えられますし、毎日、お掃除をしたり、お線香やご飯、お茶などをお供えしてお寺を守ってくれています。でも、高野山で出家してまでということではなかったんです。

來夢 じゃあ先祖代々男の人で、たまたまお寺に生まれたみずきさんは、代々の女性で初めて祈祷師を引き継がれたということですか?

みずき そうですが、私は祈祷師になりたいと思っていなかったし、まして占い師になるなどとは思ってもいなくて、自然にそうなったという感じなんです。

私は絵が好きで、本当は美大に行きたかったのですが、いろいろ事情があって絵の勉強ができませんでした。でも、いずれ東京で何か絵に関係する仕事がしたいなと思っていましたから、広告制作の会社に就職して、広報宣伝用のヴィジアルにかかわるマネジメントや営業を担当していました。

來夢 それが、なぜ占いの道に進むことになったのでしょうか?

みずき 私は小学校の頃、手相がコロコロ変わるので、気持ち悪くていつも手を洗っていました。泥んこ遊びとかをすると手相がくっきり浮き出てくるのがすごく不思議で怖かったからです。

來夢 手相は変わっていくものだけど、コロコロ変わるのは確かに珍しいですよね。それにしても子供時分に手相の変化に気付くってすごいことですよ。

みずき それがずっと気になっていたので、興味本位でもありましたが、OLになってから手相教室に3年ほど通いました。
そうこうしているうちに、私は占い師になろうなどとは全然思ってもいなかったのに、「銀座の占いの館で、日曜日だけやりませんか」というお話が舞い込んできて、OLをしながら手相占いをやることになったんです。

來夢 ちなみにその手相の先生のお名前は?

みずき 高山東明(たかやま・とうめい)さんという方です。
当時、60歳ぐらいだったでしょうか、高山先生は「私は会社を3つほど潰したけれど、10年あれば何か1つくらいできるんだよ。だから私はあと数十年生きるとすれば、これから3つぐらい何かやれるはず」と、よくおっしゃっていた素晴らしい先生でした。

來夢 その先生からお話がきて、まず手相で占いの道に入ったわけですね。

みずき そうです。ただ流れで自然にそうなったという感じでした。
それで週に1度だけ占いの館に通うことになったわけですが、占い師の方がたくさん所属しているのに、結構休まれる方が多いので、その理由を占いの館のオーナーさんにうかがうと、「お客さんから“もらう”」とおっしゃったんですよ。
私はまだ占い師になり立てだったので、どういうことか全く分かりませんでしたが、来館される方がいろんなものを持ってくるから、それに影響されて、占い師さんの中には体調を崩して休まれる方がいるということでした。

來夢 なるほど、よーく分ります。

みずき それで神道とかお祓いとか、何かそうしたことを勉強したほうがいいのかなと思ったんですよ。そうしたらうちは祈祷師の家系だったことを思い出して、実家に電話してみました。

來夢 そうでしょうね。だって、そもそも祈祷師の家系なんですものね。
そこで、ちょっと今までのお話を整理したいんだけれど、みずきさんは日曜日に楽しく手相占いをやっていたんでしょう?

みずき そうですね。半ば趣味的ではありましたが。

來夢 だけど占いの館の方がそんなこと言っているので、「へぇ~っそうなの?」と思って、「じゃあ何かしとこうかな」と思案していたら、家が祈祷師の家系だったのを思い出したわけですよね。いいですねぇ。それは素晴らしい。

みずき それで実家に電話して、「手相占いを始めたんだけれど、何かお客さんから“もらう”ことがあるらしい」と言ったら、「じゃあ高野山に電話してみれば」ということだったので、「えーっ、私が高野山に電話なんて」と思いましたが、とりあえず電話してみました。そうしたら「いらっしゃい」と言われたので、「身を守る方法があるのですか」と尋ねてみると「ある」とおっしゃるんですよ。

來夢 その時は、お祖父さんが祈祷師だったわけでしょう。けれど、お祖父さんが授けるのではなくて高野山に電話しろと。

みずき はい、そういう流れになってしまいました。
私にはその頃、宗教家と思われたくないという固定概念があって、「私は違う」「私は家系とは関係ない」みたいなオーラを出していたんですよ。でも、高野山に電話してみたわけです。すると、身を守る方法はあるけれど、出家しないと教えられないと言われてしまって。

高野山の真言宗は密教なので、口外できないようなこともあるのでしょうね。
ご存知のとおり出家することを得度(とくど)と言いますが、「出家するには頭を丸めなくてはならないんですか」と尋ねると、「昔はそうだったけれど、今は少し髪の毛を切ればいいから」という応えでした。それで髪の毛を切る意味を聞いてみたら、現世を離れ一度死ぬということだったんです。

來夢 なるほど。一度現世を離れる決意の表し方が、髪の毛を切るということで、決意をすれば授けていただける道が開けるということですね。

みずき 最初は2週間程度で、その後もう一度1カ月程度行きましたが、修行の程度によって階級が分かれていて、私は頭を丸めなければならない段階の一歩手前のところまで学ばせていただきました。

來夢 その時は東京から高野山に通っていたの?

みずき ええ、東京からです。でも会社を辞めてから行きました。それもたまたまだったんですよ。
私が所属していた部署がなくなってしまって、違う部署に異動する話になったときに私の上司が辞めると言い出して、「君も辞めるだろう。半年くらい失業保険をもらって休めば」とおっしゃったので、自然に辞めるタイミングが訪れた感じでした。

來夢 そうでしたか。でも、それは導かれているんですよ。だって所属していた部署がなくなったんですもの。失業保険のおかげで、しばらくのあいだ高野山に行けるものね。

みずき それでいろんな作法、祈祷の方法などを勉強して帰ってきました。すると先祖がすごく大喜びしているのが感覚的に分かったんですよ。

來夢 それはとても尊いことですよ。だって元々、そういう道は嫌だと言っていたんですものね。

 

2. 拒否していたご先祖と和解

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みずき 私は自分の家系をしばらく拒否していましたが、先祖は空海さんのファンだったみたいなんです。
家に空海さんの像があって、子供の頃からいつもお参りして、周りを掃除したりしていました。たまに帰った時も結構掃除をしていて、ついでに何か面白いものがないかと思って引き出しなどを開けてみると、結構興味深いものが出てくるんですね。
ある時、掃除をしていたら空海さんの像のそばにあった像のひとつに、うちの苗字は関根というんですが「関根大師」と書いてあって、姿形が空海さんにそっくりだったので、「この像は空海さんになりたかったんだ」と思って、それ以来、同じように手を合わせていました。

來夢 なるほど、みずきさんは、その像も空海さんだと思い、要は自分のご先祖に手を合わせていたわけですね。

みずき 空海さんの像がいくつもあるなぁと思ったりしましたが。

來夢 空海さんの像のそばの像も自然に空海さんに見えてしまったのね。

みずき 以前はちょっと引いてしまっている自分がいて、「何を勘違いしているんだろう」と思ったことがありましたが、今思えば、ご先祖はすごく空海さんになりたかったのだと思いますし、信者さんに慕われていたんだと思います。

來夢 つまり、みずきさんは、ずっと拒否していたご先祖の方たちとようやく和解できたわけだ。

みずき そうです。和解して、最近はご先祖と仲良くなってきた感じがしますし、感覚的なものですけれど、うちの先祖って結構自己主張が強いように思います。もういないのに家族の集合写真に登場したりするんですから。

來夢 ひいお祖父さんや、ひいひいお祖父さんたちが出てくるわけですか?

みずき 集合写真の真ん中にボーンと映っていたり、オレンジ色の線がビーっと入っていたり……。小学校の頃、私は怖がりだったので、その写真を父親に見せたら父は破ってしまい、わーわー泣いた思い出があります。

來夢 怖いと思うのは拒否しているということですものね。

みずき 拒否しまくりでした。

來夢 それだけ自己主張が強いというのは、家系の守りが強いということですから、ご先祖は喜んでいるんですよ。そんなに脅かすつもりはないのに拒否されているので、自分たちに気づいてほしかったんでしょう。

 

3. 失業中にたまたま表参道で占いを始めたら行列が

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來夢 ところで、失業保険を受けているときに高野山に通っていたことは分かりましたが、それ以外は何をされていたのかしら。

みずき 私は家を離れてからずっと原宿に住んでいるのですが、あの当時から表参道ではフリーマーケットが開かれていて、みなさん路上でTシャツや自作のアクセサリーなどを売っていました。
それで、これもたまたまですけれど、お友達にアクセサリーを作っている人がいて、その方から「表参道でお店を出すから手伝って」と言われて、近所だし「いいですよ」と言ってアクセサリーを売るのを手伝ったんですが、お客さまが少なくて暇だったんですよ。
それで、アクセサリーの売り場の隣で段ボールに「占い」と書いて、遊び感覚で楽しんでいただけるように500円でやってみたら行列ができて、OLをしていたときより収入になり、お客さまにも喜んでいただけたようなので、それから毎日、そこで、手相を占うようになりました。

來夢 500円で何分ぐらい観てあげたの。

みずき 5分でした。

來夢 5分で500円。それで行列が絶えないのは、やはり才能があるということですよ。普通、5分や10分でできないので問題が起きるんですから。

みずき そうなんですか?

來夢 だってお金を払って合点がいかなければもめるでしょ。
5分でも10分でも、観てほしいという人が「ありがとう」と言って帰るか、「ふざけないでよ」と言われてしまうかですから、もうその時点で才能があったんですよ。だって5分500円で、皆さんが「よかった」と思うから行列ができたんでしょう。
それはご先祖も喜んだことでしょうし、応援してくれていたと思いますよ。

みずき そうですね。多分、ご先祖がお客さまと引き合わせてくれて、占いの道に導かれたと思います。

來夢 それは間違いないところですよ。「お前は良い場所でやっているよ」というのもあったと思いますね。だって表参道だもの。

みずき 確かに、場所が明治神宮の参道なので、お参りをする方が結構多いですからね。
それで気持ちはボランティアのつもりでしたが、「神様のお手伝いを少しさせてください」ということで明治神宮にお参りをしました。

來夢 まぁ、たまたまお友達からアクセサリーを売るのを手伝ってと言われて、「はい」と言って出掛けて行って、暇だったから隣で占いを始めたわけでしょう。だからやはり流れなんじゃないかしら。

みずき そうですね。あの場所だけは特別なところらしく、ショバ代をよこせとか言ってくる人もいないし、すごく自由な感じでやっていました。

來夢 だって明治神宮の参道だし、友達のアクセサリー売り場のそばで始めたんですものね。

みずき 明治神宮に手を合わせに行ったとき、一応、お伺いを立てるという気持ちでご先祖にも尋ねてみたんですね。そうしたら、高野山で修行すると托鉢免許が与えられることを思い出して。
昔から修行僧は托鉢をしに近隣に出かけるのを生業にしていたので、その代わりの修行として、私は「1年間は毎日、路上で占いをやります」という誓いを立てたんです。
これは私のなかでは感覚的なことではありましたが、ご先祖に相談をして、ご先祖が与えてくれたご託宣だったと思っています。

來夢 じゃあ自分なりの托鉢ということで、本当に雨の日も風の日も毎日、占いを1年間続けたわけですか?

みずき そうです。手相だけでなくタロットの占いもやりました。風が強い日なんかカードが飛ばされましたが、お客さんと一緒に走って取りに行ったりして。それに、タロット占いは100円でやっていた方もいたので、1枚引きで100円にしていました。

來夢 それは立ち寄りやすいですよね。しかも托鉢に代わる修行としてなんでしょう。必要以上に高い金額をいただいてしまったならば、ご先祖に誓ったとおりの修行じゃなくなりますものね。

みずき 確かに。でもOLをするよりも稼げたので、「これはいい」と思いましたし、やりがいのあるお仕事だと思いました。

來夢 そういうことなら就職活動をする必要などないでしょう。だからそれも流れですよ。

みずき そうして得たお金でまた占いの勉強をするようになって、宿曜占いも勉強しましたが、陰陽五行とか西洋占星術など、他のいろいろな占いの勉強もさせていただいて、当時は思い立ったことがうまく回っていた感じがします。

來夢 もともと空海さんの家系ですから、空海さんが中国から持ち帰った宿曜占いにたどり着くのも自然な流れでしょうね。でも、とくに宿曜占いに魅力を感じたきっかけのようなことは、何かあったのでしょうか。

みずき 宿曜占いについては何となく知っていましたから、おっしゃるとおり「ああ、宿曜占いってこれか」みたいな感じで、自然にたどりついた感じでした。でも、私は当時、占いを教えてくれるスクールに通っていて、宿曜占いよりも陰陽五行のほうに魅力を感じていました。

來夢 どちらのスクールでしたか?

みずき 恵比寿にあるアカデメイア・カレッジです。

來夢 森信彰雄(もりのぶ・あきお)さんのところですね。学校長の森信さんは私の師匠のルネ・ヴァンダール先生の門下生です。

みずき そうでしたか。
あと、高名な西洋占星術の松村潔先生が主宰されていた千駄ヶ谷の『虎の穴』でのセミナーにも通いましたし、路上占いをしていたあの頃は、結構占いを勉強していた時期でした。

來夢 ご縁がありますね、松村先生はこのサイトの3回目に登場していただいていますから。

みずき それは嬉しいご縁です。

 

4. 初めての就職先のエステで陰陽五行を学ぶことに

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來夢 先ほど、陰陽五行に魅力を感じたとおっしゃいましたが、その理由は何だったのでしょうか?

みずき まだ茨城の実家にいるときでしたが、私は今より10キロぐらい体重が多かったので、ダイエットしたいと思ってエステに通ったら、約半年で痩せることができたんですね。それで、郷里にも良い仕事があるなと思って、最初に就職したのが、エステサロンだったんですよ。
そのエステでは、陰陽五行による東洋医学のメソッドで痩せる方法を取り入れていたので、私も陰陽五行に基づいてお客さまのカウンセリングをしていました。

來夢 みずきさんは、かつてエステティシャンだったんだ。それにしても、陰陽五行に触れるようになったのも自然な流れですね。

みずき 先ほど申し上げたように私は絵の世界に行きたかったし、本当は「美」を追求していくことに携わりたかったのですが、美大に行くのは叶いませんでした。
でも、エステも女性をきれいにしていく仕事ですから、絵でなくても「美」を求める道ってあるんだなと思って、それでエステサロンに就職したわけです。
そこでは美しく痩せるとか、肌などがきれいになるというサービスなどを提供していて、いつも東洋医学の先生から陰陽五行の講義を受けていました。

來夢 なるほど、何を食べると体が温まるとか冷やすとか、エネルギーや気の流れなどについての講義ですね。

みずき そうです。そうこうしているうちに横浜に転勤することになって、あのときは「これで、ようやく実家を出られる」という口実ができたので、とてもうれしかったですね。そして間もなくして、「そうだ私は絵とかをやりたかったんだ」と思って。

來夢 先ほどの話に戻るのね。

みずき 絵でなくても美しさには、いろいろなものあることに気がついて、エステの仕事を辞めたあと、今しかできないことをしようと思って、横浜から東京に移ってからすぐに絵の個展を開いたんですよ。でも、絵が描けなくなって、どうして描けないんだろうと悩んだりもしました。

絵や「美」について追求していくと、精神面など他のことも大事になってくるし、将来、絵を描き続けるにしても、多分、私はいろいろ悩むだろうなと思いました。それで精神的なことを勉強しようと思って、占いについても学び始め、同時に就職しなければ生活ができないので、できるだけ絵にかかわる仕事をしたいと思って、広告代理店に転職したわけです。

來夢 いろいろないきさつがあって、広告代理店でマネジメントなどのお仕事をするようになったのでしょうが、全部つながっていますね。

宿曜占いにたどりつくことができたのはご先祖のおかげ─その②に続く

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